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四国お遍路 37日目(12月4日)

海のホテルマリーナシーガル 7:10 ~ 仙遊寺宿坊 16:45
移動距離 : 28.0キロ
参拝札所 : 54延命寺、55南光坊、56泰山寺、57栄福寺、58仙遊寺
宿泊 : 仙遊寺宿坊 1泊2食付き6000円 (本格的な精進料理が食べられ料金も安い)お勧め!
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雨の中の札所巡り

朝目覚めてカーテンを開けると、窓の外には美しい星空が広がっていた。
7時10分に宿を出発。


鬼瓦と瀬戸内海の風景

町の中は相変わらず瓦関係の工場やサインが多い。
ここの菊間瓦は750年の歴史があるらしい。

瀬戸内海には沢山の船が浮かんでいる。
何故か防波堤の上には鬼瓦が並べられていた。

瓦工場が立ち並ぶ道を歩いていくと、前方に大きな工場が見えてきた。
工場萌えの私たちなので、この風景に感動する。
太陽石油の菊間製油所である。

製油所の風景は室蘭でも見ているけれど、こちらの方はその工場群を直ぐ近くから見ることができるので、迫力が全然違う。
製油所ではおなじみの煙突から立ち上る炎(フレアスタック)も真下から見上げられるのだ。


工場萌えの人間にはたまらない風景だ



狭いけど綺麗な砂浜が所々にあった

伊予亀岡駅付近には古い家並みが残っていた。
そんな風景を楽しみながら歩いていると、おじさんが声をかけてくれた。

「遍路道は山の方になっているけれど、海沿いを歩いた方が眺めが良いよ」とのこと。
地元の方のアドバイスには素直に従うことにしている。

それは正解だった。
所々に小さな砂浜の海岸があり、その砂は黄色っぽくて目も粗い。
近くの川の砂も同じ色をしていたので、この付近の山の地質が影響しているのだろう。

その砂浜で少し休もうと思ったら、またしてもかみさんを襲うトイレ危機。
地図で調べると2キロ先辺りに星の浦海浜公園があった。
そこまで必死の形相で歩くかみさん。


雨の延命寺

その途中で車で通りかかった方からティッシュにキャラメル、ソイジョイのお接待をいただく。
そのティッシュのお世話になることなく、かみさんは無事に公園のトイレまでたどり着いたのである。

公園で休んでいる間にぽつぽつと雨が落ちてきた。
今日はこの後、天気が崩れてくる予報だったので雨具を着込んで再び歩き始める。

54番延命寺に着く頃には本格的な雨降りになっていた。
雨宿りできる場所があったので、そこで昼食を食べる。

55番南光坊は今治市の街の中だ。
参拝を終えると今治駅の横を通って、次の56番泰山寺へ向かう。
雨は更に強まる。
道は狭く、車が横を通ると水しぶきをかけられる。


土砂降りの泰山寺

泰山寺に着いたころが一番酷い土砂降りだった。
その雨の中で、ろうそくを灯して線香を立てお経を唱えるのは、なかなか大変な作業である。

今日の宿はお寺の宿坊なので、途中のスーパーショッパーズでビールを仕入れておく。

雨の中で57番栄福寺の参拝を済ませる。
その先の58番仙遊寺への歩き遍路道の標識が分かりづらく通り過ぎてしまった。
しばらく歩いてからそのことに気がつき引き返したが、雨降りの中で余計に歩くのは辛いものがある。
おまけに、今日はここまでで既に25キロ以上歩いていて、疲れも溜まっているのだ。

仙遊寺は標高280mの作礼山山頂近くにあるので、坂道を200m以上登っていかなくてはならない。
途中の車道は川のように水が流れている。

紅葉が美しいがそれを楽しむ余裕も無い。
16時10分に仙遊寺の山門に到着。


土砂降りの雨の中、仙遊寺山門に到着


ここから急な階段を更に50m程登らなければならない。
ヨレヨレになって、ようやく仙遊寺本堂まで辿り着いた。

参拝を終えるころになってようやく雨脚も弱まり、そのまま宿坊に入る。
久万町のガーデンタイムで一緒だった男性(K田さん)も同じ宿だった。
宿泊者は私たちとK田さんだけだったので、お風呂は順番に入ることに。
K田さんが長風呂だったので、最後のかみさんは食事の時間が迫っていて急がなければならず、ご機嫌斜めだ。


仙遊寺の食事は精進料理

風呂で計った体重は60キロを切っていた。
これは私が結婚したばかりの頃の体重である。

ここの宿坊は本格的な精進料理を出すことで知られているが、精進料理では歩き遍路に必要なカロリーを補給できない。
しょうがないので、おかわり自由な玄米ご飯だけを沢山食べることにした。

寺の窓からは今治の美しい夜景を見ることができた。
食事が終わった後、カゴに盛ってあるミカンを好きなだけ持っていってと言われた。
甘いミカンなので、そのまま置いておくと直ぐに腐ってしまうらしい。
遠慮して4個だけ部屋に持ちかえる。
それがとても美味しいミカンだったので、翌朝ももう5個もらうことにした。
本当に美味しいミカンは産地でなければ食べることができないことが良く分かった。


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