北海道キャンプ場見聞録
屋久島龍神杉(2016/05/19)
猿のように駆け上る |
海楽園キャンプ場のテントを撤収し、8時半にキャンプ場まで迎えに来てくれたレンタカー屋の車で店まで送ってもらう。 屋久島総合自然公園までの道はまともな舗装道路だったが、そこから先、登山口まで約3.5キロの林道は酷い悪路だった。 登山口に到着した時は、本当にホッとした。 準備を整えて、登り始めたのは9時20分。 いきなり舗装道路の急登が始まり、息切れがする。 私が持っている2011年版の山と高原地図では、この林道の終点から登山道が始まっている。 そんな林道歩きを、満開のアブラギリの花が見守ってくれる。 |
荒れ放題の林道 | アブラギリがそこら中で咲いている |
林道を登ってくると後ろにはこんな風景が広がっていた |
登山口から林道終点まで20分。 最初の方は草も茂っていて、やっぱり歩く人の少ない登山道なのかと心配したが、直ぐに石の敷かれた道へと変わる。 その石段を気持ち良く登っていくと、苔生した岩の間に引かれたパイプから冷たい水が流れ落ちていた。 そこから先も延々と石段が続いている。 沢を埋める巨大な岩もこの石段の石も、見事なくらいにコケに覆われている。 コケに覆われた道を歩きながら、こんな道を作ってくれた昔の人達の努力に頭の下がる思いがした。 縄文杉への登山者を分散させる目的があったようだが、現在は利用者の少ない登山道となっている。 所々で小さな沢を渡るが、そこも石段の一部が石橋になっていて、足下を気にすることなく渡ることができる。 これだけの石をどうやって運んできたのだろうと感心してしまうが、周辺にはいくらでも転がっているので、それを並べ替えるだけで意外と簡単に石の道が作れるのかもしれない。 ガイドブックには、この登山道はヒルも多いと書かれていた。 |
これだけ苔生していると相当昔に作られた道だと思えてしまう |
途中からトロッコ道へと出てきた。 所々で崩れかけた箇所もあり、その上に架けられた腐りかけた枕木の橋を渡るのは、あまり良い気持ちではない。 トロッコ道から分かれると急な登りが始まった。 しかし、さすがに疲れてきた。 増水すると徒渉に苦労ししそうな大きな沢を越える。 ここまで私が先頭で登ってきたが、次第に足が動かなくなってきたので、かみさんに前に出てもらう。 途中で、先に停めてあった車の持ち主とすれ違う。 先行者が先に下りていったので、龍神杉を私達だけで独占することができる。 まずは大きなくぐり杉が出迎えてくれた。 そうしてついに龍神杉がその姿を現した。 おまけに、その杉に直接触れられるのだ。人が増えてきたら、そうもいかなくなるのだろう。 |
龍神杉にご対面 |
龍神杉を見上げる |
龍神杉と一緒に | 根本に穴が開いているのが心配だ |
その龍神杉を眺められる場所に木製テラスがあった。 ここまでかかった時間は約3時間。 天気は良いのに、汗が冷えてくると寒いくらいなので、食事中は雨具を着ていた。 午後1時、下山開始。 かみさんも、屋久島や北海道に似た形の切り株を見つけて写真に撮っていた。 下山にかかった時間は2時間20分。 レンタカーを返す前に買い出しを済ませて、今日の宿の「やくしま89」に荷物を下ろす。 民宿の天然温泉に入り、近くの魚屋で買った刺身を肴に冷えたビールを飲む。 この後の青少年旅行村でのキャンプの様子へ |
苔生した岩の上で瞑想中 |
屋久島 | 北海道 |
登山口9:20 - 歩道入口9:40 - 大きな沢11:25 - 12:15龍神杉12:55 - 登山口15:15 |