北海道キャンプ場見聞録
屋久島縦走2日目(2013/4/14)
石塚小屋・花之江河・黒味岳・栗生岳・宮之浦岳・永田岳・鹿之沢小屋
期せずして三岳参り |
朝4時前には起き出し、まずはコーヒーを飲んでから朝食にする。 昨夜9時半過ぎに山小屋に入ってきたのは、60を過ぎたようなおじさんだった。 小屋の外に出ると、いつの間にかテントが張られていたのにも驚かされた。 5時55分に山小屋を出発。 まずは、石割水の水場で顔を洗って歯を磨く。 旧花之江河小屋跡の崩れた石積みが現れた。 |
小屋跡の周辺は日本庭園の様な美しさだ |
そこからしばらくして花之江河に到着。 花之江河も霧に包まれて何も見えなかった。 そこで若い女性と出会った。 花之江河から15分程歩いたところで、黒味岳への分岐がある。 重たいザックをデポして、身体一つで登っていく。 少し霧が晴れて、周りの山々が姿を現してくる。 |
黒味岳山頂は風が強くて立てない | 登頂時以外は霧も晴れていた |
約1時間の寄り道で、元の縦走路へ戻ってきた。 山肌に剥き出しになった巨岩や、緑の風景の中にアクセントのように立っている白骨樹の姿など、去年は全く見られなかった風景に感動する。 |
屋久島らしい森と岩と白骨樹の風景 |
投石平に到着 | 投石岩屋で |
投石岩屋に寄り道したあとは、急な登りが続く。 投石岳の山腹をぐるりと回り込み、安房岳、翁岳と巡っていく。 途中でヤクシカの雄同士が一頭の雌をめぐって、角を突き合わせているシーンに遭遇した。 安房岳の下の水場で水を汲んでいると、後から追いついてきたツアーのガイドが、ここの水も飲めるけれど、もっと先に屋久島で一番美味しい水が湧いているとアドバイスされる。 |
霧が晴れた一瞬 |
翁岳を過ぎて栗生岳に向かって登っていくと、右手にモアイ像の様な巨石が見えてきた。 それでも、栗生岳を目指して登っている途中、後ろを振り返ると翁岳や安房岳の山頂が姿を現し、辺りには陽の光も射してきていた。 縦走路の途中ではこの栗生岳と宮之浦岳、永田岳の3山だけが山頂を踏むことができる。 栗生岳の山頂も去年と同じような状態だったが、途中で周りの展望も楽しめたし、余裕を持って山頂標識の前で記念写真を撮る。 |
栗生岳と翁岳を振り返る |
栗生岳から15分程で屋久島最高峰の宮之浦岳山頂に到着。 お湯を沸かしている途中に東の山々の展望が開けたので、慌てて写真を写す。 ツアーの一行はそのまま元の道を引き返していった。 下りていく途中、登山道の隅に雪が残っていたのには驚いてしまった。 焼野三叉まで降りてくると、そこにザックが一つデポされていた。去年はそこで昼を食べて、びしょ濡れの靴や靴下を岩の上で干していたことが思い出される。 永田岳へは去年、素晴らしい天気の中で登っていたので、今回のこの天気では何も期待していなかった。 その途中、細い踏み分け道をたどり、巨大な石の隙間を抜けてその反対側に出てみると、そこにも小さな祠が立っていた。 |
凄い風景だ | 巨大な岩が聳える |
その後は鹿之沢小屋に向かってただひたすら下っていくことになる。 この永田岳から鹿之沢小屋までの登山道は、屋久島の登山道の中でも最も荒れていると言っても良いかもしれない。 |
ほとんど垂直に近い岩場 | ザックを背負っていると通れない |
そうして午後2時20分、予定していたよりもかなり早く鹿之沢小屋に到着した。 そして人心地ついてからビールで乾杯。 結局この日は鹿之沢小屋に泊まったのは私達だけだった。 ただ、窓が少なく室内が暗すぎるのが欠点である。 |