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阿寒川

阿寒湖に源を発する阿寒川。源流部は阿寒湖から流れ出る滝口であり、紅葉の名所としても知られている。
川に並行するように国道240号通っていて、所々で川の様子を見ることができる。原生林の中を流れるその姿は、一度は下ってみたいと憧れを抱かせるものだが、実際は倒木だらけで簡単には下る事ができない。
川下りの対象となるのは中流域くらいだろう。
下流域は、根釧平野を流れる河川の例に漏れず、流れも緩く、牧場地帯からの屎尿の流れ込みもありそうで、敢えて下る気にはなれない。
阿寒川は昔は釧路川の支流だったらしい。
直線的に太平洋に流れ込む現在の新釧路川は、昔は阿寒川の水を直接太平洋に流すために掘られたものだと言うのも面白い話しである。



上徹別橋~松之恵橋 (難易度:4 清流度:2)

阿寒川の源流部を一度は下ってみたいと考えていたが、倒木だらけでカナディアンで下るのは殆んど不可能に近いらしい。
カヌークラブの例会で下ったのは、阿寒川の中流域とも言える上徹別橋から松之恵橋まで。雨が降った後で、川の水も増水気味の時である。
川を完全に塞いでいる倒木こそ無かったが、塞ぎかけているような倒木は無数にあった。
増水して流れも速く、ブラインドになっているカーブも多く、ここをカナディアンで下るのは命がけである。
四十一線橋から下流になると、川幅も広がってきて、倒木への恐怖は少なくなる。
しかし、その代わりに激しい瀬が連続して続き、息つく暇も無い川下りとなった。
この区間では、川底が複雑な岩盤となっているところが多く、渇水時はポーテージを強いられるらしいが、そこが一旦増水すると複雑な波が立つ嫌らしい瀬に変わるのだ。
中央橋付近では川に隣接して牧場があるので、放牧されている牛が川へ水を飲みに来ている様子を見られるかもしれない。
付近には他にも牧場が多く、増水した川の水からは、ほんのりと屎尿の臭いが漂っていた。根釧平野を流れる川を下る時は、覚悟が必要な部分である。
川下りの区間としては、四十一線橋~松之恵橋が一般的といえそうだ。四十一線橋の駐車スペース等は確認していないが、松之恵橋下流右岸には広い駐車スペースがある。
阿寒町市街地近くの阿寒川橋まで下る事も可能だが、松之恵橋下流の一部を除けば、Googleマップの航空写真を見ても穏やかな流れが続いているだけだ。
何処を下るかは、パドラーの好み次第である。
水が少なければポーテージが多くなり、水が増えると荒々しい瀬に変わり、その水量の見極めは難しい。
阿寒川は、どんな状況にも対応できるベテラン向きの川と言えるだろう。</p>


川の水位情報:阿寒川山花観測所

川下り日記:2015/9(上徹別橋~松之恵橋)

川下り動画:2015/09(倒木だらけ)

 



この様な岩盤の露出した瀬が多く、水が少ないと下るのが大変らしいが、水が多くてもかなり厳しい

私たちが下った時はかなり増水気味

流れも早く先に何が有るか分からない緊張感

一息付けるのは瀬が終わった場所くらい

瀬の中の写真はほとんど撮れなかった

こんな倒木も頻繁に現れる

牧場が隣接しているところも



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