北海道キャンプ場見聞録
芦別岳(2014/09/06)
降りてきたら青空 |
パッとしない天気のためにキャンプ場で少し朝寝坊して、芦別岳の新道コースを登り始めたのは午前6時30分を過ぎていた。 登山口付近には鹿避けの柵が張り巡らされており、その扉を開けて登り始める。 登るに従って霧が濃くなってくる。 |
幻想的な風景を楽しむ余裕も無く、足下だけを見つめて登っていく |
案の定、ポツポツと雨が降り始めた。最初から雨具を着ているので、その程度の雨は気にならない。 私も、山登りを始める前は、天気が悪いのに山に登る人達の気持が全く分からなかった。 一方の私達は、雨の中を無理して山に登る人間に、いつの間にか変わってしまったのである。 それにしても、いくら急登とは言っても、何時もより足取りが重かった。 途中で、登山道の横から突き出ていた木の枝が顔にぶつかった。 1時間20分で見晴らし台まで登ってきた。 雨も上がっていたので、雨具は脱ぐことにした。 休憩を終えて再び登り始める。 鴬谷で休んでいた先ほどの男性を追い越した。 腰掛けられそうな岩を見つけて座り込んでしまう。 |
森の中は良い感じなのだが・・・ | ちょうど良い岩を見つけて休憩 |
美しいダケカンバ林の中を登って、スタートしてから3時間で反面山に到着。 そこから少し下ると周辺は湿地帯になっていた。 その付近から、登山道沿いにエゾオヤマリンドウやシラタマノキが目立つようになってきた。 霧が晴れてくると、目の前に笹に覆われた斜面が広がっていた。 |
この辺りで森林限界を越える | シラタマノキ |
4時間で霊峰山に到着。 ようやく鞍部まで降りてきたところで、見上げるような岩峰が霧の中から姿を現した。 途中まで登っていくと小さなお花畑があった。 そこで登山道が二つに分かれていた。 岩峰を大きく回り込むように登って山頂到着。 かみさんが最後の岩場を登れずに「私はここで止めるわ」と言い始めた。 幸い風も吹いていないので、山頂で昼を食べながらもっと霧が晴れるのを待つことにした。 霧は晴れてくるどころか、次第に濃くなってきて、とうとう雨まで降り始めた。 |
何も見えない山頂 | 食事中に雨まで降り始める |
登りと同じ巻き道を降りていく。 雨が少し小降りになったと思ったら次第に目の前の霧が薄くなって、ぼんやりと下界の様子も見えてきた。 振り返るとそこには、初めて目にする芦別岳山頂の姿があった。 先に降りて行った3人パーティーは、既に霊峰山の頂に立って、そこからの風景に感動の声をあげている。 |
霊峰山とその向こうに見える富良野盆地 |
そんな天気がこのまま続くとも思えないので、私達も一刻も早くその場所に立とうと、霊峰山への登り返しを息を切らせながら一気に駆け上る。 十勝岳連峰の辺りには巨大な積乱雲がかかったままで、そこではまだ雨が降っていそうだ。 |
霊峰山から眺める芦別岳山頂 |
険しい姿の北尾根 |
十勝岳連峰の上には入道雲が |
霊峰山から登山口までは、標高差がまだ1200m以上もあり、それをひたすら下っていかなければならない。 下りが苦手な私達なので、慎重に下っていたつもりが、濡れて滑りやすくなっていた岩の上で思いっきり尻餅をついてしまう。 歳をとると、たかが尻餅とは笑っていられない。 そんなこともあってボロボロになりながら登山口まで降りて来た時には午後3時半になっていた。 |