北海道キャンプ場見聞録
屋久島縦走(2016/05/15)
三日目(新高塚小屋〜鹿之沢小屋) |
縦走3日目は鹿之沢小屋までの移動である。 問題はトイレである。 残りの一つのトイレはドアを開けた瞬間に蠅が一斉に飛び出てくるような状態である。 誰も居なくなった午前7時過ぎに、ゆっくりと山小屋を出発。 ヤクザルが姿を現した。 ヒメシャラの森、ヤクシマシャクナゲの花、巨大な石。 |
今回の旅でヤクザルに初めて会った | 急な階段も苦にならない |
樹肌の赤いヒメシャラは森の中でも目立っている |
第一展望台からの展望は全く無し。 第二展望台付近でも、
少し霧が晴れてくると、山の斜面に咲くシャクナゲが美しく見えていた。 平石岩屋への急登を登っていく。 この辺りから永田岳や宮之浦岳が見えるようになってくるはずなのだが、霧が晴れてきても近くの山までしか見えない。 |
ヤクシマシャクナゲ | 水滴を纏うハイノキの花 |
この程度の展望でも十分に満足できる |
平石岩屋から降りていくと、笹原の中でヤクシカが食事中だった。 進行方向の岩山の上に人影が見えていた。 もう少しでその近くまで達しそうになると、岩の上のサルはゆっくりとした動作で姿を消してしまった。 |
岩の上からサルに監視されていた | 奥に見えているのが平石岩屋付近か |
山頂に石を抱いた屋久島独特の山が近くに見えていたが、地図を見ても名前は載っていなかった。 急な登りを息も絶え絶えに登っていくと小さな平場に出てきた。 「そうなんですか!」と笑顔で答えたが、心の中ではガッカリしていた。 おじさん6人グループは永田岳に向かって元気良く歩いていった。 しかし、これだけガスがかかっていると山頂に登ったところで何も見えないのは分かりきっている。 島の最高峰に登らないと完全縦走とは言えないが、そこまでの拘りも持っていないので、大して気にもならない。 永田岳に向かっては一旦下っていくことになる。 そこを下まで降りきると、今度は永田岳へ向かっての急登が始まる。 息切れが納まってきたところで再び登り始める。 |
岩の風景を眺めながら永田岳へと登っていく |
ようやく山頂直下の平場まで登ってくると、そこでは先程の6人グループが既に登頂を済ませて休んでいるところだった。 私達もそこに荷物を下ろして、永田岳への山頂アタック。 山頂付近に奥宮の社が有ったはずだが、その場所が思い出せない。 荷物を置いたあったところで昼食にする。 降り始めると直ぐに霧がパッと晴れて、新緑に彩られた美しい山の風景が目の前に現れた。 |
南国の春紅葉だ |
この様子だと、もしかしたらロウソク岩展望台からの眺めも楽しめるかもしれないと考え先を急いだ。 そのまま降りていくと、その先で突然登山道が消えていた。 その左に何とか降りられる場所があったので、そちらを降りてみたが、その先も途中で崖になっていた。 結局、私が先に降りて、それからサックだけを下で受け取り、最後にかみさんが降りて、何とかその場所を切り抜けることができた。 永田岳から鹿之沢小屋までのルートが荒れていることは過去2回の経験で知っていたが、こんなに酷いところは無かった。 そんな所で時間をとられている内に再び霧が出てきて、楽しみにしていたローソク岩はかろうじてその姿を確認できる程度にしか見えていなかった。 霧の流れが速いのでもしかしたら突然姿を現すかもしれないとしばらく待っていたが、次から次へと霧が流れてきて一向に晴れる気配がない。 その先も厳しい場所が幾つかあったが、登山道自体が消えているような所はなく、14時20分無事に鹿之沢小屋に到着。 小屋の前では先の6人組が宴会中だった。 ただ、その真ん中が濡れているのが気になった。 ビールが冷えたところで、私達も外に出て乾杯。 上空にはいつの間にか青空が広がり、この日の最後の1本のビールが一番美味しく感じたのである。 私達が明日永田歩道を降りると言うと、一様に驚きの表情を浮かべた。 これまでも不安そうにしていたかみさんが、余計に心配し始める。 おじさん達の話しでは、この後もしかしたら9人くらいのツアーがやって来るらしいとのこと。 小屋に戻って、どうすればここに後9人も入れるのだろうと考えていると、男性2人連れがやって来た。 後6人、どうやって寝るのかと心配していたが、7時を過ぎてもやって来る気配がない。 何れにせよ、これで今夜は安心して寝られそうだ。 |
新高塚小屋7:05 - 平石9:05 - 焼野三叉路10:10 - 永田岳山頂11:50 - 12:00永田岳下12:40 - 鹿之沢小屋14:20 (縦走記録グラフ) |