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北陸の旅その1(新潟・弥彦・氷見)

朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場他(11月5日~7日)

新潟行きフェリーの出港までまだ間が有ったので、かつない臨海公園で時間をつぶす。
そこからは、これから乗る「あざれあ」の姿が見えていた。

新日本海フェリーあざれあ


アザレアは2017年に就航したばかりの新造船である。
客室は充実したみたいだけれど、プロムナードのテーブル席などがかなり少なくなったらしい。
私たちが今回利用する客室は、ツーリストAといって個室ではない。

幸いテーブル席が空いていたので、そこでビールを飲むことにする。
つまみは、南樽市場の深澤精肉店で仕入れてきた牛タン燻製。夕食はスーパーの生寿司。
我が家のフェリー旅における何時ものスタイルである。

新日本海フェリーあざれあ
テーブルセットはここにしかない


午後5時に小樽を出て、翌日の午前9時15分に新潟に着く。
一晩寝れば翌朝には目的地に着いている感じで、小樽~舞鶴航路よりもかなり楽である。

私たちが今回利用したツアーは「北陸金沢ドライプパック4日間」。
秋の期間限定で、往路が小樽~新潟、復路が敦賀~苫小牧東、車長5m未満の車、金沢のホテル1泊(朝食付き)、復路の船内飲食チケット7,500円分が付いて二人で46,000円。
最大14日まで延長可能だったけれど、この季節でキャンプ泊を続けるのは厳しそうなので9泊10日(船中2泊)の日程を組んでいた。

初めて訪れる新潟市だったけれど、今回の旅では富山・金沢の観光に重点を置いていたので、新潟市内は朱鷺メッセ31階地上約125mにあるBefcoばかうけ展望室から眺めるだけにする。

Befcoばかうけ展望室
新潟市の観光はこれで終わり


新潟の特産品の方は、道の駅新潟ふるさと村に行けば殆ど全てを見ることができる。
旅はまだ始まったばかりなので、ここでは柿の種と笹だんごを購入するだけにとどめた。

次に向かったのは弥彦神社。
平日なのに、駐車場は結構な台数の車で埋まっていてビックリする。
思っていたよりもメジャーな観光地らしい。

米どころの新潟なので、昼食は「釜めし弥彦」で釜めしを食べることにした。
こちらも、まだ午前11時半だというのに最後の2席にかろうじて座ることができ、その後も次々にやってくるお客さんはがっかりした様子で帰っていく。

釜めし弥彦
美味しい釜めしだった


美味しい釜めしで腹ごしらえしてから弥彦神社に参拝。
境内では菊祭りが開催されていて、そのせいで観光客も多かったのかもしれない。

弥彦神社


弥彦神社菊祭り
弥彦神社菊祭り


できれば弥彦神社の御神体がある弥彦山に登って越後平野の風景も眺めてみたかったけれど、時間に余裕が無い。
逆に、越後平野から弥彦山を見上げながら、今日の宿泊地へと向かった。

弥彦山
できれば弥彦山の上から風景を眺めたかった


この日の移動予定距離は約210キロ。
旅の計画を立てる時、北海道の感覚で1日で200キロ程度は無理なく走れるだろうと考えてしまう。
しかし、実際に観光しながらそれだけの距離を走るのは、特にテント泊の場合はかなり厳しいのである。
そのことは今までの旅で十分に分かっていたつもりだったけれど、周辺に適当なキャンプ地も無かったので、少々ハードな行程となってしまったのだ。



この日に泊まるのは朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場。
その場所は、新潟県を通り過ぎ富山県に入って直ぐの朝日町。
直ぐ近くに車を停められるところがあったので、フリーサイトを利用することにした。
オートサイトは1区画4,200円だけれど、フリーサイトは半額の2,100円で泊まれるのだ。

朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場
テントを張り終える頃には陽が沈んでしまう


テントを張り終え、陽の当っているサイトの写真を撮ろうとしたら、その直前に太陽が山陰に沈んでしまった。
時間はまだ午後4時を過ぎたばかり。
今時期は陽が沈むのが早いので、キャンプをしながら観光して回るには、少々きつい季節である。

それに、日本海の海岸のキャンプ場なので、夕日は海に沈むものだと勝手に思い込んでいたのだが、予想に反して夕日は山の方に沈むのである。
これも、秋分の日くらいまでなら夕日も海に沈んでいたのだろう。

ヒスイ海岸


フリーサイトには、男性ソロキャンパーが1組だけ。
テレビドラマにもなるくらいで、最近はソロキャンプが流行っているようだ。
その男性がサイトの前に広がる松林の中で枯れ枝を拾い始めたので、まだ設営は完全に終わっていなかったけれど、私も負けじと枯れ枝集めを始める。
そんな様子をかみさんは笑いながら眺めていたみたいだけれど、そんなに焦らなくても一晩では燃やしきれないくらいの枯れ枝を簡単に集めることができた。

このキャンプ場を選んだのは、その名の通り、キャンプ場前の海岸でヒスイが拾えるからなのである。
早速、その海岸の様子を見に行く。
そこには西の空が赤く染まった美しい風景が広がっていて、海岸ではヒスイ拾いをしている人の姿も見えている。
私たちは、ヒスイ探しは明日の朝に回すことにして、その美しい風景を眺めながら旅の最初のキャンプを祝ってビールで乾杯をした。

ヒスイ海岸


夕食を済ませてから近くの温泉に入りに行く。
温泉は直ぐ近くなのだけれど、その間にJRの線路があるので、踏切を渡るためにかなりの遠回りしなければならず、結局は1キロ以上歩くことになった。


キャンプ場前には踏切が無いので、温泉まではかなり遠回りしなければならない


テントに帰ってきて、直ぐに焚火を始める。
気温は10度程度。
今の季節のキャンプとしては、北海道では考えられないくらいの暖かさだ。

朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場


なかなか快適なキャンプ場なのだけれど、欠点もある。
それは直ぐ横に線路があるので、列車の音がうるさいのである。
それでも1時間に1本程度しか通らないのでまだ我慢できる。
我慢できないのは、その隣の国道からの騒音である。
交通量が多く大型車も沢山走っているので、かなり大きな音が響いてくるのだ。

耳栓のおかげでそんな騒音も気にならずにぐっすりと眠ることができたが、朝4時頃に貨物列車が通り過ぎた時には、さすがに目を覚まさせられた。

朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場
サイトの直ぐ近くを列車が通過する


海岸の様子を見に行くと、朝早くからヒスイ探しをしている人の姿が見られる。
長い柄のついた専用の用具らしきものを持って歩ている人もいる。

朝食を済ませ、テントが乾くまでの間を利用して私たちもヒスイ探しにチャレンジ。
事前に調べてはあったけれど、そんなに簡単にはヒスイは見つからないらしいし、実際に探してみるとどれがヒスイなのかも分からない。

ヒスイ海岸
専用の用具を持ってヒスイを探す地元の女性
ヒスイ海岸
かみさんは全然見つけられない


幾つか拾い集め、専用用具を持って歩いていた女性にそれを見てもらう。
一目見ただけで「ヒスイではないですね」と言われたけれど、一つだけ微妙なものが混ざっていたようだ。
糸魚川市にあるフォッサマグナミュージアムに持っていくと鑑定してもらえるとのことである。

この施設は昨日キャンプ場入りする前に立ち寄ろうと思っていたけれど、時間が無くてパスしたところである。
この場所からだと30キロほど後戻りすることになるので、鑑定は諦めて、ヒスイだと信じて家に持ち帰ることにする。

朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場


9時過ぎには撤収を終えてキャンプ場を後にする。
この日は能登半島のキャンプ場まで移動する予定である。



北陸自動車道を走っていると、山頂付近が白くなっている山の連なりに目を惹かれる。
初めてその実物の姿を目にする北アルプスの山並みである。
個々の山の名前は全く分からないけれど、入善PAに入ると山の名前入りの写真があり、白馬岳などの聞いたことのある山を確認出来て嬉しくなった。


初めて目にする北アルプスの山々


滑川で高速を降り、国道8号のバイパスで富山市、高岡市を通り抜ける。
最初の計画では、この日は富山、高岡周辺を観光して、ビジネスホテルに泊まるつもりでいた。
しかし、翌日の天気が悪そうだったので、ビジホは翌日に泊まることにして、先に能登半島を回ることにしたのである。

そうして、この日の最初に訪れたのは高岡市の雨晴海岸。
富山湾越しに3000メートル級の立山連峰を望むことができる絶景スポットと聞いて、是非とも訪れてみようと考えていた場所である。
写真で見た風景と比べると立山連峰の姿が少々霞んでいたが、それでも期待通りの風景を見られて満足する。

雨晴海岸
雨晴海岸から望む立山連峰


この日の昼食は氷見うどんを食べようと、地元の名店「うどん茶屋 海津屋」に入る。
この氷見うどん、期待以上の美味しさだった。

店内には日野正平さんの色紙が飾られていた。
NHKの番組「にっぽん縦断こころ旅」で、最近ここを訪れたらしい。
私も見ている番組だったので、その偶然に嬉しくなったが、肝心のその時の放送は見逃してしまったのである。

氷見漁港場外市場に寄り道してから七尾城跡に向かう。
この城を攻め落とした上杉謙信が絶賛したという巨大山城で、全国でも屈指の規模である。
そんな話を聞いて訪れたのだけれど、駐車場も小さく、そこまでの道路も狭い山道で、メジャーな観光地ではないようだ。
石垣が残っているだけだが、それを見ているだけで巨大な山城の様子が頭に浮かんでくる。
そこにあった建物を全て復元すれば、一級の観光地になりそうである。

七尾城跡
石垣だけが残る七尾城跡


本丸跡からは七尾湾や七尾市街を一望できる。
ここから車道を更に1キロほど登った先に七尾城山展望台が有るが、本丸跡からの展望の方が良かった気がした。
この展望台が七角形に造られていて、七尾の名前の由来が七尾城のあった山の七つの尾根に由来していることをそれで知ることとなった。

七尾城跡
本丸跡から七尾湾を望む


そこから「能登島大橋」と「ツインブリッジのと」の二つの大きな橋を渡り、能登島経由でキャンプ場を目指す。
能登島では、のとじま水族館に入ろうと考えていた。
しかし、入館料は1,890円。
それだけ払うのならば、半日程度かけてじっくりと見なければ元は取れない。
例によって時間もなく、能登島観光は道の駅に立ち寄っただけ終わってしまう。

キャンプ場に向かっている途中から雲行きが怪しくなってきて、雷鳴とともに激しい雨が降り始めた。
こんな雨が降るのならば最初の予定通りこの日にビジホに泊まっていれば良かったと後悔する。
天気予報を見ながら出発ギリギリまで悩んでいたのだが、秋の天気を見極めるのは本当に難しいのだ。


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