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雨の日は屋根の下で

素泊まり民宿泊(5月23日〜27日)

今回の屋久島の旅では、天気さえ良ければ全てキャンプ場泊のつもりでいたけれど、雨も多かったので素泊まり民宿の利用も多くなってしまった。
屋久島最後の4泊は全て民宿泊。
一応その記録もキャンプ日記としてアップしておく。

久しぶりのまともな食事西海岸の青少年旅行村でのキャンプを切り上げ、旅の最後は安房を拠点にして周辺を観光する予定である。
大川の滝を見てからバスで安房の町へ出てきた。
昼食はファミリーレストランかもがわへ。
地元の人達も利用するような食堂で、私はハンバーグ、かみさんは野菜炒め定食を注文。
これまでスーパーの弁当とかレトルト食品ばかり食べていたので、久しぶりにまともな食事にありつけた感じだ。

満腹になって、今日の宿である素泊まり民宿「花皐月」へと向かう。
寝袋を使えば1泊2000円という安さに惹かれて予約した宿である。
町の中心部から結構離れていて、おまけにGoogleマップで表示されていた場所が民宿ではなく居酒屋の方だったので、更に歩かされる羽目に。

経営者は同じなので、そこで宿の説明をされる。
部屋に名前が書いてあるので、そこに入っていてくださいとのこと。
部屋の鍵も渡されず、一体どんな宿なのか不安になってきた。

民宿花皐月結局1キロ近く遠回りして、やっと宿に到着した。
そうして宿の玄関を入ってビックリした。
真っ赤な唐傘、空っぽの生け簀、立派な一枚板を使ったカウンターテーブル。
居酒屋そのものである。

そして部屋を見て更にビックリした。
高橋様と書かれた障子戸を開けると6畳の畳の部屋。
そして隣の部屋との間仕切りが襖なのである。
要は、居酒屋の個室をそのまま民宿の部屋にしているのだ。
全部で4部屋あるのだけれど、どの部屋にも名札がかかっているとこを見ると今日は満室なのだろう。

かみさんと顔を見合わせてしまった。
ここには2泊することで予約していたが、電話をして1泊に変更してもらう。
しばらくしてから宿の人が集金しにきた。
「今日は他に宿泊者はいない」と言われてホッとする。

安房のカフェ「スマイリー」一息付いてから町に買い出しに出る。
安房の一番の大きな店は港近くのAコープである。
店の張り紙には「フェリー欠航のため生鮮食料品の入荷無し」と書かれていた。
もしかしたら、今日の宿のお客さんもフェリーの欠航でキャンセルになったのかもしれない。

街中のカフェ「スマイリー」でアイスクリームを食べてから、宿に戻る。
元々が居酒屋だっただけあって業務用の大型冷蔵庫は使えるし、氷だってある。
シャワーを浴びた後は、立派なカウンターに座って冷蔵庫で冷やしておいたビールで乾杯。
こうして見ると、意外と便利で快適な民宿である。
男性の一人旅ならば、こんな所に泊まった方が楽しそうだ。

 
花皐月のカウンター   民宿花皐月の部屋
カウンターで寛ぐ   部屋の様子

雨の中をフェリーターミナルへ翌日は朝から土砂降りの天気。
この日はフェリーで種子島に渡って観光の予定なので、朝の6時半には宿を出た。
フェリー乗り場まで歩く途中、雨が降らなければ泊まるつもりでいた番屋峯キャンプ場の前を通った。
そこにはこの雨にも関わらず一張りのテントが張られていて、雨を避けて民宿に泊まった自分達がちょっと軟弱者に思えてしまった。

(種子島観光の様子はブログの方で

種子島では殆ど雨にも降られずに観光を楽しみ、午後6時半安房着の高速フェリーで屋久島に戻ってくると、雨こそ止んでいたものの相変わらず暗い雲に覆われたままだった。
Aコープで買い物をしてから今日の宿へ向かう。
昨日、花皐月をキャンセルした後に楽天トラベルで調べて予約した「トロッコの宿」である。
安房の町の中心部にあるので便利は良さそうだ。

トロッコの宿の部屋あらかじめ電話をしておいたのに、到着が遅いからと宿のご主人がわざわざ途中まで迎えに来てくれていた。
若くてとても親切な人である。
丁寧な宿の説明を聞いていると、熊野本宮で利用した蒼空ゲストハウスのオーナーさんを思い出してしまった。

花皐月と違って完全な個室である。
ただし部屋は狭い。
2段ベッドが置かれた以外には僅かなスペースしか無いのだ。
昨日、元の居酒屋1店舗分を自由に使っていたのと比べると、その差は大きすぎた。
プライバシーを優先するか、自由さを優先するか、難しいところである。

夜になって再び雨が降り始めた。
明日も一日雨の予報だ。
そろそろ屋久島も梅雨入りが近いようである。

土砂降りの朝翌日も朝から土砂降りだったが、レンタカーを借りに行く頃には小降りになっていた。
天気予報がパッとしないので、この日はレンタカーで一日島内観光とお土産購入の予定である。
かみさんを宿に残し、私一人で歩いてレンタカーを借りにいく。

その間に、宿のご主人から「車を届けてくれないのですか」と驚かれたらしいが、ニコニコレンタカーだと答えると納得したとのことである。
島内の他のレンタカー屋と比べると、ニコニコレンタカーは格段に安い。
12時間で2525円。
中途半端な料金だなと思っていたら、これでニコニコなのである。
二人でバスに乗って島内観光することを考えると、レンタカーを借りた方が安くなるのだ。

洗濯物も溜まっていたので、まずはコインランドリーに行く。
民宿にも洗濯機や乾燥機があるけれど、時間もかかるし面倒なのである。
コインランドリーを利用するのなんて学生時代以来だったが、1回800円は結構高く感じた。

選択している間に近くの春日浜に出かける。
車があると行動範囲が広がり本当に便利である。


春日浜
洗濯している間に春日浜までやって来た

滝之川の一枚岩洗濯を終えて、屋久杉自然館へ向かう。
雨の日は屋内施設の観光に限るのだ。

そこへ向かう途中、「滝之川の一枚岩」と書かれた看板を見つけて車を停めた。
看板には屋久島里めぐりMAPも載っていた。
有名な観光地ばかりではなく、ここの様なマイナースポットもあるので、時間があればそんな場所を歩くのも楽しそうだ。

屋久杉自然館の展示の中では、縄文杉に関連する新聞記事の切り抜きに興味を惹かれた。
縄文杉までのロープウェイ計画とか周辺が立ち入り禁止となったいきさつなど、考えさせられる内容である。
3年前のGWには縄文杉への訪問者が、1日千人を超えたことも載っていた。
島の人達の話では、GWの混雑は本当に悲惨なものらしい。
そんな時に屋久島にやって来ても、楽しい思い出は何も残らないだろう。


屋久杉自然館の展示   屋久杉自然館の展示
雨の日は室内観光に限る   実物大の縄文杉

千尋の滝へ昼食はかみさんの希望で「のどか」へ。
緑に囲まれた環境の中で美味しい食事を楽しめた。

その後は竜神の滝、千尋の滝、トローキの滝と滝巡りへ。
千尋の滝では霞がかかって幻想的な滝の風景を楽しめた。
雨の続いた後なので、どの滝も迫力を増していたが、できればもっと大雨が降った時の滝の様子を見てみたいものだ。

今日もまた尾之間温泉に入り、最後に屋久島里めぐりMAPで知った盛久神社の夫婦アコウを見に行くが、ちょっと期待外れ。
マイナースポットなので、そんなに期待するのがそもそも間違いなのである。


霧に霞む千尋の滝
大雨が降った後の千尋の滝を見てみたいものだ

「のどか」で昼食   トローキの滝
「のどか」で美味しい昼食   トローキの滝も迫力があった

最後の宿は民宿とまり今日の宿は素泊まり民宿「とまり」。
最初は分からなかったが、行ってみたら昨日泊まったトロッコの宿から数軒しか離れていない場所だったのでビックリする。

トロッコの宿にそのまま連泊しても良かったのだが、楽天トラベルでは満室になっていたので、わざわざ違う宿を探したのである。
でも、宿の様子を見る限りでは満室になっている感じではなかった。

民宿とまりはトロッコの宿より施設が古かったけれど、何となくこちらの方が落ち着ける感じだった。
今日もAコープで買い出しをし、刺身を肴にビールで乾杯。

それから夕暮れの安房の街を散策。
一日くらいは街の居酒屋に繰り出しても良かったかもしれないが、長期の滞在だとひたすら節約生活になってしまうのだ。

翌日は天気も回復しそうなので、太忠岳に登ることにし、宿もとまりに連泊することにした。


安房川
安房川の風景も好きだ

朝は青空翌朝は青空が広がる良い天気だった。
しかし、体調が良くない。
夜中から吐き気もしていた。
旅の疲れが出てきたのか、それとも昨日Aコープで買ったキビナゴの刺身が生きが悪そうだったのでその影響なのかもしれない。

胃薬を買ってきて飲むと少しは回復したので、予定通り太忠岳に登ることにした。
現地までの足はもちろんニコニコレンタカーである。

(太忠岳登山の様子はこちら

疲れ果てて太忠岳から宿に戻り、風呂に入って洗濯をし、この日の夕食は「屋久どん」で外食。
番屋峯キャンプ場の隣の店で、キャンプ場はここで経営しているのである。
今日はキャンパーの姿は見られなかったが、1泊くらいはここにテントを張ってみたかった。


夕食は屋久どんで   屋久どん店内
夕食は屋久どんで食べることに   店内は屋久杉の置物だらけ

屋久島にお別れそれからレンタカーを帰し、宿に戻ってくる頃には着かれてヘロヘロになっていた。

そうして一晩明けて、いよいよ屋久島を離れる日がやって来た。
バスで空港に向かい、出発まで近くの店で買い物したりして時間をつぶす。

飛行機は福岡空港で乗り換えだったけれど、この日は羽田空港が事故で閉鎖になったため、空港も大混雑だった。
それでも、1時間くらい遅れただけで無事に千歳に向かって飛び立つ。
飛行機の窓から夕暮れの函館の街が見えた時は、北海道に帰ってきたのだなと懐かしさを感じてしまった。


空から見た函館
飛行機の窓から函館が見えた


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