北海道キャンプ場見聞録
九州の旅(錦帯橋)
弥栄オートキャンプ場(4月18日~19日)
小倉のホテルを午前8時20分に出て、関門トンネルを抜けて本州へ。
トンネルで海峡を超えたのはこれが初めてだけれど、関門橋を渡るのと比べると、やっぱり実感が湧かない。
今日の最初の目的地は岩国市の錦帯橋。
2年前の山陰九州の旅で寄る予定だったけれど、時間の都合でパスしてしまった場所。
高速道路に乗ってしまうとSAくらいしか見る場所がないので、国道2号線をひたすら走って岩国市を目指す。
下道を走っても途中で見る場所が無いことに変わりはないが、それでも通過する街の空気くらいは何となく感じることができるのだ。
九州を離れたのに筑豊ラーメンって・・・
今日は日曜日なので、昼食で入ろうとしたうどん屋は、人気店だったので店の前には行列が。
別の店に向かったけれど、そこは駐車場にも入れず。
しょうがなく国道沿いで目に付いた岩国市の「筑豊ラーメン山小屋玖珂店」に入る。
九州を離れたのに、わざわざここで九州ラーメンを食べるのも気が引けたが、日曜日なので贅沢は言ってられない。
まあまあ美味しいラーメンだったので良しとする。
とんこつラーメンは苦手だったけれど好きになってきたかも
そうして12時40分に錦帯橋に到着。
午前中はパラパラと雨が落ちてくることもあったけれど、この頃には青空も覗いてきていた。
日曜日なので駐車場に入れるかを心配していたが、河川敷の広大な駐車場はガラ空きと言っても良いくらいに空いていた。
観光バスは1台も停まっていないし、やっぱり観光客は少ないのだろう。
桜が咲いていればもっと美しい光景を楽しめただろう
錦帯橋はやっぱり、期待していた通りの美しい橋だった。
インスタ映えが流行り言葉になっているけれど、錦帯橋は何処から見てもインスタ映えがする。
この辺りは木製の橋脚
写真を撮っていても余計なビル群が写り込まないのも良いところだ。
橋の背景は緑の山か青い空。
下から見上げる橋の木組みも素晴らしい。
アーチ部分の木組みも見ものだ
橋を歩いていみると、アーチ部分は結構急な階段だ。
下を流れる錦川も美しい川である。
山の上に岩国城も見えている
少し前に、北海道から来た知り合いが、この錦川をカヌーで下っていたはずだ。
どの区間を下ったのかは聞いていないが、カヌーでこの橋の下を潜ってみたいものである。
帰る頃には青空も広がってきた
橋を渡った対岸の吉香公園も美しい公園だ。
サクラの名所らしいが、そのサクラは既に散ってしまっている。
その代わりに、今は新緑が眩しく、ツツジや藤の花が美しく咲いている。
藤の花も咲き始めていた
ロープウエーに乗って山の上に建つ岩国城に行ってみる。
城のある城山は標高200m。
下りくらいは歩いても良かったが、何も迷わずに往復券を買ってしまった。
この岩国城は模擬天守だけれど、たとえ模擬天守であっても、城があった場所に天守閣が建っているのは良いものだ。
天守閣があると風景が引き締まる
この天守閣からの眺めも一見に値するものだった。
蛇行して流れる錦川、そこにかかる錦帯橋、遠くには瀬戸内海に浮かぶ島々まで見えていた。
標高はそれほど高くないのだけれど展望は素晴らしい
山を降りてから、もう一つ見たかったのは佐々木小次郎の像。
佐々木小次郎は、岩国に住み、錦帯橋畔で柳の枝が燕を打つのを見て「燕返し」の術を得たと言われる。
という話は「宮本武蔵」の小説を書いた吉川英治の創作らしいが、そんなことはどうでも良かった。
ここに来たからには佐々木小次郎と一緒に記念写真を撮りたいのである。
佐々木小次郎を探して園内を歩き回る
その小次郎像の場所がなかなか分からずに苦労したけれど、ようやく発見して一緒に写真に収まることができた。
これで悔いなく岩国市を離れることができる。
ようやく佐々木小次郎と対面できた
着いた時には雲が多かったけれど、清々しい青空が広がり、錦帯橋も日に照らされていた。
最後にその姿をカメラに収めて、錦帯橋にお別れをした。
何処から見ても格好良い錦帯橋
今日のキャンプ地はここから20キロほど離れた弥栄オートキャンプ場。
デイユースの利用もあるので、キャンプ場にしては珍しくチェックインは午後4時と遅めである。
少しくらい早くても大丈夫だろうと、買い物を済ませて午後3時45分にキャンプ場に到着。
ここには小瀬川に沿って弥栄キャンプ場、川真珠貝広場、弥栄オートキャンプ場と3つのキャンプ場が並んでいる。
私は管理は同じところでやっているのだろうと思って、一番手前にあった弥栄キャンプ場の管理棟に行ったところ、管理は別と言われてしまう。
弥栄オートキャンプ場は一番奥にあったけれど、管理棟らしき建物が見つからず、そのまま河川敷へと降りていく。
すると、入り口に張られたタープの下におじさんが1人座っていた。
どうやらそこで受付をしているようだ。
昨日予約電話を入れた時に対応してくれた方と同じ人だった。
予約の際はサイトも決めなければならないのだけれど、初めての利用だったので色々と相談に乗ってくれた親切なおじさんである。
我が家のサイトは中央付近
各サイトは川に沿って一列に並んでいて、何処にテントを張っても変わりはなさそうなので、予約時に決めたサイトにそのままテントを張ることにした。
日曜日なので、デイユースのキャンパーもまだ少し残っていた。
各サイトは広さも十分。
川とサイトの間は、大きな石をランダムに並べた感じの良い石積みの護岸になっている。
石の護岸がダイナミックだ
川の水も澄んでいて、夏ならば水遊びも楽しそうだ。
サイトから階段を登ったところにトイレと炊事棟がある。
その他に民家も沢山並んでいた。
かなり山の中に入った場所なのに何でこんなに家があるのだろうと不思議に感じたが、大部分は人の住んでいる気配がなかったので、別荘地として分譲された団地なのだろう。
水遊びをしたくなる川が目の前を流れる
デイユースのキャンパーもいなくなって、私達の他には一番端の方に一組いるだけ。
静かに過ごせるなと思っていた所、若い男女のキャンパーがやって来て、私達の隣のサイトにテントを張り始めた。
わざわざ隣に来なくても良いのにと思ったが、サイトが広いので隣にテントを張られても、大して気にはならない。
最近のキャンパーの例に漏れず、サイトの構成にはかなり拘りがあるようで、何度もタープのいちを変えたりして、完全に設営が終わるまで2時間位はかかっていた。
私達から見れば設営にそんなに時間をかけるなんて信じられなかったけれど、彼らにとってはそれもキャンプの楽しみのようだ。
そして、設営が終わってから二人で挨拶にきた。
この挨拶だけで彼らに対する印象がガラリと変わったので、これは私達も見習わなければならないところだ。
タープの設営に時間をかけていた隣の若いカップル
途中でパラパラと雨が落ちてきたが、直ぐに止んでくれた。
雨雲レーダーを見ると日本海側の方には結構雨雲が広がっていたので、今日はしぐれ模様の天気みたいだ。
薪も何とか拾うことができたので、夕食後は焚き火を楽しむ。
1週間前にくにの松原キャンプ場で購入して持ち歩いていた薪を、この日ようやく全てを燃やしきることができたのである。
気が付くと、対岸の木々の上にはオリオン座が輝いていた。
今回の旅のキャンプでは、天気が良い時は何時もオリオン座が見えていた気がする。
空にはオリオン座が浮かぶ
夜は久しぶりに冷え込み、翌朝のキャンプ場は霧に包まれていた。
犬の散歩中の男性が歩いてきたので裏の団地のことを聞いてみたところ、やっぱり別荘地として売り出されて40軒ぐらい建っているけれど、常に住んでいる家は10軒にも満たないとのこと。
霧の朝
そこでまた北海道ネタで話が盛り上がり、その男性が北海道旅行をした時に温根湯温泉付近で立ち寄った美術館が今までに見た美術館の中では一番最高だったとの話をしてくれた。
その時は名前を思い出せず、わざわざ後からその時のパンフレットを持ってきて見せてくれる。
「私達も今度行ってみます」とその時に約束をしたのだが、その美術館の名前を完全に忘れてしまい、約束は果たせそうにない。
そのうちに霧も晴れて、テントも完全に乾かして撤収。
良いキャンプを楽しめた。
石の護岸がテントを乾かすのに丁度良い