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日勝ピーク(2025/03/07)

雪は何処へ行った

前日に20センチ近い降雪があり風も弱く、それから1日過ぎた今日、山は最高の状態になっているだろう。
そう考えてやってきた日勝ピーク、駐車場に停まっている車は3台だけ。
ほぼ同時に到着した車の男性が先に登り始め、私もその後を追って午前8時半に登山開始。

先に登っていた人達のトレースがあるのでラッセルの必要はない。
しかし、そのトレースが無かったとしても、ラッセルに苦労するような積雪ではない。

日勝ピークバックカントリー
直登気味に登っていく


予想していた状況とはちょっと違っていた。
昨日、麓では風も殆ど吹いていなかったのに、山の上は違っていたのかもしれない。
新たに降った雪は殆どが飛ばされてしまった様子である。

日勝ピークバックカントリー
昨日降ったはずの雪は何処へ行った?


期待は裏切られたけれど、天気が良いのは救いである。
登るにしたがって下界の様子が見えてくる。
芽室町付近には雲海が広がっていた。
今朝は我が家の辺りも霧が出ていたので、もっと早い時間に登っていれば十勝平野を埋め尽くす雲海の様子を見られたかもしれない。

日勝ピークバックカントリー
下界には雲海も見える


ここを登る時は真っ白な樹氷を眺められるのも楽しみの一つだ。
私が冬山に登るのはこの風景を楽しむためと言っても過言ではない。

日勝ピークバックカントリー
美しい樹氷

 

日勝ピークバックカントリー
こんな風景を見られるのが楽しみの一つ


その樹氷越しに労山熊見山が見えている。
今日は向こうの山に登った方が雪は良かったかもしれないと、少し後悔した。

日勝ピークバックカントリー
労山熊見山、隣の山は良く見える?


十勝平野の上空には青空が広がっているようだけれど、日高側からは黒い雲が流れてきている。
その雲が時々太陽を隠してしまうけれど、雲に切れ間があるので、少し我慢していれば再び太陽が顔を出す。
雲の流れが速いわりには風がそれ程強くないのが救いだった。

日勝ピークバックカントリー
山頂が雲に隠れてしまうと思ったけれど直ぐにまた青空が戻ってくる


トレースは途中から斜面を横切るように続いていたが、前を登っている男性はトレースから外れて、ほぼ直登気味に登っていく。
私はここまでの直登に疲れたので、トレースに従うことにした。
しかし、登る傾斜は緩くなっても、ところどころで硬い雪面が露出していて、余計な力が入ってしまう。

途中で切り替えして、斜面をもう一度横切っていくと、直登していた男性のすぐ後ろに出てきた。
歩いた距離は私の方が長いはずだけれど、直登していた男性も結構苦労していたのかもしれない。

日勝ピークバックカントリー
直登を避けてこのトレースに頼ったが


そうしてほぼ同時に標高1445mの日勝ピークに到着。
登り始めてから70分かかっていた。

日勝ピークバックカントリー
日勝ピークからの展望


そこからは傾斜の緩い南東斜面を滑るつもりでいたけれど、眼の前に広がっているのはハイマツだらけの斜面。
とても滑れるような状況ではない。
後で分かったのだけれど、この時に見ていたのは南西斜面だったようだ。

日勝ピークバックカントリー
日勝ピークの南西斜面


それを知らない私は途方にくれてしまう。
山頂から西に少し下った先に、俗にいう堀ゲレンデがある。
私はまだそこを滑ったことはないが、何本かのシュプールが見えていた。
チャレンジする良い機会かもとの考えが頭をよぎったが、一人で初めての斜面を滑るのも躊躇われる。
結局は、そのまま北東斜面を駐車場まで滑り降りることにした。


 

山頂から少し降りたところで、先に登っていた男性と一緒にシールを剥がす。
帯広の方だったが、帯広でも同じくらいの降雪があったので、期待して来ていたようだ。

そこから少し滑っていくと、南側の木々の向こうに真っ白な斜面が見えていた。
そこが私が最初に滑ろうと考えていた南東斜面だったのである。

日勝ピークバックカントリー
木々の向こうにオープン斜面が!


向きを変えてそちら側へ滑り降りる。
何本かのシュプールがある斜面を滑り降りていくと、数人のグループが下にいたので、それを避けて木々の間を抜けていく。

日勝ピークバックカントリー
先に滑られた跡が


すると目の前に大きなオープンバーンが広がっていた。
残念ながらそこにもたくさんのシュプールが刻まれている。
先程のグループが食い散らかした跡なのだろう。
何度かここの斜面を滑っているけれど、大体の登山者の目的は北東斜面なので、ここを滑っている人には滅多に会わない。
ちょっと今日は日が悪かったようだ。

日勝ピークバックカントリー
食い散らかされたオープン斜面


エゾマツに囲まれた場所で一休みしてから、まだ時間も早いので、もう一度登り返してこのオープンバーンを滑ることにした。
しかし、食い散らかされたシュプールを見ると、それ程良い雪ではなさそうだ。
そんな状態で荒らされた斜面を滑っても楽しくはないので、登る向きを変えて北東斜面に出ることにした。

日勝ピークバックカントリー
この辺りの雪はまあまあだ


北東斜面の東側には飛ばされた雪が溜まっている。
問題はその表面がクラストしているかどうかだ。
恐る恐る滑り始めてみると、雪は重たいもののクラストはしていない。
しかし、最初の方は傾斜が急なのでへっぴり腰の滑りとなってしまう。

日勝ピークバックカントリー
この付近は滑るのが楽しい斜面


今シーズン初めて滑る急斜面なのでこれもしょうがないだろうと自分を慰める。
傾斜が少し緩くなってようやくまともに滑れるようになってきた。

日勝ピークバックカントリー
ここを一気に滑り降りる


元気があれば、次は急斜面にも慣れてもっと上手く滑れるだろうと登り返すところだが、そんな気力も湧かないのが現実である。
これだから滑りも上達もしないのだろう。
自分の年令を意識してしまう今日このごろなのである。

日勝ピークバックカントリー
傾斜が緩くなると安心して滑れる


結局午前11時過ぎには駐車場まで戻ってきた。
平日なのに、この時間では駐車場もほぼ埋まっている。
明日からの週末は、早く来なければ車も停められないかもしれない。
道内何処も同じような状況で、バックカントリーで遊ぶための一番の問題は駐車場所の確保なのである。



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