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四国お遍路 17日目(11月14日)

国民宿舎土佐 7:30 ~ 民宿ひかり 15:30
移動距離 : 26.1キロ
参拝札所 : 無し
宿泊 : 民宿ひかり 1泊夕食付き5500円 (ご主人、おばあちゃんと一緒に食事、家庭的な民宿)
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小雨降るスカイラインを行く

せっかく眺めの良い部屋に泊まっているのに、曇り空では風景も見栄えがしない。
小雨がぱらつく中、午前7時半に宿を出る。


横浪スカイラインを歩く

ここからは宇佐大橋まで打ち戻って浦ノ内湾の北側を歩くのが一般的なコースである。
私たちは、そちらではなく横浪スカイラインを歩いていくことにした。

今回の遍路にあたってホーボージュンさんの「四国お遍路バックパッキング」を結構頼りにしていた。
2003年初版発行の古い本で、私がこの本を買ったのも5、6年前になる。
四国遍路をバックパッカーの視線で書いている本は他に無く、内容が少し古くてもなかなか参考になるのである。

他の情報では「横浪スカイラインはアップダウンが多いので歩き遍路には勧めない」となっていたけれど、ホーボージュンさんの本では海岸線と海の景色がすばらしいと、こちらのコースを強く勧めていたのである。

確かに海の眺めは良かったけれど、海の風景は青空の下で見るのが一番である。
今日の天気では風景も少しくすみがちだ。


青空ならばもっと美しい風景を楽しめたはずだ


途中に、高校野球で名前を知っている明徳義塾高校の入り口があった。
横綱朝青龍もこの高校の出身で、ここから走っていって青龍寺の階段を上り下りしていたのかもしれない


武市半平太と記念撮影

武市半平太の銅像で一休みしていると眉毛の若者が追いついてきた。
同じ国民宿舎のドミトリーの方に泊まっていたそうである。
彼は今日は土佐久礼まで歩き、次の日は岩本寺を超えて土佐佐賀温泉に泊まるとのこと。
今日だけでも、私たちより10キロ遠くまで歩くことになり、びっくりしてしまう。

一時は止んでいた雨が再び降り始める。
横浪スカイラインを下りてきて、運動広場のトイレに併設された休憩所で一休み。
自販機で買った温かなコーヒーを飲んで生き返った。

雨も止み、次の須崎の遍路小屋で再び休憩。
そこからしばらく歩くと巨大な工場が前方に見えてきた。
工場萌えの私にとっては、巨大なパイプがうねうねと張り巡らされたその工場の様子はとても魅力的に映る。
住友大阪セメントの工場だった。


工場萌えにはたまらない風景


広大な工場敷地の横を歩いていると、黒塗りの車が私たちの隣で止まり運転していた人が「頑張ってください」と声をかけてくれた。
「今の人が住友セメントの社長だったりして」と私が言うと、「社長が自分で運転するわけ無いでしょ」とかみさん。
確かにその通りである。


須崎の町へと入っていく

須崎の町を抜けていく途中、今度はおばさんの車が止まって飴をくれた。
お遍路さんに対するそんな優しさに何度も触れて、心が温まる。

今日の宿は須崎を通り過ぎたところにある民宿ひかり。
その前にスーパーフジで買出しをしようと考えていたが、足の疲れは限界に達していた。
スーパーまでもう少しのところでベンチのある公園を見つけ、堪らずにそこに寄り道。
最後の休憩を取ってから約2時間休まずに歩き続けていたのである。

少しだけ回復してスーパーに入る。
大きなスーパーで衣料品も売っていたので5本指靴下を探して購入。
毎朝、マメのできた小指にテーピング用のテープを巻いて歩いていたのだが、それならば5本指靴下を履いた方が良いかと思ったのだ。


夕食で鯛が出てくるのは2回目だ

宿の手前に道の駅「かわうその里すさき」があったので、ちょっと覗いてみる。
そこで再び眉毛の若者に会う。
多分、会うのはこれが最後になるのだろうと、その時は思っていたのである。

そうして午後3時半に民宿ひかりに到着。
泊まっているのは私達だけ。
夕食の時間になって食堂に入ると、宿のご主人らしき方とおばあちゃんと一緒の食事だった。
いかにも民宿らしい。
そこで、明日の岩本寺までのルートで役に立つ情報を教えてもらえた。
そして、岩本寺まで行くのなら朝食を食べている時間は無いとのことで、明日の朝食は抜きにしてもらう。
明日の行程が不安でたまらかなったので、これでようやく安心できた。


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