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1999年我が家のキャンプ日記


朱鞠内湖キャンプ場
  (3/20〜3/21)

オロマップキャンプ場
  (5/2〜5/3)

ニセコサヒナキャンプ場
  (6/5〜6/6

エルム森林公園
  (7/10〜7/11)

望洋台キャンプ場
  (7/31〜8/1)

美笛キャンプ場
  (8/6〜8/8)

然別湖北岸キャンプ場
  (8/11〜8/13)


滝之上キャンプ場
  (8/28〜8/29)


チミケップキャンプ場
  (10/9〜10/11)


厚真大沼野営場
  (10/23〜10/24)

厚真大沼野営場

 そろそろ今年のキャンプシーズンも終わりに近づいてきた。キャンプへ行けるのも後1、2回くらいだろうか。
 締めのキャンプはどこへ行こうか、いろいろと頭を悩ませるがなかなか場所が決まらない。
 これには、この時期になると既にクローズしてしまっているキャンプ場が多いという影響もあるのだ。
 「よし、あそこのキャンプ場ならば、紅葉が綺麗かも知れない」と調べてみると、既に10月中旬で営業終了、なんて感じなのである。
 最近作られたオートキャンプ場は、概してクローズの時期が早いような気がする。ひどいところは9月で終了のオートキャンプ場もあるくらいだ。
 確かに10月になると利用者も減ってくるが、公共のキャンプ場は利益を追求している訳でも無いのだから、せめて10月一杯はオープンしておいて欲しいものだ。
 今回のキャンプでは、紅葉が綺麗で直火で焚き火の楽しめる、ということを条件に探してみた。
 ところが札幌近郊では、なかなかこの条件に合うキャンプ場が無いのである。
 三笠の桂沢湖キャンプ場を思いついたが、最近この近くで釣り人が熊に追いかけられる事件が発生していたため、妻の猛反対にあってしまった。
 キャンプ場付近は安全だと思うのだが、心配でゆっくりすることができないというのが妻の考えだ。
 これまで、もっと危ない場所で何回もキャンプしているというのに、今更何を言っているんだ、って感じである。
 天気予報では、土曜日は寒冷前線が通過し山間部では雪が降るところもある、ということなので、結局太平洋側の厚真大沼野営場へ行くことにした。

 車にキャンプ道具を積み込んでいると、空から白いものがチラホラと舞い降りてきた。
 こんな中でキャンプの用意をするというのは、何となくうら寂しい気分である。
 キャンプ場へ着いてみると、期待していた紅葉もそれほどではない。ちょっとがっかりして、そのまま厚真ダムキャンプ場へ行ってみることにした。
 そちらの方が山に囲まれ、紅葉も綺麗なはずである。
 ところが、厚真ダムキャンプ場の方は、確かに周りの山は全山紅葉していい景色なのだが、直火で焚き火のできそうな場所が見あたらない。
 林の中で静かな焚き火を、と考えた場合厚真大沼の方が良さそうな気がする。妻も同意見だったので、結局そのまま引き返すことにした。
 再び厚真ダムキャンプ場へ舞い戻り、テントを設営してあらためて回りを見渡してみると、最初はあまり気に入らなかった紅葉も、なかなか良い味なのである。
 このキャンプ場は、回りが火山灰の土取り場になっており、お世辞にも環境の良い場所だとは言えないが、キャンプ場の中に入ってしまうと、静かな沼のたたずまいと併せて、とても落ち着いた雰囲気である。
 おまけに、林の中にいい感じでテントを張ることもでき、春と秋に利用するならば穴場のキャンプ場だ。

 ところが、昼食の用意をしようと思ってビックリ、炊事場の水がでないのである。
 キャンプ場ガイドには10月31日までと書いてあったので、水のことはまったく心配していなかったのだ。
 しょうがないので、近くの町まで出かけ、公園の水飲み場から水を汲んで来ることにする。 顔を洗うのさえ我慢すれば、10リットルのタンクに一杯の水さえあれば何とかなるのだ。
 トイレが開いていただけ、まだましかも知れない。

 焚き火用の薪は、家からもかなりの量を用意していったが、そんな必要が無いくらい場内には枯れ枝が沢山落ちている。これは豪華な焚き火ができるぞと、とても嬉しくなってしまった。
 本当はここは焚き火禁止になっているはずだが、後始末を完全にするので許してもらうことにする。
 キャンプ場には我が家だけ、落ち葉の敷き詰められた林の中に焚き火の煙が静かに舞い上がり、美しく紅葉したモミジが夕日に照らされ、いっそうその鮮やかさを増している。
 文句無く、今年のベストキャンプである。
 まさか、こんなところでのキャンプが、今年一番のキャンプになるとは思っても見なかった。
 翌朝も、テントから這い出すと直ぐに焚き火に火を付ける。
 前の夜は5度まで下がった気温も、その朝は8度に上がっていた。暖かな服装をしていれば、その温度ならば焚き火にあたらなくても我慢できるくらいだ。
 せっかく沢山の薪があるのだから、もう少し気温が下がってくれれば良いのに、なんて贅沢な文句がでてきてしまう。
 3〜6度くらいの気温が、焚き火を楽しむのにはちょうど良いのでは無いだろうか。
 それ以上下がってしまうと、必要以上に焚き火に近づきすぎ、はぜた炎で服に穴をあけてしまったりする。
 また、逆に気温が高すぎると、焚き火本来の暖を採るという目的が無くなってしまい、せっかくの焚き火から遠ざかることになってしまう。

 有料のキャンプ場にもかかわらず、集金のおじさんもやってこなかった。
 高い金を払って設備の整ったオートキャンプ場でキャンプするよりも、こんなところの方が贅沢なキャンプができるということを改めて知ることのできた今回のキャンプである。
 


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