北海道キャンプ場見聞録
四国お遍路 40日目(12月7日)
ビジネス旅館小松 6:55 ~ つたの家 16:35
移動距離 : 35.0キロ
参拝札所 : 63吉祥寺、64前神寺
宿泊 : つたの家 素泊まり5000円 (食事付きにもできる)お勧め!
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そろそろスパートをかけよう
宿の部屋に飾られた札所の写真
宿の朝はおばあちゃんが一人で用意してくれる。
用意し終わるといなくなるので、違う場所に住んでいるのだろう。
建物も古く、このおばあちゃんの代で宿も終わってしまいそうだ。
遍路中に泊まった宿でもそんな感じのところが多く、実際に、お遍路さんを相手にする宿も次第に少なくなってきているらしい。
6時55分に宿を出発。
朝の冷え込みがかなりきつくなってきている。
今日、明日と2日連続で30キロ前後の距離を歩かなければならない。
最初の頃は、そんな事は絶対無理だと思っていたけれど、お遍路40日目となると身体も歩くことに慣れてきているので、何とかなるのだ。
お遍路も40日目。
88番札所に向かって、そろそろスパートをかける頃合いである。
朝の陽射しが心地良い
63番吉祥寺は宿を出て直ぐの所にある。
ササッと参拝を済ませて、次の64番前神寺に向かう。
朝の爽やかな陽射しを浴びながら歩いていると、直ぐに前神寺に到着。
ここの本堂は昭和47年の再建だが、山を背景にした入母屋造の建物はなかなか厳かである。
かみさんが変わった場所にカメラを向けているので何かと思ったら、珍しい自分の旧姓を見つけたらしい。
かみさんの旧姓は「明比」で、そのルーツは私と同じく愛媛県にあるらしい。
北海道では珍しい明比の名字も、こちらでは時々見かけるのだ。
美しい入母屋造りの前神寺本堂
加茂川を渡る
陽射しが山に遮られて、歩いていても身体が温まらない。
ようやく陽が当たるようになってホッとするが、それでもまだ寒いくらいだ。
加茂川を渡り、川沿いの武丈公園で一休みする。
ここではおじさんに話しかけられたり、おばさんから大量のミカンを貰ったりして、地元の人達の暖かさに触れられた。
大量のミカンも、昨日ザックを軽くしたおかげで、それ程苦にせずに背負うことができた。
その先で、道路際に駐車していたおじさんから、小袋に入った飴をいただいた。
多分、お接待用としてこの様なものを常に持ち歩いているのだろう。
上空には真っ青な空が広がり、南側には四国山地の山が連なる。
歩いていても気持ちが良い。
しかし、街歩きが多くなってくると次第に退屈してくる。
四国山地を眺めながら歩く
荻生庵の奥には就寝スペースもある
2時間以上歩き続け、やっと荻生庵で休憩して昼食を食べる。
荻生庵は善根宿もやっていて泊まることもできるが、休憩所の奥の畳のスペースで寝るような感じで独立した部屋ではないのが辛いところだ。
でも、東屋に泊まるような野宿お遍路さんにとってはとてもありがたい施設に感じるだろう。
その先、アーケード商店街の休憩所やへんろ小屋横屋が連続するが、それぞれが近すぎてあまり利用価値がない。
この後再び休憩場所が無くて苦労することになり、なかなか上手い具合にはいかないものである。
自分達の影が長く伸びる
予讃線の踏切を渡って今日の宿がある土居町に入ってきた頃には午後3時半となり、自分達の影が道路上に長く伸びていた。
今日歩いた距離は既に30キロを超えていた。
その先の番外霊場延命寺の東屋でようやく休憩することができた。
ここまでおよそ3時間半、殆ど休むことなく歩き続けてきたので、さすがに疲労困憊だった。
ここには弘法大師お手植えの松と伝えられる「いざり松」があったらしいが、昭和43年に枯れてしまい、今はその残骸だけが展示されていた。
今日の宿「つたの家」は素泊まりで予約していたので、宿の前を一旦通り過ぎ、スーパーで買い物してから午後4時半過ぎにようやくチェックインできた。
今日のゴールにやっと到着
K田さんとは今日も同宿で、ほぼ同時に宿に到着。
泊まる宿も限られているので、同じ方向に歩いているお遍路さんとは何度も同じ宿に泊まることになるのだ。
前の日に泊まったビジネス旅館小松でここの割引券をもらっていたのだが、つたの家は楽天トラベルから予約していたので、この割引券は使えなかった。
明日もまた長い距離を歩かなければならず、ゆっくりと身体を休める。
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