8月11日午前10時の鵡川観測所の水位169.86m。これが台風11号の雨によって増水した鵡川の最高水位となった。 この誘いに乗った他のメンバーも、固唾を飲んで鵡川の水位の変化を見つめ続けていたらしい。 そうして川下りの当日、集合場所である福山の駐車場にやって来た。 集まったメンバーは我が家を含めて7名だけ。 1時間半かけて車を上陸地点に回し、鵡川にようやくカヌーを浮かべることができた。 水が濁っていると隠れ岩が見えないので、それに注意しながら下っていく。 やがて川の真ん中に三角の大岩が見えてきた。 何時もならば、ヘルメットに付けてあるGoProの動画でその時の様子を確認できるのだが、今回は何と、充電忘れのため撮影ができず。 しかし、5年前より10センチ以上水位が低いはずなのに、そんな感じが全くしない。 次に現れた分流。 その後も大きな波の立つ瀬が次々と現れる。 |
川は次第に山の中へと入っていく | 瀬で遊ぶのはN島さんだけ |
午後1時過ぎ、遅めの昼食となる。 今回の参加者はOC1がN島さん、タケさん。 タケさん家は小さな子供がいるので、一人で遊びに出るためには奥様の許可が必要となる。 カヤック3人組にしても、家庭の事情は同じようなもので、この日のために家族サービスの限りを尽くしての参加である。 そしていよいよ後半戦の開始。 しかし、どうしても逃げることのできない鵡川の核心部へと入ってきた。 その山肌にへばり付くように道道占冠穂別線の覆道が伸びていた。 そんな瀬の中でK岡さんが沈脱。 |
何度見てもこの風景には圧倒される |
遠くから見ると大したことはないのだが | テトラに這い上がったK岡さん |
しかし、それは序の口の恐ろしさだった。 ※これから先のことは、真実を書くには忍びないので、挿話に変えさせていただきます。 おとぎ話「赤い繭の物語」へ 途中の壊れた堰堤は、右側の開口部を下れない時は、左の方に楽に通過できる場所が有ったはずである。 ここで確信した。 川の水位観測所の仕組みが良く分からないが、川底が洗掘されれば水位だって変わるはずである。 壊れた堰堤を越えてから上陸した岸辺では、ススキが穂を付けていた。 そんな穏やかな風景とは裏腹に、相変わらず厳しい流れが続く鵡川だった。 |
壊れた堰堤付近の様子、見るからに恐ろしげだ |
ススキの穂が秋を感じさせる | なおも続く鵡川の核心部 |
そしていよいよ大岩の瀬に近付いてきた。 当然下見するのだろうと思っていたら、先を下っていたメンバーは止まらずにそのまま次々に下っていく。 以前下った時の印象とは随分違っていた気がした。 その後もしつこく現れるえげつない波の立つ瀬を、ことごとくチキンルートで逃げながら、ようやく車を置いてある場所まで辿り着いた。 前回の長流川でも、ゴールに着いた時は心底ホッとしたが、今回はその時以上にホッとする川下りだった。 2014年8月13日 晴れ時々曇り |
瀬でないところでも気を抜けない流れが続く |
こんな場所ではチキンルートしか下れない | 岩の迫力に圧倒されそうだ |
ようやく山間部から抜け出してきた | 車まで戻って来て生きている事を喜び合う |
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