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九州の旅(知覧)

かいもん山麓ふれあい公園キャンプ場(4月8日~9日)

甑島からフェリーに乗って串木野港まで戻り、この日は一気に開聞岳まで走り、かいもん山麓ふれあい公園キャンプ場に泊まる予定である。
その前にかみさんの希望により、港近くの勘場蒲鉾店でさつま揚げを仕入れる。
工場併設の直営店で、歴史のある店のようだ。
何故こんな店を知っているのかと思ったら、昨日店の前を通った時にしっかりとチェックしていたらしい。

勘場蒲鉾店
美味しそうなさつま揚げが沢山並んでる


昼食は、走っている途中に見つけた「麺どころさつま」に入る。
主に鹿児島県内に店を出しているチェーン店のようだが、美味しいうどんを食べることができて大満足。
偶然入った店で美味しいものが食べられると気分も良くなる。

麺どころさつま
私はリーズナブルな日替わりランチ980円


時々直売所のような店があるので、見つける度に寄り道していく。
そんな中で日置市東市来町の江口蓬莱館は江口漁港が直ぐ近くにあることもあって、鮮魚類がずらりと並んでいた。
ゼンメとかオニベとか、聞いたことのない魚も沢山ある。
ショーケースの中に並べられたシマアジやマダイは、まだ口をパクパクさせているくらいに新鮮だ。
キャンプ旅の途中なので鮮魚類を買うことはなかったけれど、見ているだけで楽しくなってくる。

江口蓬莱館
まだ生きている魚が並んでいる


南九州市川辺町の清水岩屋公園に寄り道。
ここの清水磨崖仏を見たかったのだが、磨崖仏のある崖は立入禁止で、川を挟んだ対岸の展望所から眺めるしかない。
そこからでは肝心の磨崖仏も木の陰になって良く見えず、がっかりしてそこを後にする。


対岸からでは肝心な磨崖仏が良く見えない



次は今日のメインの観光地である知覧に立ち寄る。
ここでは武家屋敷と知覧特攻平和会館を見ることにしていた。

知覧武家屋敷群
切石の石垣が続き整然とした街並みである


入来、出水の武家屋敷群を見てきたので、これに知覧を加えれば鹿児島三大武家屋敷群コンプリートである。
知覧の武家屋敷では7軒の屋敷の庭園が有料で公開されている。
7箇所も見て回る時間は無いし、武家屋敷の庭には特に興味もないので、ここでは武家屋敷群の町並みを歩くだけにとどめておくことにした。

知覧武家屋敷群
庭園まで見ている時間はない


これまでに見てきた武家屋敷群では玉石を積んだ石垣だったけれど、知覧は切石を積んだ石垣が多く、整然とした印象である。
切石の石垣は身分の高い武士の武家屋敷なのだとか。
地元の方の話を聞くと、何となく他の街の武家屋敷よりもこちらの方が格が高いと自負しているような雰囲気だった。

知覧型二ツ家民家
無料で公開されている知覧型二ツ家民家、知覧独特の家の形状らしい


今回は駆け足で回ったけれど、できればガイドの方の話を聞きながら時間をかけて全ての庭園を見て回りたかった。

次の特攻平和会館も駆け足で回ることになる。
知覧には特攻隊の出撃基地があったことからこの様な平和会館が建設されている。
今回の旅がなければ、そんなことも知らずに過ごしていたことだろう。

知覧特攻平和会館
屋外に展示されている一式戦闘機


これで、純粋な気持ちで日本を守るために死んでいった若者達を少しでも弔うことができただろうか。
彼らを英雄視する人たちも存在するが、私はそれは違うと思っている。
特攻で亡くなられた方も、戦地で戦って亡くなられた方も、本土空襲で亡くなられた方も、国を守るために死んでいったことに変わりはないが、誰もが犠牲者なのである。

知覧特攻平和会館
零式艦上戦闘機、海中に沈んでいたものを引き上げられたもの



そんな事を考えながら知覧を後にしてキャンプ場へと向かう。
途中には茶畑が広がり、知覧がお茶の産地であることも初めて知った。

開聞岳が洋上に美しい姿を見せていた。
私が開聞岳を初めて見たのは屋久島に向かう飛行機の上から。
その端正な円錐形の山容がとても心に残り、今回の旅では九州を南下し最後に開聞岳の姿を見ることが一つの目標にもなっていたのである。


午後4時前にキャンプ場に到着。
受付でサイトを指定しなければならないのだけれど、初めて利用するキャンプ場では何処が良いのかも分からない。
サイトを見てから決めるような余裕もないので、適当に奥の方のサイトに決めてチェックイン。
急いでテントを設営してから温泉に入りに行く。

キャンプ場から一番近いのは約5キロ離れたレジャーセンターかいもん。
プールも併設された地元の方が利用する健康施設みたいな感じである。
お風呂の外なのに裸で歩いている人がいてびっくりしたが、プールから出て温泉に入る人だった。

かいもん山麓ふれあい公園キャンプ場
樹木に囲まれ落ち着いた雰囲気のキャンプ場だ


汗を流してキャンプ場へと戻ってきて、早速ビールを開ける。
私達のサイトからは、木々の間に開聞岳が見えていた。

上空に広がっていた雲も取れてきて、キャンプ場を囲む柵の上に登れば美しい夕日も見ることができた。
今回の旅で美しい夕日を見るのは一番最初のキャンプの御立岬公園以来である。

かいもん山麓ふれあい公園キャンプ場
サイトからは直接見られないけれど美しい夕日だった


今日は甑島のキャンプ場を出てからここまで、とても慌ただしい一日だったが、落ち着いた雰囲気のキャンプ場でようやくゆっくりすることができたのである。

翌朝も薄雲が広がっていたけれど、まずまずの天気である。
このキャンプ場のサイトは、場所によってその形がかなり変わってくる。
私達のサイトは園路のカーブしている場所に沿っているので、間口は狭いけれど奥行きが深く、奥にいくに従って広がっているのだ。
実際には、何処から何処までが自分のサイトなのか良く分からないが、これだけ広ければそれでトラブルになることも無さそうだ。

かいもん山麓ふれあい公園キャンプ場
私達のサイトはやたらに奥行きがある


また、サイトの場所によっては、開聞岳を真正面に見ることができる。
これはちょっと選択ミスだったかなって気もするが、自分達の選んだサイトにも特に不満はない。
今回はこのキャンプ場に2泊するので、今朝はテントを撤収する必要もなく、気分的にはとてもリラックスできる朝だった。

かいもん山麓ふれあい公園キャンプ場
最初から分かっていれば、この風景を楽しめるサイトにテントを張っていただろう


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