北海道キャンプ場見聞録
大黒山(2017/02/15)
2人だけで大黒山へ
    
    
平日なのに車が一杯
相変わらず雪の少ない状態が続いていたが、前日に後志北部で雪が降っていたようなので、一ヶ月ぶりに大黒山に行くことにした。
    今回はかみさんと2人だけである。
    
    登山口には既に車が2台。
    自分の車をどうやって停めようかと考えているうちに、更に2台の車がやって来た。
    平日なので誰も居ないだろうと予想していたのが、大外れである。
    
    予想通り、木々は白く雪化粧していたが、昨日のものと思われるトレースがはっきりと残っていた。
    と言うことは、この辺りで雪が降ったのは昨日の午前中だけだったのだろう。
    ちょっとガッカリしたが、ラッセルの苦労が無いので助かる。
    
    

沢の源頭付近まで登ってきた
しかし、そのトレースは途中で沢を渡っていた。
    もしかしたら大黒山ではなく恵比寿山の方に向かっているトレースかもしれない。
    私達は何時ものルートで登ることにした。
    ラッセルの深さも大したことは無く、「もしかしたらノートラックの斜面を滑れるかもしれない」と嬉しくなってくる。
    
    しかし、沢の源頭付近まで登ってくると、再び最初のトレースと合流した。
    恵比寿山に向かったのではなく、沢の反対側を登ってきていたのだ。
    そこから先は、登りのトレースと下りのトラックが入り混ざってグチャグチャである。
    
    今日は滑りよりも雪景色を楽しんだ方が良さそうである。
    青空は見えているのだけれど、太陽がなかなか顔を出さない。
    せっかくの真っ白な雪景色も、陽の光が無ければくすんでしまう。
    
    

オープンバーンはトラックだらけ
早くも男性が2人すべり降りてきた。
    今日も大人数が入っているのかと思ったら、私達より先に登っていたのはこの2人だけのようである。
    
    1時間ほど登ったところで小休止。
    最近はカヌークラブのメンバーで山に登ることが多く、登るペースも他のメンバーに合わせてゆっくりである。
    かみさんは「ゆっくり登るのが苦手なの」と何時もこぼしているのだが、今日はそれが無い。
    手加減無しのハイスピードで登っていくので、付いていくのも大変である。
    
    その上のオープンバーンはトラックだらけになっていた。
    一ヶ月前はブッシュが沢山出ていたのに、今はそれも埋まって良い感じの斜面になっている。
    
    でも、かみさんには少し急すぎるので今日は林間斜面を滑るつもりだった。
    トラックだらけの斜面を見ても、そんなに気落ちはしない。
    
    前回は急角度で登るトレースに苦労させられたが、今回のトレースはそんなに急ではなく、方向転換も少ないので登りやすい。
    途中で尾根の上に出てきた。
    そこの木々は樹氷に覆われ完全に真っ白になっていた。
    そこに一瞬だけ日が射してきたが、直ぐに雲に隠れてしまう。
    
    

青空は見えてきても太陽は雲に隠れたまま
    

真っ白な森の中をトラバースしていく
目の前に山頂のようなピークが見えているが、それは偽のピークで、大黒山の山頂はもっと奥にあることは分かっている。
    トレースは偽のピークへと登っていたが、今日は山頂まで行くつもりだったので、トレースから外れて斜面をトラバースしていく。
    そこには雪に埋もれかけた古いトレースが残っていたが、そのトレースもやや登り気味に続いていた。
    
    GPSで確認すると、今の標高を維持していても、山頂手前の鞍部では下ってしまうことになる。
    はっきりとした標高が分かっていなければ、どうしても登り気味にトラバースしてしまうのは良くあるパターンだ。
    
    隣の恵比寿山との間には、疎林の斜面が広がっていた。
    カヌークラブのI上さんが一緒に登っていたとしたら、絶対に「ここを1本滑ってみませんか」と言い始めそうな良さげな斜面である。
    
    

美味しそうな斜面が広がっていた
恵比寿山に登る時は、この斜面の下の沢を登ってくるはずなので、ここを滑り降りるツアーもあり得るのだ。
    既に荒らされてしまった斜面を見てきたばかりなので、余計にここが楽しそうに見えてしまう。
    
    注意してトラバースしてきたつもりが、途中の鞍部ではやっぱり下ってしまった。
    そこから一登りして、大黒山の山頂に到着。
    コースタイム3時間のところを1時間50分で登ってこられた。
    
    期待していた赤井川カルデラの眺めは、ガスがかかって何も見えず。
    そこで一休みして、ガスが晴れるのを待つことにする。
    
    私達とほぼ同時に駐車場にやって来た4人連れのパーティーも山頂まで登ってきた。
    外人が二人混ざっていたので商業ツアーなのかもしれない。
    
    ガスがなかなか晴れそうにないので、諦めて下山することにした。
    彼らはそこでシールを剥がし始めたので、聞いてみると、私が考えていたルートを滑り降りるとのこと。
    その後に付いていきたい気もしたが、私達は予定通り何時もの場所を滑ることにした。
    
    赤井川方向にはガスがかかっていたけれど、余市側は見通しも良く、余市の市街地とその中を蛇行して流れる余市川がはっきりと見えていた。
    
    

余市の街が良く見える
    

ノートラックの斜面を気持ち良く滑る
大黒山に登る人は、ほとんどがオープンバーンの方に行ってしまうので、偽のピークから続く林間の斜面はノートラックのままで残っていた。
    そこを、私達二人で気持ち良く滑らせてもらう。
    ただ、途中にちょっと斜度のきつい場所があって、かみさんは相当びびっていたようだ。
    
    途中からオープンバーンへと出てくる。
    そこを外人のカップルが登ってきていた。
    あまりメジャーではない大黒山にまで外人スキーヤーが増えてきたことに驚いてしまう。
    ニセコ方面に雪が降っていないこともあるし、キロロから締め出された人達がここまで流れてきているのかもしれない。
    
    オープンバーンの下の方は、古いトラックやら登りのトレースなどが入り混じって、もうギタギタである。
    それでも、滑っていると気持ちの良いパウダーが巻き上がる。
    
    

滑り終わる頃に陽が射してきた

トラックだらけの斜面もかみさんは気にならないみたいだ
     
    そこで昼の休憩していると、今頃になって日が射してきた。
    そのまま一気に晴れ上がると悔しい思いが残るところだったが、車まで下りてきた後も大黒山の山頂には雲がかかり続けていたので、心安らかに自宅まで帰ることができたのである。
    
    
    
