現在は、違う場所で築拓キャンプ場として再オープンしている。
ここで紹介している内容は、古い方のキャンプ場のことであり、現在は利用できない。
移転して新しくオープンしたキャンプ場のホームページはこちら
5人の酪農家グループ(AB-MOBIT)がフットパスの拠点とするために作ったキャンプ場で2005年7月にオープン。
根室市のキャンプ場が閉鎖されて以来、この付近はキャンプ場空白地帯になっていたけれど、このキャンプ場が出来たおかげで、根室観光のためのベースキャンプ地となりそうだ。
そう思って道東キャンプ旅行の際にここに泊まってみたけれど、正直言って現在の状況では一般キャンパーが利用するのはちょっと辛いだろう。
最大の難点はテントサイトにある。雑草地の中を部分的に草を刈ってサイトにしているのだけれど、刈った草はそのままで下地もデコボコ、「これがテントサイトと言えるのだろうか?」と疑問に思えてしまった。
このようなサイトが12ヶ所ほど作られているが、その中でまともにテントを張れそうなところは2〜3ヶ所程度だ。ほとんどのサイトはスペースも狭く、ソロテントを張るのが精一杯だろう。
それらのサイトへは草を刈っただけの細道を歩いていく。小さな森に身を隠しつつ広大な草原を眺めることができる場所にサイトを配置したとなっているが、そこまでキャンプ道具を運ぶことを考えると、バックパッカーのような装備でないと辛そうだ。
それならばオートサイトはと言うと、これもまた雑草を刈っただけの広場である。「ここがオートサイトです」と説明を受けなければ、絶対にサイトとは思えないようなところだ。
我が家は結局、他に利用者がいなかったものだからファイヤーサークル周りの共有スペースにテントを張らせてもらって、おかげで快適なキャンプをここで楽しめたのである。
サイトの問題を除けば、なかなか素晴らしいキャンプ場だと思う。
根釧原野の雄大な風景の中にそのままテントを張れる。そんなキャンプ場はここしかない。
こだわりを感じる手作り施設もなかなか良い。特に炊事場などは芸術品と言っても良いだろう。サイロ型のトイレも入るのが楽しくなる。
立木に吊された電球や浮き球照明も良い味を出している。スイッチを切れば辺りは真っ暗闇、晴れている日ならば素晴らしい星空を楽しめるのは間違いない。
秋になればこの草地から虫のコーラスが聞こえてきそうだ。
ピザ釜やドラム缶風呂、各サイトに作られた石炉。このピザ釜でピザを作るキャンパーっているのだろうか?ドラム缶風呂に入れる水はやや離れた手押しポンプから汲んでこなければならないし、そもそもお湯を沸かす薪が無い。各サイトの石炉は玉石を並べただけで小さ過ぎ、ここで燃やせるような薪は何処に有るの?
まあ、色々と気になる部分はあるけれど、ここを作った人の遊び心に拍手を送りたい。
でも、これだけの素晴らしい場所にあるキャンプ場なのだから、サイトの問題はもう少し考えて欲しいところだ。酪農家の仕事は大変なので、なかなかキャンプ場の手入れなどには手が回らないだろうけれど、これからも個人的にこのキャンプ場を応援していきたい。
2010年は管理人不在のため未開設、2011年も再開の予定は無いようだ。
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