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シーソラプチ川(2017/07/15)

SUPと一緒に大所帯の川下り

カヌークラブの7月例会で下るシーソラプチ川。
毎回参加者の多い人気の川だけれど、最近は会員数も増えて、おまけに今回は本州からのゲスト参加も4名。
役員の間では、40名くらい集まるんじゃないかとの話が出ていた。

参加者が多いのは歓迎すべきことだけれど、ただ多ければ良いと言うものでもない。
ましてシーソラプチ川は、それ程大きな川ではなく、ここを40名で下ると一体どうなってしまうのか。
戦々恐々としながら例会当日を迎えた。


例会の最多参加者記録を更新!


点呼をとると、予想通りの40名越えで、参加者は41名。
クラブの例会での新記録となったのである。

二つのグループに分けようかとの話も出ていたが、どうせ下り始めたらグチャグチャになってしまうのは目に見えているので、そのまま下ることとなる。
参加者のスキルも十分なので、それぞれが何とか対応してくれるはずだ。
ちょっと心配なのがM村さんだったが、彼はこのシーソラプチ川に向けて特訓を重ねてきているし、今日は水量も少ないので大丈夫だろう。


SUPに乗ったまま流されていくI山さん

ただ、本州からのゲスト4名がSUPで下るというので、それだけが未知数だった。
サーフボードのような舟を立ったまま漕ぐSUP(スタンドアップパドルボード)。
私も去年の屋久島の旅でSUPを経験していたけれど、それで瀬のある川を下るというのが信じられない。
それでも、リーダーのS田さんは大型のカナディアンでロールできるような方なので、私達が心配する必要はないだろう。

スタート地点では早速、SUPの体験試乗会が繰り広げられる。
I山さんなどは、操作の要領が分からなくて、SUPに乗ったまま瀬の中に流されていき皆の笑いを誘っていた。

それにしても41名は大所帯である。
途中で参加者全員の写真を撮ろうとしたら、先頭が通過してから最後尾のパムさんが通過するまで7分もかかってしまう。


すっかりSUPにはまってしまったというS田さん

一人一人の写真を撮るのも大変である


 
今回はカメラマン役に徹するつもりでいたけれど、そこで写真を撮っていたので、五竜の瀬だけは後ろの方から下ることとなった。


ガンネルを掴んでいるのがしっかりと写っていた

今シーズンにここを下った人の話では、中央寄りの落ち込みはカヤックで入ると巻かれて出られなくなるらしく、ここは全員で下見をしようとの話しになっていた。
しかし、今日の水量では中央の落ち込みは下ることさえできず、唯一落ち込みを降りられる場所は左岸側の一箇所だけ。

途中で座礁しながらも、そこを落ちた時、しっかりと両手でガンネルを握ってしまった。
この日の宿泊場所であるどんころの炊事棟で開催されたビデオ上映会では、このシーンがはっきりと写っていて、皆の笑いものにされたのである。

ここで少しだけ言い訳を言わせてもらえば、左岸側の落ち込みはただ真っ直ぐ落ちれば良いだけなので、万歳していようと、ガンネルを掴んでいようと、大して関係ないのである。

今回初めて気が付いたのだけれど、去年の台風10号による大増水で、2012年頃から流れが変わっていた場所が、再びそれ以前と同じ場所を流れるようになっていた。
シーソラプチ川はそんなに流れが変わるような川には見えないけれど、この部分だけは川の女神の気分によって本流が切り替わるようだ。

クランクの瀬では先に下って撮影ポジションに付く。
結構トリッキーな流れになっているけれど、ここでは沈はあまり期待できない。


クランクの瀬は順番で下る



クランクの瀬では格好良い写真が撮れる

カヤックが数艇ひっくり返ったけれど、直ぐにロールで起き上がる。
唯一沈脱が期待できたS澤さんまでが、ロールで起きてしまった。

尻別川での練習会以来、ロールに自信を持ったS澤さんは、今回の例会でも次々にロールを決めていた。
20年近くもカヌーに乗っていて、未だにロールができない様な諸先輩がいるというのに、去年からカヤックを始めたばかりのS澤さんがこんなに簡単にロールしていては、諸先輩方の立つ瀬がない。
全く、恐れを知らないと言うか、礼儀をわきまえないS澤さんなのである。

そしてやって来たトラウマの瀬。
何時もならば下見しないで下ってしまう瀬だけれど、少し流れが変わったと言う事なので今回は下見をすることにした。
通常は左岸側のルートを下るところである。
それが右岸の方にも下れるルートができたらしい。


水が少なく迫力不足のトラウマの瀬



こちらはどちらかと言うとチキンコースだ

下見の結果、カナディアンはこれまで通り左岸のルートを下った方が良さそうだ。

そこを無難に下って、直ぐに撮影ポジションに付く。
3分の1くらいは右岸側のルートを下ってくる。

家に帰ってから過去の写真を見てみたところ、この右岸のルートは以前から存在していたようだ。
ただ、そこは所謂チキンコースなので、誰も下らなかっただけなのである。

それなりに岩も絡んでいるので、チキンコースとは言っても簡単に下れる訳では無い。
それでも、通常のルートよりは沈する確率は低いのだ。


これはいったかと思ったのだけれど

M村さんが、このチキンコースを沈しないで下り、ガッツポーズをとる。
これまでの練習の成果が確実に現れているようで、ここは素直に拍手を送った。

他の人に期待するのは豪快な沈である。
しかし、水が少ないと流れのパワーも小さくなるので、なかなか沈してくれない。
私が密かに期待していたH池・M木ペアは、カヌーを大きく傾けながらも無事に下ってしまう。

立ったまま下るSUPは、さすがに安定が悪く、瀬の中では簡単にひっくり返るけれど、再び乗り込むのも簡単である。
基本的にSUPは、レスキューの必要がほとんど無いのだ。
結局、沈の花道を流されてくる人は誰もいなかったのである。


皆の期待も空しく、沈の花道を誰も流れてこない


その先で昼の休憩。
ここでもSUPの体験試乗会が繰り広げられる。
私も乗せてもらったが、流れの中でバランスをとるのは難しく、頭から水の中に落ちてしまった。

王子橋を過ぎた先の大きな左カーブでは、サーフィンをする人、岸に上がって休み人、右岸側の落ち込みにチャレンジする人など、何時もと変わらない風景が繰り広げられる。


皆で瀬の中で遊ぶ



三段の瀬で豪快にひっくり返るSUP

去年の台風で大増水したルウオマンソラプチ川は、上流で災害復旧工事が行われているのか、水が真っ茶色に濁っていた。
その影響で、空知川の国体コースの水も酷い色になっていた。

絶対に沈したくないような水だったけれど、それをものともせずにSUPの人達は三段の瀬で豪快にひっくり返る。
すると、ボードを抱えて上流へ戻って再チャレンジ。
ボードはとても軽いので、それが可能なのだ。
そしてまた豪快な沈を披露してくれる。

クラブのメンバーの中では、ガンちゃんが瞬脱の妙技を披露してくれただけだった。
それで終わってしまうのかと思ったら、よしひろさんとウッチーがSUPを借りて三段の瀬にチャレンジ。
そして期待通りに豪快にひっくり返って、皆の喝采を浴びていたのである。


クラブの中からも挑戦者が現れるが、結果は目に見えている


最後はパチンコ岩から渡月橋の落ち込みへ。
パチンコ岩を左から回り込むルートは、流れにパワーがないおかげで簡単に回り込めた。

そして落ち込みは右岸側から。
私達が一番苦手にしている場所でもある。
何ともないような落ち込みに見えて、実は結構複雑な水流になっているのだ。
あれ?と思った時は既にひっくり返っていた、何てことが時々あるのだ。
でも今回は無事にクリア。


例会初日の締めくくりは熊五郎さんのお約束の沈

M村さんがパチンコ岩を過ぎたところで今日初めての沈をしてしまったが、渡月橋の落ち込みの方は無事にクリア。

SUPの皆さんの豪沈以外に何も無く終わるのかと思っていたら、最後に熊五郎さんが見せてくれた。
それも、落ち込みの手前での沈である。
「そこで沈かよ!」と笑っていたら、しっかりと落ち込みのところでももう一度沈を披露してくれた。

天気にも恵まれ、41人が参加したシーソラプチ川例会。
SUPで瀬を下るという新しい世界にも触れることができ、とても充実した例会は、最後に熊五郎さんの連続沈で締めくくられたのである。

この後、どんころ野外学校の炊事棟に場所を移して、楽しい反省会が行われた。



(当日12:00空知川水位 幾寅観測所 353.76m)



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