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歴舟川(2017/08/14)

ギリギリ水位の上流部

お盆にミニ例会を企画しても誰も来ないだろうと、O橋さんとI山さんは大雪登山に出かけるつもりでいたらしい。
そこにサップIくらさんが「お盆でも参加できます」と言ってきたことにより、最小限のミニ例会が成立。

場所は歴舟川。
私はお盆の帰省で十勝に来ていたので、実家からこのミニ例会に駆けつける。
こぢんまりとした川下りになるのかと思っていたら、何だかんだで集まったのは11名。
お盆でも暇な人は結構いるものである。


スタート前の記念撮影

集まった段階で何処を下るかは決まっていなかったが、前日に下っていたS良ファミリーの情報により、初日は歴舟川上流の坂下から下ることになる。

渇水の歴舟川にも恵みの雨が降っていたけれど、水量はさほど増えていなくて、私達が7月初めに川旅で下った時と同じくらいの水量である。
キャンプ場から下流ならば支障なく下れるけれど、上流部はかなり厳しそうだ。

集合写真を撮ってから川下り開始。
天気は、7月に入ってからの十勝を象徴するような曇り空。
最近は気温も低く、最高気温も20度にならないような日が続いている。
雨も降っているのだけれど、ショボショボとした雨ばかりで、川の水を一気に増やすような降り方ではない。

こんな日の川下りはテンションも下がってしまうのだが、荒々しい岩壁の風景が気持ちを盛り上げてくれる。
曇り空だと岩壁の重厚感も増して、余計に迫力を感じるのだ。


黒々と聳える岩壁に向かって下っていく



ゴルジュの風景に癒される



水は少ないけれど何とか下れるレベルだ

そこを流れる、汚れを知らない澄んだ水。
水量も、時々底を擦りながらも、ストレスなく下れるレベルである。

ただ、サップで下っているIくらさん夫婦にはちょっと厳しい水量かもしれない。
浮力のあるボードなので、浅瀬でも支障なく下れそうに見えるが、底に付いているフィンが岩にヒットすると、バランスを崩して直ぐに落水してしまうのだ。

サップの場合は沈と言うより、落水と言った方が、その状況に合っている気がする。

Iくらさんの奥さんが沈すると、直ぐにおじさん達が集まってきて助けてくれる。
サップの場合はセルフレスキューが基本なので、本来は手助けする必要なはい。


若い女性に群がるおじさん達

しかし、おじさん達にそんなことは関係ない。
若い女性に堂々と近づける格好の理由ができたのだ。
締まりのない笑みを浮かべながら近寄ってきて、手を差しのべるのである。

所々に瀬も現れる。
しかし、このレベルの瀬で喜ぶような人達は少ない。
「うわ~、凄い瀬だったね~」なんて白々しい会話を交わしながら下っていく。

ゴルジュ出口の瀬も、水が少なくて全然迫力が無い。
何時もならば一気に下るところも、途中で上陸して写真を撮る余裕がある。

ゴルジュを抜けたところで昼の休憩。
この後から始まる修行の川下りに備えて英気を養うと言ったところだ。


激しそうな瀬に見えるけれどそうでもない



ゴルジュ出口の瀬はちょっと拍子抜けだ


この先は川幅も広がり、必然的に浅瀬も多くなる。
昨日ここを下っていたS良パパの話では、カヤックやダッキーで問題なく下れたと言っていたが、S良さんファミリーは相川橋までしか下っていない。
確か、橋から下流は更に浅瀬が多かった印象があるのだ。


退屈して遊びながら下る人も出てくる

それでも、時々カヌーの底をぶつけながらも何とか下れていた。
今日は穴を補修したばかりのフリーダムに乗っているので、あまり無理もできない。
底を擦りそうな場所では直ぐに降りてカヌーを引っ張る。

簡単に乗り降りできないカヤックは、両手で石を押しながら浅瀬を突破するので、余計に疲れるようだ。
カヤックの方が喫水が浅そうに見えるが、そうでもないらしい。
私もかみさんも体重が軽いので、私たちの舟の方が喫水が浅いのだ。
それに、カヤックより視点が高いので、浅い場所を避けるルートも見極めやすいのである。

先を下っている人達が、見るからに水の少なそうな分流に進んでいった。
慌てて私は、流れを漕ぎ上がるようにしてもう一つの分流へと入る。
その判断は正しく、先に下っていった人達はその後、下るのを諦めてカヤックを引きずりながらトボトボと歩いてきていた。


こんな分流で選択を間違えると悲惨である


疲れ果ててそこで2度目の休憩。
「流れを読む能力も必要だよな」と、ほくそ笑みながら下っていると、今度はこちらがルートを選択を間違えてしまった。
最後の方は大きな落ち込みになっているようなので、諦めてその区間は全てポーテージすることにした。
カヤックのメンバーが楽しそうにその落ち込みを下るのを横目に、苦労してカヌーを瀬の下まで運ぶ。


記憶に無い新しい落ち込みが出現



ここのミニ滝はO橋さんが落ちただけ

水が増えるとかなり激しい瀬になりそうな場所である。
去年も台風後にここを下っているはずだが、そんな激しい瀬があった記憶はない。
今年になって新たに出現した瀬なのだろうか。

相川橋の下流に去年の台風後に出現した落ち込みは、若干形が変わっていた。
去年はここでちょっとした滝落ち大会が繰り広げられたのだが、今回はO橋さんが落ちただけで盛り上がらず。

白骨化した柳林でも浅瀬に苦しめられ、その先で3度目の小休止。
渇水の歴舟川も、中の川、ヌビナイ川が合流してようやく安定した水量となる。
しかし、どちらの川も水量は少なく、これでは歴舟川以上に下るのは難しそうだ。


右側から中の川とヌビナイ川が、ほぼ並んで合流してくる


尾田橋手前に去年新しくできた洗濯板状の落ち込みは、舟を壊しそうなので今回はパス。
私達は右側の分流に逃げたが、他のメンバーは全員、洗濯板落ち込みに向かったようだ。


私達はこの写真の左側の分流を下ってきた


そうしてファミリーで賑わうキャンプ場前の川原へと到着。
ここまで3時間40分ほどで下ってこれたので、苦労はしたけれどそれほど悲惨な川下りでもなかった。
何と言ってもこの後に美味しいビールが待っているのだから、そのためのちょうど良い運動だったのである。

歴舟川上流部を下るとしたら、この日の水量がギリギリのラインとなりそうである。



(当日12:00歴舟川水位 尾田観測所 101.85m)



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