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炊事場暮らしの緑ヶ丘キャンプ

礼文島緑ヶ丘公園(6月22日〜24日)

久種湖畔キャンプ場からバスで移動し、香深井のバス停で下車してキャンプ場まで歩いていく。
地元の小学生が、「こんにちは!」と元気良く挨拶してくれた。
「何処まで行くのですか?」と聞いてくるので、「緑ヶ丘公園のキャンプ場だよ」と答えた。
そうすると「場所は分かりますか?案内しますよ」と言ってくれた。
その親切さに感動してしまう。

キ緑ヶ丘公園キャンプ場管理棟他の場所でも、子供達とすれ違うと皆が普通に挨拶してくれる。
その様に学校で教えられているのだろうか。
いや、そう考えるのは都会で暮らしている人間の心の貧しさであって、ここでは当然のことなのかもしれない。

キャンプ場までやって来ると、懐かしさがこみ上げてきた。
14年前、愛犬フウマと一緒にここに泊まったことがあるのだ。

その時は車で島に渡り、キャンプ道具をリヤカーに積んでテントサイトへの坂を下りる時、荷物の重さにリヤカーごと引きずられたものである。
それが今はバックパック一つを背負っいるだけ。
14年の月日は、我が家のキャンプスタイルをすっかり変えてしまっていた。

緑ヶ丘公園キャンプ場に到着その時にテントを張った場所は多分入口部分の芝生広場だったはずだ。
でも、その時の記憶が全く蘇ってこない。
今はそこの芝生広場ではヒナギクの花が咲き誇っていた。
管理人さんの気遣いなのだろう。
テントを張る場所以外は、草を刈らずにヒナギクの花を残していた。

私達は今回、そこの僅かばかりの芝生広場ではなく、奥の方の木製テント床を利用することにした。
この木製テント床がここのキャンプ場の特徴なのでもある。

ただ、テント床の周囲に張り綱を結ぶためのフックが付いているものの、そこにテントを張るには工夫が必要である。
特に私達は、そこに2張りのテントを張ろうとしたものだから結構苦労させられた。

 
木製テント床
テントを張るのに苦労させられる

各テント床には野外卓も付いていてなかなか便利である。
テントの設営を終えたところで、そこで冷えたビールを飲もうと思ったが、ちょっと問題があった。
とにかく、蚊が多いのである。
炊事場の中でビールを飲むのんびりとビールなんか飲んでいたら、体中ボコボコにされそうだった。
かみさんが、炊事場の中の方が蚊が少ないというので、そこに移動してビールを飲む。

久種湖畔キャンプ場を出る時に、船泊のスーパーで買ってきたもの。
バックパッカースタイルの旅ではクーラーボックスがないので、冷えたビールを飲むのは難しい。
でも、今回は100円ショップで売っているような薄っぺらなクーラーバックを持ってきたので、氷も一緒に買えば数時間は冷えたビールを飲めるのである。

炊事場の中には椅子とテーブルもあったので、夕食もそのままそこで作って食べることにする。
14年前、多分この場所は長期滞在キャンパーのたまり場になっていたのだろ。
今回は結局、ここを利用したのは私達だけだった。
同じ炊事場の中には、管理人さんが自作したような携帯電話を充電するためのコンセントボックスも有って、これには大いに助けられた。


この炊事場の中で暮らす   木製テント床
ここの炊事場が生活の場所だ   快適だけれど蚊の攻撃が激しい

朝から快晴翌日も青空が広がっていた。
この日は礼文林道から礼文滝、そして桃岩展望台を通って島の南端の知床へと降りる予定である。
朝食を済ませ、6時半にはキャンプ場から歩き始めた。

(礼文島トレッキング二日目の様子はこちら

知床へ下りた後はバスに乗って香深まで戻るつもりだったが、バスの時間よりも1時間も早く降りてきてしまったので、そのまま香深まで歩いてしまう。
結局この日は8時間半をかけて24キロ近くを歩く事となったのである。

フェリーターミナル近くのうすゆきの湯で汗を流す。
その後は島内唯一のコンビニであるセイコーマートで買い出しをしてからキャンプ場まで戻るつもりだった。
ただ、このセイコーマートはフェリーターミナルから結構離れているのである。

桃岩荘の若者達による旗振りしょうがないから、そこまでブラブラと歩いて行こうとしたら、すぐ近くにスーパーを発見した。
船泊にあったのと同じ、漁協が経営しているスーパーである。
コンビニのように弁当類は無かったけれど十分な品揃えだった。
このような店の情報は、ネットで検索してもなかなかヒットしないので苦労させられる。

礼文島へ到着した時と同じ時間のバスに乗って、キャンプ場へと戻る。
島内の移動も慣れてきたので、運転手さんにお願いしてキャンプ場の近くでバスを停めてもらう。
乗客の中にもう一人、同じキャンプ場へ行く青年がいて「そんな技があるんですね!」と喜んでいた。

その彼がなかなか面白い青年で、フェリーで礼文島に着いた時、港で旗を振っている桃岩荘の人達を見て、大層感動したらしい。
私の定年退職後の話しをすると、本気で羨ましがっていた。


緑ヶ丘公園キャンプ場

キャンプ場の奥からの風景


一番豪華な夕食この日の夕食は、スーパーで買ってきたレトルトの帆立スープカレー。
島に渡ってからの一番豪華な夕食だった。

せっかくなのでウニでも買って、島の最後の夜は豪華なウニ丼でも食べようと考えていたのだが、値段的に折り合わなかったのである。

礼文島最後の朝はどんよりとした曇り空だった。
午前8時過ぎのバスでフェリーターミナルへ向かおうとしていると雨も降り出してきた。

バス停近くの郵便局の軒下で雨宿りしていると、地元の方がフェリーターミナルまで車に乗せてくれた。
島の人達は本当に優しい。

久々のまともな食事港では相変わらず、桃岩荘の若者が旗を振っていた。
しかし、雨が降っていたせいなのか、楽しみにしていた出港の際の踊りは無し。
ちょっと物足りなさを感じながら、礼文島を後にしたのである。

稚内へ戻った後は、まずはまともな食事を食べる。
そうして、 どんよりと曇ったオホーツクの空の下を、週末のカヌークラブの例会に参加するため、白滝に向かって車を走らせた。

退職してからは、本当に忙しい日々を過ごしているのである。


エサヌカ道路
暗い空の下を白滝に向かって車を走らせた


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