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音江山(2021/02/14)

予想外のパウダー

道北バックカントリーツアー二日目は、深川の音江山である。
幌加内の宿を出て、集合場所の道の駅ライスランドふかがわへと向かう。

この朝の幌加内の気温はマイナス1度、深川までやって来てもマイナス5度程度。
今時期の深川にしては信じられない暖かさだ。
そこから車4台に分乗して音江山の登山口へと向かう。

音江山バックカントリー
駐車スペースには十分な空きがあった


今日は昨日より更に気温が上がる予報だったこともあり、登山口の駐車場所も空いていた。
今日の参加者は12名、昨日から続けての参加は8名である。
前日の夜の福島県沖を震源とする地震への対応で、1名が宿泊場所から急遽帰ることに。
道内でも震度3を記録するところが多かったが、道北では揺れは全く感じなかった。
他に1名が、前日の坊主山の雪が悪かったとの話を聞いてやる気を無くし、朝寝坊して欠席。

午前9時半に登り始める。
この日の天気予報は曇だったけれど、上空には青空が広がっていた。

音江山バックカントリー
長い林道歩き


林道の雪をストックで突いてみるが、意外とサラサラしているのに驚いた。
ここでこれなら、山の上はパウダー確実である。

それでも歩いていると暑くて汗が吹き出すので、上着だけでなく中に着ていたウェアーも1枚脱ぐことにした。
日差しも強くて、まるで春山スキーの状態である。

音江山バックカントリー
ここで林道歩きは終わり


30分で林道歩きを終え、森の中へと入っていく。
昨日からのしっかりとしたトレースが付いているけれど、踏み硬められているのでスリップしやすい。
コルへの急斜面ではトレースを離れて、自分でラッセルしながら登ることにした。

音江山バックカントリー
森の中へと入っていく


コルまで登った後は斜面のトラバース。
何度も登っている山なので、もうすっかり慣れたコースである。

音江山バックカントリー
しっかりとしたトレースがあるのでトラバースルートに迷うこともない


スタートしてから50分で沢を渡り、その先で一休み。
ここから急な登りが始まる。
気温は上がってはいないけれど、日差しがあるせいか、木の上に乗っている雪が時々落ちてくる。
氷の塊になっているものもあるので、そんなのに直撃されたらたまらない。
頭上も気にしながら登らなければならない。

音江山バックカントリー
渡渉ポイント

 

参加者の体力に合わせて、先頭のI山さんが緩い角度で登ってくれる。
それでも高齢者3名が遅れがちだ。
そのメンバーの中にF本さんが混ざっていた。
昨日はI上さんと二人で犬牛別山に登っていたけれど、途中にあった急なトレースを見てG藤さんから「これはF本のトレースだ」と言われていた。
今日は随分遠慮して登っているようだ。


尾根の上まで我慢の登りが続く


何時もならば、この急斜面を登りきって尾根まで上がるのだけれど、先頭のI山さんが沢の方に真っ直ぐに向かっていく。
そのまま進んでいくと、急斜面に行く手を阻まれそうな気がしたので、私は何時も通りに尾根に上がることにした。

そして私が尾根まで上がってきても、他のメンバーはまだ下の方に見えていた。
こちらの尾根まで登ってきそうな様子が無いので、このまま先に進むことにした。
最後に合流することは分かっていたけれど、一応は皆の姿が見えるように尾根の端をラッセルしながら登っていく。

音江山バックカントリー
こんな場所では頭上からの落雪にも注意しなければならない


ふと後ろを振り向くと、何時の間にかF本さんが直ぐ後ろまで迫ってきていたのでビックリする。
本気を出して登れば、この速さである。
遅れていた高齢者グループも私と同じルートで登ってきているようだ。

ラッセルをF本さんに変わってもらって登り続ける。
山頂近くまで来たところで、下の斜面からI上さんとかみさんが登ってきたのでビックリした。

音江山バックカントリー
山頂までもう少し


かみさんの話によると、それまで皆と一緒にゆっくり登っていたI上さんだったけれど、パウダーの良い斜面を目にした途端に何時ものI上さんに戻り、目を輝かせながらハイペースで登り始めたとのこと。
そのI上さんに全く遅れることなく、一緒に登ってくるかみさんにも呆れてしまう。

そうして12時に4人で山頂到着。
少し霞んではいるけれど青空が広がり、風もそれ程強くはない。

音江山バックカントリー
山頂到着


 

石狩平野をたゆたう石狩川の流れ。
幌加内から流れてくる雨竜川も、その先で合流している。
音江山の頂から眺めるそんな風景が好きである。

音江山バックカントリー
音江山から眺める石狩平野


他のメンバーも順次山頂に到着。
最後に私達から20分遅れで70歳オーバーの二人が登ってきて、全員が登頂を果たした。

音江山バックカントリー
最後に御大二人が登ってきた


音江山バックカントリー
皆で記念撮影


予想外のパウダーを前にして入れ込むI上さん。
当然ながら、1本滑っただけで終わるわけがない。

そこで、登り返して滑りを楽しむ組と、そのまま登山口まで滑り降りる組の2つに分かれることになった。
人数は丁度半々、私は勿論後者の組である。
登り返し組の姿は、山頂直下の急斜面へと直ぐに消えていった。

音江山バックカントリー
登り返し組はこの先に消えていった


私達は尾根沿いに少し下ってから、長いオープン斜面を滑ることにした。
クラブのメンバーと一緒に音江山に登ると、大体は山頂からの急斜面を滑ることになる。
先月もその斜面を滑っていたけれど、私はそこは急過ぎるのであまり好きではない。

音江山バックカントリー
まずは尾根を滑り降りる


今日は適度な斜度のロングコースを気持ち良く滑り降りることができた。
他のメンバーもとても楽しそうである。

音江山バックカントリー
長いオープンバーンが始まる


私は道内の様々な山スキーのフィールドの中でも、ここの斜面が一番好きかもしれない。
ただ、ここまでの長い林道歩きと斜面トラバースが難点なのである。

音江山バックカントリー
どのラインを滑るかはお好み次第


帰りのトラバース途中で一休みする。
そこの雪は既に溶け始めていた。
標高は大して変わらないのに、先程までパウダースノーを滑っていたことが信じられない。

音江山バックカントリー
斜面の最後までパウダースノーを楽しめた


そうして午後1時45分に駐車場まで戻ってきた。
程なくして登り返し組も到着。
登り返しても私達と大して変わりない時間で戻ってくるのだから大したものである。

気温が上がり過ぎるのが心配だった道北バクカントリーツアーだったけれど、二日間ともまずまずの天気で、真っ白な雪を堪能できたのである。



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