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1999年我が家のキャンプ日記


朱鞠内湖キャンプ場
  (3/20〜3/21)

オロマップキャンプ場
  (5/2〜5/3)

ニセコサヒナキャンプ場
  (6/5〜6/6

エルム森林公園
  (7/10〜7/11)

望洋台キャンプ場
  (7/31〜8/1)

美笛キャンプ場
  (8/6〜8/8)

然別湖北岸キャンプ場
  (8/11〜8/13)


滝之上キャンプ場
  (8/28〜8/29)


チミケップキャンプ場
  (10/9〜10/11)


厚真大沼野営場
  (10/23〜10/24)

チミケップキャンプ場

 9月中に一度もキャンプへ出かけないという、我が家のキャンプ史の中でも初めてという異常事態を乗り越え、ついに秋のキャンプへ行くことが出来た。
 それでも水曜日はボクが風邪をひき、鼻水が止まらずに午後から会社を早退、木・金曜日は息子が熱を出して学校を休むという状況で、出発直前までヒヤヒヤものだったのである。
 どっちみち息子は今回もキャンプ不参加の予定だったのだが、熱を出して寝ている息子を一人家に残して、親だけがキャンプへ行くということは社会通念上許されない行為なのだ。
 今回の3連休は天気予報でも絶好の行楽日和、月は新月、おまけに紅葉真っ盛りで、もしもこのキャンプが中止にでもなっていたら、その精神的ダメージは計り知れないものがあったはずだ。

 そんな困難を乗り越え今回の目的地であるチミケップ湖へ出発。息子の3日分の食事の準備をしておくために出発時間は10時を過ぎてしまった。
 札幌からチミケップ湖までの遠い道のりを考えると、ちょっと厳しい時間である。
 2日前に開通したばかりの道東道(千歳〜夕張間)を利用したのだが、その降り口で20分、また日高町の手前で40分の渋滞にはまってしまった。多分9時前に家を出ていればこの渋滞は避けられたはずである。
 ノンストップで札幌から5時間とみていたのだが、最後のチミケップ湖へ通じる一番の近道が土砂崩れで通行止めだったこともあり、到着時間は午後4時30分、走行距離は370kmであった。
 この時期、5時には暗くなってしまうので設営を急ぐことにする。湖に一番近いサイトを選んだので、荷物運びも大変だ。
 我が家の場合、3人の時も夫婦2人の時でも荷物の量はほとんど変わらないので、この時ばかりは息子の助けが欲しくなってしまう。
 それでも5時には設営を終わり、休む間もなく米をといで、6時には無事に夕食をとることができた。
 その日の夜の気温は4度まで下がったが、風はまったくの無風で、焚き火をするのには絶好の条件だ。
(注:このキャンプ場は焚き火禁止、我が家は芝のはげたところでファイヤースタンドを使って焚き火をしています)
 期待していたとおりに星空も最高、流星群の出現日でもないのに沢山の流れ星を見ることができた。
 降り注ぐような星空を見上げていると、聞こえてくるのは焚き火がはぜる音と、時折湖で魚がはねる音だけ。370kmを走ってきた甲斐があった。

 このキャンプ場は最近になって水洗の立派なトイレが作られた。
 キャンパーにとってはありがたい話なのだが、そのトイレの外灯が明るすぎるのが迷惑なのである。
 この灯りさえなければ、湖に映り込む星空がもっと綺麗に見えるはずなのだが。
 ファミリーキャンパーの多いオートキャンプ場等ならば何の問題もないのだが、ここのように豊かな自然が魅力の場所では、過度の照明はそのイメージをだいなしにしてしまう。
 キャンプ場と照明の関係については、これまであまり考慮されてこなかったような気がするが、これからはもう少しこの辺にも気を使って欲しいものである。
 翌朝、テントから出てみてビックリ、あたりは濃い霧に包まれ真っ白である。朝の気温は2度、そのために湖から立ち上る水蒸気で霧が発生しているのだろう。
 気温が上がるにしたがい、その霧が徐々に薄れてゆき、快晴の青空と朝日に照らし出されてその鮮やかさを増した木々の紅葉が、朝靄の中から現れてくる様子はなかなか感動的であった。

 チミケップ湖は最近、新聞やテレビで紹介されたりして、観光地として人気もでてきたようである。
 ところがチミケップ湖を広々と見渡すことができるような場所は、ここのキャンプ場くらいしか無いのだ。
 我が家がテントを張った場所は、そんな観光客が記念写真を撮るのに絶好の場所だったのである。
 おかげで日中は、そんな観光客が入れ替わり入ってきて、何となくキャンパーの方が肩身の狭い思いをしてしまうのだ。
 それでもそこから眺められるのはチミケップ湖のほんの一部、ここの本当の素晴らしさはカヌーで湖に漕ぎ出して初めてわかるのではないだろうか。
 あいにく今回は紅葉の方もまだ5割程度だったが、これが全山紅葉したときのカヌーからの眺めを想像してみると、まったくもう表現のしようがないのである。
 帰り道は旭川回りで約330km、5時間半、遠い道のりをはるばるとやってくるだけの価値がある、紅葉のチミケップ湖キャンプ場なのであった。


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