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四国お遍路 27日目(11月24日)

観自在寺 6:45 ~ 三好旅館 15:10
移動距離 : 26.0キロ
参拝札所 : 無し
宿泊 : 三好旅館 1泊2食付き7500円 (歴史のある古い旅館で食事も美味しい)お勧め!
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柏坂峠越えの道を選んで正解

6時45分、雨の降る中、観自在寺の宿坊を出発。
小雨だったので傘をさすだけで済まそうと思ったが、次第に雨足が強まり風も吹き始めた。
神社の軒先を借りて雨具を着込む。


韓国人の旅好きな女性と一緒になる

海沿いの道に出てくると更に風も強まる。
雨合羽を風でバタバタとはためかせながら歩いている女性お遍路さんに追い付いた。
昨日の親子連れの娘さんの方だった。

しかしそれは、私達が勝手に思い込んでいたことで、彼女は韓国人で今はニュージーランドに住んでいるとのこと。
昨日の性格の悪いおやじとは、たまたま一緒になっただけだという。
話しを聞くと、札幌にも来たことがあるし、ロシアとか色々と旅をしているらしい。
なかなか面白そうな女性である。

その先の休憩所で一緒に休んでいると、Y口さんも追い付いてきた。
健脚おばさんの姿はまだ見えない。


これから柏坂峠へと向かう

遍路道はこの先、標高460mの柏坂越えが待ち構えている。
その険しい旧遍路道を歩かなくても、海沿いの国道を通るルートも有り、韓国の彼女はそちらを行くとのこと。
私達とY口さんは柏坂を目指して休憩所を後にした。

先に出発していたY口さんに柳水大師の休憩所で追い付く。
別々に歩いていても、この後は休憩所毎に一緒になった。

かみさんが休憩所の近くのトイレに入ろうとしたが、あまりにも粗末なトイレなので諦めてしまった。
床を踏み抜いて便槽に落ちそうだという。
そんな贅沢を言っていたら、またトイレ危機に見舞われるぞと思ったが、その先でやっとまともなトイレが見つかった。

素晴らしく眺めの良い場所に出てきた。
そこが「つわな奥」と呼ばれる展望地だった。
複雑に入り組んだ由良半島を一望できる。
「やっぱり山道を選んで良かった」と、Y口さんと喜び合う。


つわな奥からの素晴らしい眺め



柏坂からの山道を下っていく

山道を歩いて行くと、所々にその場所の謂われを書いた看板が立てられていて面白い。

次の東屋で昼食にする。
相変わらず風が強く、身体が冷えてくる。

山を下りてきて津島・かも田遍路小屋で最後の休憩。
自販機で温かい飲み物を買って、冷え切った身体を温める。

宇和島市津島町岩松の街までやって来た。
道路から降りて、岩松川のほとりを歩く。

今日の宿は、この岩松にある三好旅館。
昨日出会ったお遍路さんは結局、皆この旅館に泊まることになっていたのである。
昨日泊まった愛南町から次の宇和島市までは約40キロあるので、殆どの人は中間地点のここで宿をとることになるのだ。


岩松川のほとりを歩く



外観も風格のある三好旅館

この辺りは宇和島藩の藩政期には港として繁栄していたらしく、古い街並みがそのまま残っている。
三好旅館も明治15年創業の歴史のある宿である。

宿にはY口さんとほぼ同着。
韓国の彼女は先に着いていた。
健脚おばさんは後から到着。
雨が止むのを待ってから、海回りで歩いてきたとのこと。
性格の悪いおじさんも同宿である。

生ものが食べられない韓国の彼女を除いて、夕食は全員が揃う。
何となく嫌っていたおじさんも、話してみるとそんなに悪い人ではなさそうだ。
宿の女将さんも良い感じの人で、楽しく時間を過ごすことが出来た。


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