北海道キャンプ場見聞録
雪中キャンプ準備編
雪中キャンプを楽しむのにはそれなりの装備が必要なのでは?
確かに冬山登山用のテントに羽毛のシュラフがあれば理想的ですが、年に1回行くか行かないかのキャンプに、そこまでの装備をそろえるのはちょっともったいないですね。
最低限の装備があれば、何とか死なないでキャンプから生還することができます。
ここでは我が家の雪中キャンプでの装備を紹介します。
と書いていたのは昔の話で、雪中キャンプを重ねるうちに「これでは生きて帰れないかもしれない」と悟って、少しずつ装備を整えて今に至っています。
雪中キャンプノウハウ編はこちら
テント
1 フライシートが地面まで覆っていること
一般的なドーム型テントでは通気性を確保するためフライシートと地面の間が開いているものがほとんどですが、さすがにこれでは冬のキャンプでは寒さをしのげません。
最近流行りのワンポールテントなどは地面まで覆われているので、雪中キャンプに向いていますし、スクリーンタープも利用できますね。
2 前室が広いこと
別に前室が無いテントでもかまわないですが、あれば雪中キャンプで快適に過ごすことができます。
日が沈んだら、後はテントの中にもぐり込むだけっていうのは、ちょっと寂しいですからね。
スクリーンタープを別に用意する方法もありますが、雪中キャンプではできるだけ荷物は減らしたいところです。
こんな事を書いてはいますが、私は最近は小型のドーム型テントを使うことが多いです。
快適性よりも機動性を重視すると、どんな場所でもキャンプを楽しめるようになります。
シュラフ
ダウンのシュラフが望ましいですが、最低でも少し厚手の3シーズン用のシュラフは必要です。
当然、マミー型の方が適していますが、我が家の場合、一番最初は封筒型のシュラフで耐えていました。
この場合、インナーシーツを併用するのが効果的です。値段も5千円前後なので、雪中キャンプ用に新しいシュラフを購入するよりも経済的です。
後は毛布を何枚も用意するとか、寒さを乗り切る方法はいくらでもあるので、皆さんでいろいろと工夫してみてください。
でも、何だかんだと言いながら、冬のキャンプを快適に過ごすために一番大切なことは安眠できることだと思います。
そのために、お金をかけるとしたらまずは暖かいシュラフの購入を考えましょう。
私は現在、モンベルの#0のダウンシュラフを使っていますが、北海道の冬にキャンプするならばこれくらいはあった方が良いです。
※参考(モンベルシュラフの対応温度域について)
雪中キャンプで必要なもの
雪中キャンプならではの必要装備をいくつか上げてみましょう。
1 スコップ
これはもう無くてはならないものですね。ちなみに、キャンプ用品として売られているような折り畳み式スコップなどは全く役に立ちません。
お勧めはアルミ製のスコップです。
冬になると、ホームセンターなどで安く売られています。
あらゆる場面で活躍するので
2 かんじき又はスノーシュー
3月くらいになると気温も上がり、雪も締まってきますが、それでも何も無しでは雪上を歩くのは大変です。
本格的スノーシューになると2万円以上はしますが、かんじきならば数千円で買えます。
でも、昔ながらの木製のかんじきはあまり売っている店が無いかもしれないですね。
札幌ならば秀岳荘あたりでは売っていますが・・・。
千円程度でおもちゃみたいなプラスチックのかんじきが売られていますが、最初はそれでも充分かもね。
3 ソリ
これは別に無くてもかまいませんが、荷物運びの時にも使えるし、当然のことながら本来の目的でも使えます。
童心に返ってソリ遊びをしてみましょう 。
北海道では除雪用に大型のソリが売られていますが、これが結構便利です。
4 カイロ
ホカロン等の名前で売られている使い捨てカイロです。
シュラフの中に入れたり、身体に張り付けて使います。
ペットボトルにお湯を入れて湯たんぽ替わりという方法もありますが、これはまだ試したことがありません。
5 ストーブ(ヒーター)
アウトドアショップでいろいろな種類が売られていますね。
お勧めは、コールマン製のストーブの上に乗せるタイプの遠赤外線ヒーターです(写真)。
テントの中でこれを使えばアッという間に暖まります。
確かコールマンのガソリンストーブ専用の商品ですが、写真ではガスカートリッジのEPIストーブで使っています。
ガスカートリッジは、気温が低いとその性能が下がるので、写真の様な熱をカートリッジに伝えるパワーチャージャー(EPI製)があると良いです。
雪中キャンプで必要ないもの
1 イスとテーブル
頑張って使えないこともないですが・・・。
雪中キャンプなのだから、イスは雪で作っちゃいましょう。
でも、雪の上に長時間座っているとさすがにお尻が冷たくなってしまうので、下に敷くものはいろいろと考えてみてください。
テーブル替わりに板が1枚あれば、かなり重宝すると思います。
なんて言いながら、最近は普通にイスやテーブルを使っています。(^_^;
3月末頃になれば雪も湿ってくるので、踏み固めれば沈み込むこともありません。それに雪の上に直接座るのは冷たいもんね。
2 タープ
まさかタープを張る人はいないか。(笑)
それでも、工夫をして雪の上にタープを張ってみるというのも、楽しみのひとつかも。
雪中キャンプのできるキャンプ場
基本的に雪中キャンプではトイレも水場も使えないので、敢えてキャンプ場に泊まる必要はありません。
車を停める場所さえ確保できれば、どんな場所でもキャンプできるのが雪中キャンプの良いところ。
と言いながらも 、変な場所にテントを張って、「こいつら、こんなところでいったい何をやっているんだ?」と普通の人々からの好奇の目で見られるよりも、キャンプ場の方が安心できますね。
我が家で冬のキャンプを始めた頃は、冬にオープンしているキャンプ場なんてほとんど無かったのですが、最近はありがたいことに通年オープンのキャンプ場も増えてきました。
まずはそんな場所で雪中キャンプを経験してみることをお勧めします。
通年オープンのキャンプ場
・定山渓自然の村(札幌市南区)
・ファミリーパーク追分(安平町追分)
・オートリゾート苫小牧アルテン(苫小牧市)
・ニセコサヒナキャンプ場(蘭越町)
・真狩焚き火キャンプ場(真狩村)
・エルム高原家族旅行村(赤平市)
・スノーピーク十勝ポロシリキャンプフィールド(帯広市)
・遊び小屋コニファー(清水町)
・とうまスポーツランドキャンプ場(当麻町)
・アサヒの丘キャンプ場(東川町)
・ビヤンドビレッジ(七飯町大沼)