北海道キャンプ場見聞録 夏山歩きの部屋
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礼文林道・礼文滝・桃岩歩道(2016/06/23)

一番美しいトレイル


前日は礼文島緑ヶ丘公園キャンプ場に宿泊
そして礼文島3日目は、緑ヶ丘公園から出発して礼文林道、礼文滝、桃岩展望台を回って、島の南端知床の集落まで降りるルートを歩く。
知床からは路線バスを利用して、途中香深で風呂に入り、再びバスでキャンプ場へと戻ってくる。
結構なロングコースとなるが、重たい荷物を背負わなくて済むので、無理な行程ではない。

森林限界を越える朝6時半、今朝も山頂までくっきりと見えている利尻山に挨拶してから、キャンプ場を出発した。
暫くの間は樹木に覆われ見通しも利かない中を黙々と登っていく。

しばらくすると森林限界を越えて、展望が一気に開ける。
ここを森林限界と表現するのが正しい用語の使い方なのかは分からないが、周りは全てササ原となるのだ。

ササ原なので花も殆ど咲いていない。
裸地になっているところでレブンシオガマが咲いているくらいだ。
このササを全て刈り取ってしまえば、元々の自然植生が回復して色々な花が咲きそうな気もするが、どうなのだろう。

レブンウスユキソウ1時間10分程で礼文滝への分岐までやって来た。
西海岸の礼文滝へと降りていく道は、14年前に歩いたきりだが、花がとても美しかった記憶が残っている。
それなので、今回はどうしても礼文滝への道だけは歩いてみたかったのである。

笹原の中をしばらく歩いていくと、トドマツ林の中へと入っていく。
そこでは、森の中ではお馴染みのゴゼンタチバナやマイヅルソウが花を咲かせていた。

その林を抜けると展望の開けた場所に出てきた。
沢地形の反対側に西海岸の山々が美しく見渡せる。
そして足元はお花畑になっていて、レブンウスユキソウが群落を作っていた。


礼文滝コース
礼文滝へはここから一気に下っていく

ハイジの谷そこから沢の底に向かって急な斜面を降りていく。
まるでV字谷ような地形の沢で、ハイジの谷とも呼ばれているところである。

谷底まで降りると、美しい沢沿いに道は続いている。
緑に染まった両側の斜面ではゴロタ山で見たのと同じく、エゾノシシウド等の白やチシマフウロの青い花が彩りを添えている。

登山道は2箇所で沢を渡ったり、へつるように岩を超えたりと、本格的な登山と大して変わりないくらいだ。
次第に花の種類も多くなってきた。
青い空を背景にそれらの花が風に揺れている。

花の浮き島礼文島と呼ばれるけれど、礼文島のトレイルの中でもここが一番美しい気がする。
簡単には来られないところも良い。
苦労したものだけが素晴らしい花の風景を楽しめるのだ。


沢沿いの道は険しい 沢の横で咲くレブンシオガマ
なかなか厳しい道である 渓流沿いで咲く花も美しい

斜面を覆う花々に圧倒される
斜面を埋める様に咲いている花々に圧倒される

斜面を埋める花々
斜面で咲いているのはチシマゲンゲかレブンソウか?

礼文滝の海岸へと降りる最後に急な崖から海岸へと降りる。
登山道の横を流れていた沢は、ここで滝となって流れ落ちる。
流れ落ちた水は、その先で小石の浜に吸い込まれて海までは達していなかった。

なかなか美しい海岸である。
この海岸での野営も考えたことがあるが、はっきりとした様子が分からなくて二の足を踏んでいたのだ。

テントを背負ってここまで下りてきても、適当な場所が見つからなければ、また引き返さなければならない。
そんな心配をしていたのだが、最高の野営ができそうな場所だった。

昔の8時間コースはこの海岸線を通って元地まで行くルートになっていたが、現在はこの前後の海岸を歩くことは禁止されているので、礼文滝には礼文林道から降りてくるしかないのである。
確かに、海が荒れている時は歩きたくない岩場だけれど、今日の様に穏やかな日ならば歩いてみたくなる海岸だった。


礼文滝 海藻
礼文滝の姿 海の中も美しい

礼文林道の風景再び花の風景を楽しみながら礼文林道まで戻る。
周りの眺めは良いけれど、礼文林道では花が全然咲いていない。

レブンウスユキソウ群生地では、数組の団体がガイドの説明を聞きながら遊歩道を歩いていた。
しかし、何処を見てもレブンウスユキソウの姿は見えない。
それどころか、他の花も殆ど見当たらない。

花の浮き島礼文島を楽しみにやってきた観光客が、果たしてこれで満足できるのだろうか。
そんな心配をしてしまう様な花の状況だった。
昔は、礼文林道にも月の丘など花の美しい場所があったのだが、現在は植生回復のために立ち入り禁止になったままである。

でも、花が見られなくても利尻山や西海岸の風景など、礼文島の風景はやっぱり素晴らしいのだ。


利尻山とレブンシオガマ

礼文林道から望む利尻山


礼文林道が終わって、そのまま桃岩展望台コースへ。
そのつもりだったが、ちょっと問題が生じていた。

桃岩展望台からの眺め 好天に恵まれ、気温も高めだったおかげで、飲み水が底をつきそうになっていたのだ。
桃岩展望台を経て知床まで降りるにはまだ2時間以上はかかる。

香深の町が直ぐ近くに見えていたので、そのまま車道を降りて、水を補給することにした。
しかし近くに見えていても、車道は大きく蛇行しながら下っている。
結局、往復40分をかけて町まで降りて、自動販売機で水を購入してきたのである。

その後は、桃岩展望台、キンバイの谷を経て、元地灯台へ向かう。
島の北では殆ど見かけなかったオレンジの花を咲かせるレブンキンバイソウが、この辺りでは目立っていた。
ヒオウギアヤメも他では見かけなかった。
場所によって変わる花の種類も面白い。


キンバイの谷

なだらかな起伏の中に続く1本道、キンバイの谷


元地灯台ここでは花の他に礼文島西海岸の風景も素晴らしい。
今回は空気も澄んでいるので、遠くの海岸線までくっきりと見えている。
昔の8時間コースを歩いてきたとしたら、この風景ももっと感動的なものに見えることだろう。

緑の草原の中に1本の遊歩道の線が伸びているキンバイの谷も私の好きな風景の一つである。
途中から眼下に見下ろすことができる桃岩荘では、若者がこちらに向かって旗を振っていた。

いつの間にか利尻山の山頂には雲がかかっていた。
こんな時に山に登っている人は本当に気の毒である。


礼文島西海岸

礼文島西海岸の素晴らしい眺め


元地灯台でラーメンを食べた後は、その利尻山を正面に見ながらひたすら下っていく。
予定では知床発14時46分のバスで香深まで戻るつもりでいた。

最後は車道を歩いて香深へしかし、知床に降りてきた時の時間は13時50分。
1時間もバスを待っているより、そのまま歩いた方が早いので、香深まで歩くことにする。
確か7年前も同じようなシチュエーションで知床から香深まで歩いた気がする。
3.5キロ程度の距離なので歩けない距離ではないのだ。

結局この日歩いた総距離は24キロ。
礼文島温泉「うすゆきの湯」に浸かり、その疲れを癒したのである。

礼文林道・礼文滝・桃岩歩道の写真 


利尻山

利尻山を眺めながら知床へと下っていく


キャンプ場6:30 - 礼文滝分岐7:40 - 8:50礼文滝9:10 - 礼文滝分岐9:55 - 10:45礼文林道分岐11:25 - 12:50元地灯台13:20 - 知床13:50 - 香深14:40



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