北海道キャンプ場見聞録 夏山歩きの部屋
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赤岳・小泉岳・緑岳(2011/7/28)縦走一日目

初の大雪縦走へ


銀泉台を出発 朝6時層雲峡発の道北バスに乗って銀泉台へ。
 いよいよ我が家にとって初の大雪縦走である。
 層雲峡に着いた時には青空が広がり、朝日を浴びる黒岳山頂もくっきりと見えていたのに、銀泉台でバスを降りると青空の面積が小さくなってきていた。
 キャンプ道具を詰めたザックを背負うと、その重さがずしりと体に伝わってくる。
 礼文島でもこの装備で40キロ以上を歩いているけれど、いくら起伏の多い礼文島とは言っても山登りとはやっぱり全然違いそうだ。
 午前7時、今回の縦走に備えて一週間前に買ったばっかりのストックを両手に持って歩き始める。
 これまではなるべくストックに頼らずに山に登ろうと思っていたけれど、重いザックを背負っての縦走となるとそうも言ってられない。
 足への負担は少しでも減らしたいのだ。
第一花園付近 我が家の山登りは冬山から始めたようなものなので、ストックがすんなりと手になじむ。

 林道をしばらく歩いた後、赤岳登山口の看板からいよいよ登山道へと入っていく。
 この林道は昔計画された大雪縦貫道の名残らしいけれど、馬鹿なことを考えた人間がいたものである。
 黄色い花を咲かせたウコンウツギやチングルマの花が目を楽しませてくれる。
 今月初めに旭岳から裾合平を歩いた時には見られなかったエゾコザクラやヨツバシオガマの赤紫の花が彩りを添えていた。
 この付近を第一花園と呼ぶらしい。


ウコンウツギの花 足下にはヨツバシオガマ
第一花園にはウコンウツギの花が多かった 足下にはヨツバシオガマも咲いている

第一雪渓を登る 目の前に雪渓が現れる。
 かみさんの買ったストックには小さなリングも付いていないので、「雪渓を歩く時は突き刺さっちゃうんじゃないの?」と言っていたが、そんな心配は無用だった。
 雪渓とは言ってもその内部は殆ど氷のようなものなので、ストックがブスリと突き刺さることなど無いのである。
 雪渓の表面から水蒸気が立ち昇り、ヒンヤリとした空気が心地良い。
 雪渓が解けた周辺ではチングルマやエゾコザクラが生き生きと花を咲かせている。
 既に穂になってしまったチングルマも多かったけれど、雪渓がこうして徐々に解けていく間は季節を問わずに、これらの花を楽しめるのだろう。
第二花園で そこを過ぎると、今度は岩場の中でコマクサやマット状に広がったチシマツガザクラが花を咲かせていた。
 駒草平である
 美しい自然のロックガーデンだ。
 十勝の私の実家では、家の犬走りの中でコマクサがびっしりと咲いているけれど、コマクサはやっぱりこんな場所で見た方が美しい。
 この辺りからは北大雪や東大雪の山々が見渡せるらしいけれど、ガスがかかって近くの山の姿さえ殆ど見えない。
 でも、回りの花々が美しいので展望が利かないことは、それほど気にもならない。


雪渓の溶けた後に咲くチングルマ 岩の間で咲くコマクサ
雪田植物の一つであるチングルマ 自然のロックガーデンだ

第三雪渓の花畑 第三雪渓の横を登っていく。
 チングルマやエゾコザクラは勿論、エゾノツガザクラやエゾヒメクワガタ、エゾイワツメクサ、メアカンキンバイも混ざり、まさに天上の花園である。
 そこにウラギンスジヒョウモンやクジャクチョウが飛び交う。

 第四雪渓の横も美しい花畑である。
 そんな風景に感動しながら登っていくと平坦なれき地となり、そこではエゾツツジが濃いピンクの花を咲かせていた。
 ザックを降ろして花の間にへたり込んだ。
 登り始めて3時間40分。ここで何時ものウイダーinゼリーでエネルギーを補給する。
 少しは体力も回復し、気合いを入れて重いザックを背負い直して歩き始めると、突然展望が開け遠くの山まで見渡せるようになった。
 そしてそこがゴツゴツした岩場の赤岳山頂だった。
 何のことはない、私達は頂上の直ぐ手前で休憩していたのである。
 結局頂上までの時間は3時間50分だった。


第四雪渓横の花畑
第四雪渓の横も美しい花畑になっている

エゾツツジ 赤岳山頂は目の前
エゾツツジが沢山咲いていた 赤岳山頂、奥に見えるのは北鎮岳

赤岳山頂からの展望 頂上の手前で見えてきた山は北鎮岳だった。
 旭岳や白雲岳の姿も見えるが、その背景は灰色の雲である。
 それでも、今までが全然展望の利かない中を登ってきたので、その風景の広がりは嬉しかった。
 頂上手前で休憩をとっていたので、山頂では写真を撮っただけで次の小泉岳に向かって歩き始める。
 なだらかな丘の上に続く1本の道。
 気分は登山から縦走へと変わる。
 見渡す限り一面のれき地が広がる。
 その中でひっそりと咲く名も知らぬ花々が心を和ませてくれる。
 白雲岳と緑岳への分岐を過ぎると、丘の上に1本の標柱が立っているのが見えた。
 そこが小泉岳の頂上だった。
 目の前に大きく見えるのが白雲岳。
 そこの登山道を長い行列を作って下りてくる一団が見える。何処かのツアーだろうか。
 先程の分岐から白雲岳の方に下りていけば今日の宿泊予定地である白雲岳避難小屋のキャンプ指定地への近道になるが、時間に余裕があるので緑岳に寄り道することにした。


赤岳から小泉岳へ 小泉岳から緑岳へ
いよいよここからが本格的な縦走へ 小泉岳から緑岳へ向かう

カメラが壊れた? この時に私のカメラにトラブル発生。
 突然、 シャッターが切れなくなってしまったのだ。
 美しい風景を楽しみに山に登ってきているのだが、その風景を撮影するのも私の大きな楽しみである。
 それができなくなってしまっては、楽しみが半減と言っても大げさではない。
 かみさんもコンパクトデジカメを持っているので、それを借りれば何とか撮影の楽しみは確保できる。
 でも、使い物にならなくなった重たいデジタル一眼レフを、これからずーっと首からぶら下げて持ち歩かなければならないのが辛かった。
 小泉岳からの下りにはチシマギキョウやキバナシオガマなどが一面に咲いているのに、私の頭の中はそれどころではなかった。
小泉岳の花畑 トラブルの原因を考えながら、フラフラと下っていくだけである。
 板垣新道の分岐までくると白雲岳避難小屋の姿が見えてきた。
 そのまま分岐を通り過ぎると緑岳への登りとなる。
 それ程急な登りでもないのに、ここまで歩いてきた疲れとカメラトラブルの精神的なショックが重なり、足取りが重くなる。

 そうして12時30分に緑岳山頂に到着。
 雲に隠れそうになりながらもトムラウシ山の姿が見える。
 東大雪の山々もかろうじてその姿を確認でき、上空には青空さえものぞいてきた。
 そこで昼食にする。
 フリーズドライのエビピラフにお湯を注ぎ、出来上がるのを待っている間に、カメラをいじくり回す。
 メモリーカードを入れ替えたり電池を交換したりしているうちに、突然機能が回復した。
 トラブルの原因は分からなかったけれど、直ってくれれば問題はない。
 急に元気になる私。
 食事を終えて足取りも軽く今日の野営地へ向かって歩き始める。


板垣新道分岐から見える白雲岳 東大雪の山並みは霞がち
今日の目的地白雲岳避難小屋が見えた 東大雪の山々ははっきりと見えない

緑岳山頂から見るトムラウシ山
雲が多いけれど緑岳山頂からは忠別岳やトムラウシ山が見えた

白雲小屋とエゾコザクラ 板垣新道の分岐と白雲岳避難小屋の標高はほぼ同じなのに、そこから一旦雪渓に覆われた沢に下りてもう一度登らなければならない。
その雪渓を渡りきったところでエゾコザクラの群落が出迎えてくれた。
その花越しに見える茶色い壁の白雲小屋が良い感じだ。
そこから登山道は灌木の茂みに呑み込まれ、回りが全く見えない状況のまましばらく登っていくと、茂みを抜けた先に突然白雲小屋の建物が現れた。
時間は午後2時。銀泉台を出てからちょうど7時間が経過していた。。

縦走一日目の写真 
縦走二日目へ 
キャンプ日記(白雲小屋)へ 


白雲小屋に向かって雪渓を横断
雪渓を越えて白雲岳避難小屋へ向かう

銀泉台 赤 岳 小泉岳 緑 岳 白雲岳避難小屋
3:45 0:40 1:10 0:45
距離:9.9km 標高差(最大):500m

GPSトラック 平面図 縦断図 

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