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四国お遍路 15日目(11月12日)

ホテル土佐路たかす 7:15 ~ 雪渓寺通夜堂 16:15
移動距離 : 27.9キロ
参拝札所 : 31竹林寺、32禅師峰寺、33雪渓寺、34種間寺
宿泊 : 雪渓寺通夜堂(シャワー付きで快適)
この日の写真へ(Googleフォト)


幕末の歴史に触れる

ホテル土佐路たかすは素泊りだったけれど、朝食は無料サービス。
殆どが仕事の方でお遍路っぽいのは私たちくらいだった。

午前7時10分に宿を出る。
いきなり広大なコスモス畑に圧倒された。
コスモス畑の中を歩く道もあるみたいだ。
しかし、そのコスモス畑は交通量いの多い国道の反対側。
信号機のある交差点まで辿りついた時は既にコスモス畑を通り過ぎていた。
それでも、少し戻って花畑の中で写真撮影。
コスモスには高原のイメージを持っていたので、四国でこんな広大なコスモス畑を見られるとは意外だった。


広大なコスモス畑に圧倒される



いつの間にか植物園の中を歩いていた

コスモス畑を過ぎて直ぐに、五台山への登りが始まる。
31番竹林寺は標高145mの五台山の山中にあるのだ。。
標高差100m以上の急な登りだけれど、朝早くてまだ元気なので、そこを一気に登ってしまう。

登った先は面積6haの牧野植物園の園地になっている。
有料の植物園のはずなのに、いつの間にか園内を歩いていた。

遍路道の矢印はところどころにあるのだけれど、植物園から竹林寺への入り口が分からない。
園内の作業員の方に聞いてようやく竹林寺へと入ることができた。


ようやく竹林寺山門まで辿り着いた

午前8時10分、竹林寺山門をくぐる。
しっとりと落ち着いた雰囲気の良い寺である。
眉毛の若者と再会。

寺を出ようとしていたら、団体ツアーで来ていたお遍路さんの一行から男性が一人走り出てきて「自分の家で採れたミカンです」と言って、ミカンを手渡してくれた。
同じお遍路さんからお接待を受けるのも変な感じだったが、歩き遍路は特別な目で見られるのだろう。

山を降りて32番禅師峰寺を目指す。
その途中に武市半平太旧宅の看板を見つけた。
そんな施設が唐突に現れるのはさすが土佐だと感心してしまう。
その旧宅は現在は他の人が住んでいて中には入れなかったが、そんな昔の家が今でも普通に使われていることに驚かされる。


竹林寺の境内は落ち着いて良い雰囲気だった



禅師峰寺からの展望

禅師峰寺も山の上に建っているけれど、竹林寺ほどのきつい登りではなかった。
10時10分、禅師峰寺到着。
階段横の奇岩に目を奪われる。
この寺は海上の交通安全を祈願して建立されたと言うこともあり、土佐湾が一望できる。

禅師峰寺を後にして、33番雪蹊寺を目指す。
途中のファミマのイートインで昼食。
味気無い気もするけれど、ベンチで休憩しながらおにぎりを食べるよりは落ち着けるのだ。

遍路道は浦戸湾を渡船で渡るようになっていて、眉毛の若者も渡船を利用すると言っていた。
私たちは、せっかくここまで来て坂本龍馬に会わずに通り過ぎることはできないので、浦戸大橋を渡って桂浜に寄り道する。


浦戸大橋で足がすくむかみさん

この浦戸大橋は、交通量が多いうえに歩道は人がすれ違えないくらいに幅が狭い。
直ぐ横を通り過ぎていく車に怯えながら、海面まで50mの高さにも足がすくむ。
かみさんは、周りに目をくれることも無く足元だけを見つめたまま、ただひたすらに歩いていく。
海側にはネットフェンスが張られているので安全なのだが、それでも怖くて堪らないらしい。
ちなみにこのフェンスは投身自殺が相次いだことから、それを防止するために設置されたものらしい。

そうして辿りついた龍馬像、思っていたよりも高い場所に建っていて、ただ下から見上げるだけ。
近くまで寄れる展望台のような施設もあったけれど、下から写真を撮るだけにしておく。
周辺にはスマホを見ながらウロウロしている人が沢山いた。
多分、ポケモンGOに夢中になっている人たちなのだろう。

ゆっくりしている時間も無いので、桂浜は歩かずに先に向かうことにした。
浦戸大橋の下をゆっくりと船が通り抜ける。
浦戸大橋は、橋の上から眺めるより、下から見上げた方が良さそうだ。


浦戸大橋


今日は34番種間寺の通夜堂に泊まるつもりでいた。
その途中には店が無いので、雪蹊寺に向かう途中のナンゴクスーパーで買出しを済ませる。


雪渓寺には山門もなく、ちょっと寂しい

そうして午後2時10分、雪蹊寺に到着。

再び眉毛の若者に会う。
彼は門前の宿に既にチェックインを済ませ、このまま次の種間寺まで往復すると言う。

翌日に35番の札所へ行くには、途中で種間寺を通ることになり、今日種間寺まで往復するのは何だか無駄なような気もしたが、時間と体力に余裕があればそれもありなのだろう。

私たちはビールや弁当でさらに重くなったザックを背負って、6キロ先の種間寺を目指して再び歩き始めた。
途中には再びコスモス畑が広がり、横を流れる用水路も良い感じで楽しく歩ける。
しかし、やっぱり足が痛くなってきた。


用水路のある風景がお気に入り



種間寺

午後4時種間寺に到着。
参拝を済ませてから納経所で通夜堂への宿泊を申し出ると、先に男性が一人宿泊を希望しているとのこと。
遍路のシーズンオフに入っていて、これまでの通夜堂でも宿泊者は私たちだけだったこともあり、ここでもそのつもりで気楽に考えていた。
ちょっと焦ったけれど他に泊まるあてもないので、その男性と一緒に泊まらせてもらうことにする。

口数の少ない男性だったので、あまり意識しないで泊まれたのは良かった。
ここの通夜堂にはシャワーまで付いていて、私だけそのシャワーを使わせてもらった。

気をつけて歩いていたつもりが、足の小指にできたマメが破れてしまった。
おまけに、その破れた跡に次のマメができかかっているのだ。
これはしばらく苦労しそうである。


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