北海道キャンプ場見聞録
雪中キャンプノウハウ編
雪中キャンプの準備が調っても、まだまだ不安は一杯、予期せぬ事態が起こったりします。
基本的には、自分で工夫しながらチャレンジするのが楽しいのですが、我が家の経験をいくつか紹介しておくので、参考にしてみて下さい。
雪中キャンプ準備編はこちら
テント設営
1 ペグは使える?
テント設営で一番困るのがペグがきかないことです。
気温がある程度高ければ、雪で固めることもできますが、サラサラ雪ではこれも困難。
意外と役に立つのが木の枝です。これならば現地調達もできますね。
最近はタケを削った長めのペグを自作して持ち歩いています。
それでもダメな場合はフライシートの裾の部分を雪で押さえるしかありません。
2 冷気の遮断の方法は?
雪の上にテントを張るのですから、そのままでは冷たくてたまりません。
そう思って、最初の時は梱包資材のプチプチマットをテントの下に敷いてみました。空気の層が役に立ちそうと考えたのですが、効果のほどは??です。(笑)
普通は、テントの中にアルミシートやエアマットを敷く程度です。これに毛布でも敷けば完璧ですね。
焚き火
雪中キャンプでは焚き火は欠かせない?
焚き火台を利用すれば、雪の上でも焚き火は可能です。
ところがこの焚き火、暖をとるという意味ではほとんど役に立ちません。体は完全装備に包まれているので、焚き火の熱が直接感じられないのです。
火に近付きすぎて大事なゴアテックスのウェアに穴をあけてしまう恐れも。
少しでも風が吹けば、もう完全に焚き火としての用は果たさなくなります。
まあ、いくらかでも心の安らぎを得るためには役に立つかもしれませんけどね。
最近は薪ストーブを使うキャンパーが増えてきました。
でも、車を横付けできるようなキャンプ場でなければ、ストーブや薪をサイトまで運ぶのは大変です。
ストーブ
ガス式のストーブは使える?
寒いところではガソリン式のストーブの方が良いのでしょうが、生憎我が家ではガソリンのコンパクトストーブを持っていません。
温度が低いところではガスの場合、極端にその能力が低下してしまいます。
それでも、極寒地用のガスカートリッジが売られているので、これを購入すれば何とかなります。
この場合でも、バーナー部の熱でカートリッジを暖める付属品(商品名パワーチャージャー等)は欲しいところです。
それでもダメな場合、カートリッジ部を手で暖める、携帯カイロを張り付ける等々、色々と方法はありますね。
暖房
テントの中で火は使える?
どんな本を読んでも、テントの中での火の使用は絶対ダメと書かれています。
そんなこと言われても、火を使わないと寒くてやってられません。ただし、当然のことながら換気には十分注意しています。
そんなに大きくないテントならば、ガソリンランタンを灯すだけで、テント内はかなり暖かくなります。
それに我が家の秘密兵器、コールマンの遠赤外線ヒーターを使えばアッという間に暖まります。
ただ、この中で鍋料理なんかしていると、テント内が結露して大変ですけどね。
テント内部の結露は夜間に凍り付き、翌朝に暖房を使うと、これが融けてテントの中に雨が降ってきます。
そんな時のために雑巾は欠かせませんが、窓の結露とりワイパーがあれば結構役に立ちます。
トイレ
下の始末は?
雪中キャンプでの一番の問題?基本的には1泊2日ならばウ○コは我慢しよう、ですがそうも言ってられない時もあります。
初めての雪中キャンプの時は、わざわざトイレ用に小型のテントを購入しました。
でも、これでは小さすぎて、この中で重装備の状態からお尻を出すのは一苦労、結局その後は一度も使われていません。
一番良いのは、雪を掘って回りに積み上げただけの雪中仮設トイレです。
女性の方にはちょっと抵抗があるかもしれませんが、どうせ回りには誰もいないのですから。
ただし、人の入らないような場所ならまだ許せますが、もしもそこがキャンプ場の中だったりして、我慢できずにウ○コが出てしまった場合、雪解け後のことを考えたら、これはもう大変なことになってしまいます。
登山用品店などで、持ち帰り用のウ○コ袋が売られているので、これは是非用意しておきましょう。
楽しみ
雪中キャンプって楽しいの?
エーッ、そんなこと聞かれても・・・。
はっきり言って、厳しいだけです。
夜だって、とても熟睡できるような状況ではありません。
雪中キャンプの目的は、無事に朝を向かえること、これだけです。
これを楽しいと感じられるかどうかは、その人の感性次第かもしれません。
冬だけでしか味わえない自然の姿、それに、色々と工夫しながら生活の場を作るというキャンプ本来の楽しみが雪中キャンプにはあります。
日常生活に何か物足りなさを感じている貴方、是非雪中キャンプに出かけてみましょう。