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四国お遍路 44日目(12月11日)

善通寺グランドホテル 6:35 ~ せと国民旅館 15:50
移動距離 : 30.0キロ
参拝札所 : 76金倉寺、77道隆寺、78郷照寺、79高照院、80国分寺
宿泊 : せと国民旅館 1泊夕食付き5100円 (清潔でリーズナブル)お勧め!
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讃岐平野を横切って


金倉寺の石灯籠に明かりが灯った

6時35分にホテルを出て、朝焼けの風景を楽しみながら歩き、7時15分には76番金倉寺に到着。
ここで納め札を書いていなかったことに気が付き、休憩所を借りて納め札に名前などを書き込む。

名前や住所、お願い事を書いて、札所の本堂と大師堂にこの札を納めるのだが、讃岐の国に入ってからは札所の数が多くなるので、いつの間にか在庫が無くなっていたのだ。
母が入院してからは、母の回復もお願い事に書くようにしたので、結構時間がかかる。
とりあえずは、今日回る札所の分だけ納め札を書き終えて出発した。

讃岐富士と呼ばれる飯野山が水田の広がる風景の中に美しい姿を見せていた。
讃岐平野の山は、同じ様な富士山型の山が多く、讃岐七富士もあるらしい。


田園風景の中に見える讃岐富士が美しい

 


丸亀城は遠くから眺めるだけ

77番道隆寺は見るべきものもなく、あっさりと参拝を済ませる。
丸亀市内に入ってくると丸亀城の姿が目に入り寄り道する。
丸亀城の天守閣は要塞のような石垣に囲まれた上に鎮座していた。
そこまで登っている時間は無さそうなので、下から眺めるだけで諦めて先へと進む。

いつの間にか讃岐富士が直ぐ近くに見えるようになっていた。

78番郷照寺門前に古い看板を掲げたお菓子屋があったので何気なく覗いていると、店のおばさんが出てきて地蔵餅を買う羽目になってしまった。


ずらりと並ぶ観音像

郷照寺には大師堂の横に地下回廊があり、そこには全国の信者が奉納した小さな観音像がずらりと並べられている。
この寺は小高い場所に有るので、境内からはしまなみ海道に架かる本州四国連絡橋の姿が見えていた。

歩いている途中、何処かのウォーキング団体と鉢合わせした。
そこへ運悪くと言うか、お遍路さんに小さな手作り地蔵をお接待している人が現れ、その団体の人達にそのお地蔵さんを一つ一つ配り始めた。

私達はそれがウォーキングイベントの一つだろうと思って眺めていたら、団体の人に呼ばれて、訳が分からないまま私達もそのお地蔵さんを受け取る。
後で理解したのだが、お地蔵さんを配っていた人はその団体もお遍路さんだ思ってお地蔵さんを配っていたようだ。


お接待で貰った小さな地蔵にカステラなど

宇多津・蛭田池公園へんろ小屋で昼食にする。
金倉寺を出た後、ここまで休める場所がなかったので、結構疲れていた。
自転車で通りかかったおばさんからミカンとカステラのご接待を受ける。
死んだ猫を埋めてきた帰りだという。
もしかしたらこのミカンとカステラは、死んだ猫の仏膳に供えたお下がりかもしれない。
仮にそうだとしても、気にしないで美味しいミカンを食べさせてもらった。

坂出のアーケード商店街にやって来た。
殆どの店のシャッターが下りていて「寂れた商店街だ」と思っていたら、突然沢山の人が集まっていてビックリした。
高校生が商店街活性化のイベントをやっているらしい。
歩いている人の殆どは高校生みたいだったけど、商店街は大賑わいだった。


白峰宮の方が風格がある

79番天皇寺は、隣の白峰神社の方が立派で、最初は天皇寺が何処にあるか分からずに通り過ぎてしまうところだった。
明治の神仏分離令以前は、白峰宮の方が本来のお寺だったらしい。

天皇寺にも休める場所がなく、疲れていたけれどそのまま先へと進む。
かみさんは足が痛いのか歩くスピードが遅く、それに合わせて歩くのに苦労する。
ここで私が前に出ると、何時かのように離ればなれになりそうなので、我慢するしかない。

道をちょっと間違えて、遍路地図に載っていた休憩所を通り過ぎてしまう。
私はそのことには気が付いていたけれど、かみさんが休もうとせずに先に進んでしまうので、しょうがなく私もそれに従う。
暫くしてからかみさんに通り過ぎたことを話すと「何で教えてくれないの!」と怒りだした。
疲れがたまってくると、お互いに心も荒れてくるようだ。
これまでのことを振り返っても、大体は午後になるとお互いの意思の疎通が無くなるのである。
夫婦で歩き遍路をしていると、周りからは「仲が良くて良いですね」と言われるが、実際はなかなか大変なのである。


綾川に架かる橋を渡ると五色台が正面に見えた

 


国分寺に到着

午後3時過ぎに80番国分寺に到着。
結構大きなお寺だった。
本堂も国の重文に指定されているだけあって、なかなか立派な建物である。

参拝を済ませ、今日の宿であるせと国民旅館へと向かう。
明日から歩く五色台が目の前に迫ってくる。

午後4時前には宿に入ることができた。
エアコンの設定温度を目一杯上げても、部屋がなかなか暖まらない。
そろそろそんな季節になってきたようだ。
体力回復のため、夕食ではご飯をガッツリとかき込んだ。


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