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熊見山(2025/02/15)

中止になるのを期待したけれど

カヌー仲間が企画してくれた日勝でのバックカントリースキー。
生憎の天気で、麓からは山の姿は全く見えず、おまけに強い風が吹き荒れている。
今シーズン初の山スキーがこんな天気では全く気合が入らない。

何時もならば前日の天気予報を見た段階で、早々に撤退宣言するところだった。
しかし、十勝在住の私のために企画してくれたようなツアーなので欠席するわけにもいかない。
そこでツアー自体が中止になることを密かに願っていたが、天気が悪いからと中止にするような人達ではない。
そうして当日の朝を迎えたのである。

札幌からのメンバーは日高の道の駅に8時集合になっていたけれど、私は一足早く7時50分には現地の駐車場所に到着。
こんな天気だから車も少ないだろうと思っていたが、狭い駐車スペースは既に車で埋まっている。
私の少し後に到着した釧路のYさんで満車となった。
Yさんの車の後ろにもう1台の分のスペースがあったので、車1台に乗り合わせて到着した札幌組の車も何とか停めることができた。

熊見山バックカントリー
狭い駐車スペースは直ぐに埋まってしまう


車から降りるのが躊躇われるくらいの吹雪の中、覚悟を決めて準備をする。
集まったメンバーは7名。
午前9時に登山開始。

熊見山バックカントリー
雪が降る中で登山開始


先に停まっていた車の人達は皆、労山熊見山方向に登っていた。
私達が目指す熊見山方向にはトレースがなく、Iさんが先頭でラッセルをしてくれる。
月初めの記録的な大雪の後、数日前にも降雪があり、積雪は十分。

熊見山バックカントリー
先頭で沢へ降りていくI山さん

 

その分ラッセルも大変なので、I山さんの後ろにいた私が途中で先頭を交代。
久しぶりの深雪のラッセル。
最初から長い間のラッセルをするつもりはなく、先頭で少し歩いてだけで直ぐに後ろの人に変わってもらう。
今年で70歳になり、参加者の中でも最長老なので、もう無理はしないのである。

熊見山バックカントリー
交代でラッセルしながら登っていく


1時間もかからずに尾根の上まで出てきた。
GPSもスマホも確認せずに登ってきたら、そこは熊見山山頂の直ぐ近くだった。
予定より少し登りすぎた感じである。

強風を少しでも遮れる場所でシールを剥がし滑降準備。
雪庇のできていない場所を探して、斜面へと降りる。

熊見山バックカントリー
雪庇の下に入るのは気持ちが悪い


I山さんが先頭で滑り降りたけれど、途中に木が密集しているので何処に向かったのか分からない。
ここの斜面は何度か滑っているけれど、その記憶が全然残っていないのだ。

熊見山バックカントリー
雪は深い


 

取り残されたメンバーで、様子を探りながら滑り降りる。
途中でKさんが頭から雪の中に突っ込んでいた。
Kさんの救出はHさん夫婦に任せて、私は先に進む。

熊見山バックカントリー
この深さの雪で転ぶと一人では起き上がれない


樹林帯を抜けると、ようやく見覚えのある風景が広がっていた。
オープンバーンで気持ち良く滑れる斜面だったけれど、雪が深いので直滑降で少しスピードを出さないと上手くターンできない。
そうこうしているうちに、斜面の下まで着いてしまった。

熊見山バックカントリー
登り返し


そこから直ぐに登り返し。
40分ほど登って、今度は違う沢を滑り降りる。
滑り始める場所は違っていても、最終的に降りてくる場所は同じ場所だ。

熊見山バックカントリー
雪が深いと直滑降でスピードを出さないと上手くターンできない


その辺りの地形が頭に入っていれば、一番良いコースを一気に滑るところだけれど、コースは分からないし、雪が降っていて見通しが悪いので、今回も手探りしながらの滑降となってしまう。

熊見山バックカントリー
もう少し先が見えれば良いのだけれど


天気が良ければもう1本滑ろうとの話が出てくるのだろうが、今日の天気ではそんなことを言い始める人は誰もいなかった。
尾根まで上がった後は、駐車場を目指して一気に滑り降りて、午後1時前には車まで戻ってきた。

今シーズン最初の山スキーは消化不良のまま終わってしまったが、これで私もようやくシーズンインである。
それが唯一の収穫となる今回の山行だった。



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