北海道キャンプ場見聞録
小辺路縦走(2016/04/17)
三日目(三浦峠〜観音堂) |
三日目の朝を迎えた。 何時も通りにフリーズドライの簡素な朝食を済ませ、テントを撤収。 出発の準備が整ったので、マイケルに挨拶して先に出発した。 |
三浦峠からの朝の風景も最高だった! |
マイケルと二晩一緒に過ごしたおかげで、頭の中が英語変換モードに変わってしまっていた。 三浦峠を出ると西中まで標高差800mの下りが続く。 途中の開けた場所からは、谷を挟んだ向かいの急峻な山肌に小さく家が張り付いているのが見える。 何であんなところに人が住んでいるのだろう。 何故ここに住まなければならなかったのか? |
急峻な山肌に家が張り付く今西集落 |
古い空き家の前を通り過ぎると舗装道路へと出てきた。 沢の所々に取水施設が作られている。 ようやく県道425号まで出てきた。 |
山間の車道を下っていく | 西川にそって通る県道が見えた |
小辺路を歩いていて人に出会ったのは外人二人と日本人一人だけ。 西中から十津川温泉までは8キロ近い車道歩きとなる。 その先で小辺路入口の看板を見つけた。 県道の横を流れる西川は美しい川だった。 |
西川はカヌーで下りたくなるような川だ |
県道を歩いて行くと所々に集落が現れる。 神社に寄り道したり、バス停のベンチで一休みしたり。 でもこれは、北海道から来た私の感覚で、地元の人には何の面白さもない風景なのかもしれない。 相変わらず、急な山の斜面に建てられている家には驚かされる。 途中でマイケルに追い抜かれる。 この西川には平成23年の大雨の影響は見られなかったが、十津川温泉に近づくにしたがって、河川敷で大工事が行われていたりして、やっぱり被害はあったようだ。 小辺路縦走の計画を立てている時、この辺りでの川原キャンプの可能性も探ってみた。 |
地元の人達の生活様子を感じながら歩くのも楽しい |
十津川温泉昴の郷に到着。 今日の宿泊地予定は、ここからまた山道を2時間ほど登った先にある観音堂。 それでも、昴の郷のレストランで久しぶりにまともな食事をとる。 レストランを出ると、外にいたマイケルの姿がいつの間にか見えなくなっていた。 雨がポツポツと落ちてきていたので、雨具を着込んで歩き始める。 階段を登ると石畳の道が現れた。 十津川温泉を眼下に眺められる場所まで登ってきた。 |
古道らしい石畳の道だ | 十津川温泉郷を見下ろしながら一休み |
鹿避けの柵の扉を開けて中に入ると集落があった。 民家の前に花が生けられた水場があったので、そこで水を飲ませてもらう。 おばあちゃんは、急に降り出した雨で取り込んだ洗濯物を家の中で整理しているようで、話しを出来なかったのが残念だった。 |
美しい天空の村だ |
果無集落の最後には西国三十番観音石仏がひっそりと立っていた。 雨水だけを頼りに稲作が行われていたという天水田跡、山口茶屋跡の杉の防風林、次々に現れる観音石仏などを楽しみながらひたすら登っていく。 十津川温泉から観音堂までの標高差は約700m。 一歩一歩、気力だけで歩を進め、昴の郷からのコースタイム2時間のところを3時間かけて観音堂へ到着。 その心配も現地について吹き飛んでしまう。 早速そこでビールを冷やす。 雨は相変わらずポツポツと降り続けていたので、観音堂の軒先を使わせてもらう。 タオルを濡らして身体の汗をふき、一息付いたところでビールで乾杯。 |
縦走最後の夜も、なかなか良いテン場で過ごせた |
三浦峠7:40 - 出店跡8:20 - 矢倉観音堂9:15 - 西中大谷橋バス停10:05 - 12:15昴の郷13:15 - 果無集落14:15 - 観音堂16:10 (縦走記録グラフ) |