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音江山(2022/02/05)

ノートラックをいただき

朝6時に自宅を出て、高速道路で深川を目指す。
岩見沢から三笠にかけて雪深い風景が続いていたが、滝川を過ぎると雪が降った様子が見当たらない。
カヌークラブのメンバーで土曜日に深川の音江山に登ると聞き、前日はこの付近に雪雲が流れ込んでいたので張り切って参加表明したのだけれど、ちょっと拍子抜けである。

参加者は9名。
道の駅「ライスランドふかがわ」に集まり、車3台に分乗して音江山の登山口に向かう。

登山口には既に結構な台数の車が停まっていて、林道にもしっかりとしたトレースが付いていた。
午前8時半、朝日に照らされながらそのトレースの中を歩いていく。

音江山バックカントリー
気持ちの良い青空の下で出発


気温はかなり低いはずだけれど、風もなく強い日差しのおかげで、指先が痛くなる程度で寒さは全く感じない。
昨日は雪が降っていなくても、その前の日はある程度の雪が降っていた。
滑り降りてきたような跡も見当たらず、平日に人が入っていたとしても、山は完全にリセットされていると思われる。
先に登っている人がいるけれど、場所を選べばノートラックの斜面を滑れそうだ。

音江山バックカントリー
良い雪が積もっている


出発してから約30分で林道を歩き終わり、1時間弱で尾根の上まで登ってきた。
その先のトラバースルートも1本のトレースがあるだけなので、迷わずに歩くことができる。

音江山バックカントリー
風景を眺めながら森の中を歩く


1時間20分で沢を渡る。
どうせならばもう少し渡りやすい場所にしてくれたら良いのにと、トレースのお世話になりながら不謹慎なことを考えてしまう。
あと100m程先に進めば、もっと簡単に渡れる場所が有ったのである。

音江山バックカントリー
結構落差のある場所で沢を渡る


そこからは、山頂に繋がる尾根に上がるまで急登が続く。
ここまでは1本のトレースが続いていたが、ここに来ると急勾配のトレースと緩やかな勾配のトレースに別れてくる。
トレースの選択は先頭で登っているI山さんにお任せだ。
私は早めに尾根に上がる方が好みだけれど、I山さんの選択は急な方のトレースだったので、何時もより標高の高い尾根へと向かう。
標高的には大して変らないけれど、何となく急な登りが長くなるような気がするのだ。

音江山バックカントリー
雪深い森の中を黙々と登り続ける

 

2時間10分で尾根の上に上がってきた。
そこで小休止している間に、遅れていた人達も追いついてくる。

音江山バックカントリー
尾根の上に到着


尾根に上がると風景がガラリと変ってくる
たっぷりと雪を積もらせた美しいトドマツ林。

音江山バックカントリー
雪に覆われたトドマツ林


そしてその先の若いダケカンバの林は、樹氷に包まれ真っ白な森へと姿を変えている。
音江山に登るたびに見られるこの風景が私は大好きだ。

音江山バックカントリー
真っ白なダケカンバの森


若いダケカンバの森を抜けると、今度はダケカンバの巨木が出迎えてくれる。
周りの山や下界の風景も広がってきて、この辺りが音江山登山のクライマックスだと思う。

音江山バックカントリー
この風景がたまらない


そしてノートラックの良い斜面が眼下に見えてくる。
荒らされる前にそこを滑りたくなるが、皆が目指しているのは多分山頂直下の急斜面なのだろう。
脇目も振らずに山頂を目指して登っていく。
丁度大人数のツアーの人たちがそこへ滑り降りてきたので、直ぐに荒らされてしまいそうだ。

音江山バックカントリー
この辺りの斜面は先に喰われそうだ


そうして2時間40分で山頂到着。
前日の春香山が3時間15分かかっていたので、意外と早く登れた気がする。
でも、考えてみれば距離も標高差も音江山の方が少ないので、当然と言えば当然である。

結構年配の女性グループもほぼ同時に反対側から登ってきた。
音江山山頂は大賑わいだ。

音江山バックカントリー
山頂到着


 

山頂からの景色を楽しもうともせず、皆はもう滑ることしか考えていない。
音江山が初めてで、山頂直下の急斜面が厳しそうな2名は、私が引率して少し緩い方の斜面を下ることにする。
去年クラブのメンバーで来た時も、同じような役割だった気がする。

音江山バックカントリー
こんな斜面を滑られる幸せ


急斜面の方を下るとせっかくのパウダー斜面をあっと言う間に滑り終えてしまう気がするので、私は緩い方の斜面を滑る方が好きなのである。
どちらもノートラックの斜面で、雪も良く、皆とても楽しそうだ。

音江山バックカントリー
最高に楽しい


前の日に春香山でスノーモービルで荒らされた斜面を滑ったばかりなので、私は余計に嬉しかった。
下まで滑ったところで合流して登り返し。

他の斜面は既に荒らされているだろうし、今の斜面にまだ食べ残しがあるので、私はそこをもう一度滑ってから、もう一回登り返してお帰り斜面に入るつもりでいた。
ところが、一緒に登っていたI上さんは、沢を挟んだ反対側に見えている斜面を滑ろうと言い始める。

音江山バックカントリー
ここから登り返し


「あ~、やっぱりそうきたか」
私はそんな気分だった。
以前にも一度そんな事があり、その時は私とかみさんがこちら側に残って、撮影班をやったことがある。
今日も、完全にノートラックで残っているのは、もうその斜面しかないのだ。

音江山バックカントリー
ここを滑るのかと思っていたが


結局、同じ3人がこちら側に残って他の6人は対面の斜面へと向かった。
私達がシールを剥がしていると、10人くらいの大人数のツアーが登ってきて、私達を見ては「山頂まで登らないのかい?」と声をかけてくる。
その度に私は「山頂から一度滑って、登り返してきたところです」と答え、それを聞いて相手は飽きれるのである。
まあ、普通の登山者にとっては、一度滑ってから再び登ってくるようなことは、信じられない行為に映るのだろう。

音江山バックカントリー
6人はこちらの斜面に


一滑り楽しんでから、向かいの山に向かった人たちが滑るのを見学させてもらう。
そこはかなりの急斜面で、雪崩ないのだろうかと心配して見ていたが、雪は安定しているようだ。

しかし、かなり苦労しながら滑っている様子だ。
上から下まで一気に滑り降りたのはI上さんくらいである。

音江山バックカントリー
苦労しながら滑っているようだ


皆が滑り終えたのを見届け、私達はもう一度シールを貼って少しだけ登り返してから、お帰りコースへと滑り降りた。
そして最後の林道で合流。
話しを聞いたところでは、それ程良い雪質ではなかったようだ。

それでも、それぞれが音江山の滑りを満喫し、良い一日となったのである。



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