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ニューテント初張り

士幌高原ヌプカの里キャンプ場(9月26日~27日)

買ったばかりの新しいテント、OGAWAヴィガスの初張りのためにキャンプに出掛けることにした。
行先は、数年前から秋の天気の良い時に行ってみたいと考えていた士幌高原ヌプカの里キャンプ場である。
今回は2泊目に阿寒湖まで足を延ばす予定で、その間天気も申し分無さそうで、張り切って自宅を出発した。

しかし、札幌市内の高速道路を走行中に肝心の新しいテントを積み忘れていたことに気が付きUターン。
テントを積み込んで再び家を出た時は、最初の出発より1時間遅れになっていた。
おかげで市内の高速料金が3倍になって、遅れを取り戻すために予定外で夕張から十勝清水まで高速道路を利用することになる。
それでも、現地に着いてからテントを忘れていたことに気が付くよりは、まだましである。

中華料理四川

清水町の駅前にある中華料理四川に入る。
私の実家がある地元の店だけれど、ここにはまだ入ったことが無かったのだ。

かみさんはあんかけラーメンを注文し、私は久しぶりに地元グルメの牛玉ステーキ丼を食べてみることにした。
牛玉ステーキ丼を食べるのはこれが2回目だったけれど、十勝若牛のステーキがやたらに筋が多く、味噌の味付けもあまり好きじゃなく、次に食べることはもう有りそうにない。

店を出る頃には並んでいる人もいるくらいで、地元の人気店なのだろう。
これならば普通に中華メニューを頼めば良かったと、後悔しながら店を後にした。

ナイタイ高原牧場


時間に余裕が有ったので、ナイタイ高原牧場まで足を延ばす。
ここを訪れるのは、多分前回ヌプカの里に泊まった時以来なので、17年ぶりということになる。
その時の記憶も殆ど無く、おまけに今年オープンしたばかりのナイタイテラスと呼ばれるお洒落な施設もできていて、初めて訪れる場所と全く変わりない。

ナイタイテラス
ナイタイテラスの中からも展望が楽しめる


青空が広がって良い眺めだけれど、上空に浮かぶ雲が風の強い時に現れる雲なので、それがちょっと気がかりだった。
かみさんの希望でソフトクリームを食べてからナイタイ高原を後にした。

ナイタイ高原牧場
山の上にかかる雲は上空の替えが強い時に現れる雲だ


17年ぶりに訪れるヌプカの里。
さすがにこのキャンプ場のことだけは良く覚えている。
デコボコだったサイトも少しは改良されたかなと思っていたが、残念ながら17年前と何も変わっていなかった。

私たちが着いた時には他にキャンパーの姿も無く、好きな場所にテントを張れる。
そして迷った挙句に張った場所は、家に帰ってから17年前のキャンプの時の写真を見てみると、その時と全く同じ場所だったのである。
時は経っても、サイトの好みだけは変わっていなかったようだ。

士幌高原ヌプカの里
気が付けば17年前と同じ場所にテントを張っていた



ヌプカの里もナイタイ高原と同じくらいに眺めの良い場所なのだが、残念ながらサイトからは直接下界の風景を眺められない。
それでも100mも移動すれば、素晴らしい風景を楽しめるので、やっぱりこのキャンプ場の魅力は展望の良さである。

士幌高原ヌプカの里
この風景がテントサイトの前に広がっていれば最高なのだが


新しいヴィガスは、庭で一度試し張りをしていたので、設営には苦労しなかった。
ただ、風が強いので、4本の張り綱をしっかりと張らなければならない。
耐風性は、これまで使っていたソレアードよりもありそうだ。

OGAWA ヴィガス
ニューテント ヴィガス


時々山から吹き下ろしてくる突風はかなりの威力で、フレームの接合部分がすり減ってきていたソレアードだったら、この強風には耐えられなかったかもしれない。

女性のソロキャンパーと男性ライダーが1人、それぞれやってきて、ソロテントを張っていた。

ヌプカの里の西側には東ヌプカウシヌプリの山が迫っているので、午後4時を過ぎると早くも太陽はその山陰に沈んでしまう。
そのうちに、下界では街の明かりが灯り始める。

士幌高原ヌプカの里
東ヌプカウシヌプリの山陰に陽が沈んでいく


坦々鍋の夕食を食べ終える頃には、星が瞬き始めていた。
何時もならば焚火を始めるところだけれど、今日の風では諦めるしかない。
暗くなって、風も少し弱まってきたけれど、それでも時々、山から風の塊が下りてくるのだ。

士幌高原ヌプカの里


焚き火を諦めた分、星空をじっくりと楽しめる。
天の川がくっきりと見えるくらいの素晴らしい星空が広がっていた。
そして下界の街の明かりもそれに負けないくらいに美しい。

士幌高原ヌプカの里


遠くの地平線が一際明るく輝いてい見えているのは、帯広の街の明かりなのだろう。
山麓に広がる酪農地帯にも意外と沢山の明かりが瞬き、まるで星空が地上にまで広がっているようだ。

ヴィガスのフライシートは前面の開口部が広いので、前室に入ったままで星空を楽しめる。
これは、このテントの魅力の一つかもしれない。

士幌高原ヌプカの里


夜も、覚悟していた程には冷え込まず、翌朝も躊躇いなくシュラフから抜け出す事ができた。
テントの前室に、ティッシュとウィンナーの入っていた袋が散らかっていた。

狐にやられたかと思ったけれど、それにしては荒らし方が控えめである。
もしかしたら、もっと小さな生き物が入ってきていたのかもしれない。

撤収時に気が付いたのだけれど、フライシートの裾の部分に小さな爪痕が付けられていた。
オコジョか何かだろうか。

買ったばかりのテントが傷付けられたのはショックだったけれど、これが狐だったら、爪痕程度では済まずにテントを切り裂かれていたかもしれない。
不幸中の幸いだった。



朝の4時半過ぎ、まだ暗い空には地球照がはっきりと見える美しい三日月が浮かんでいた。
街の明かりもまだ消えていない。
東の地平線辺りの空が赤く染まっていたけれど、その上に雲が広がっているので朝日が見られるかどうか気がかりである。

士幌高原ヌプカの里


風がやんでいたので焚火を始め、そのまま朝日が昇って来るのを待つ。
東の空に浮かんでいる雲が紅く染まり始める。
「これは思いがけなく美しい朝焼けを楽しめるかもしれない」と期待したが、直ぐにその色は薄れていってしまった。


それでも雲に隠されることなく美しい朝日を楽しめた。
背後の東ヌプカウシヌプリも、朝の光を浴びて赤く染まっていた。
今日はこの後、東ヌプカウシヌプリの隣の山、白雲山に登る予定である。

士幌高原ヌプカの里


朝食を済ませ、午前7時15分に登山開始。
入林届を見ると、先にテントを撤収していたソロキャンパーの女性が、午前7時に登り始めたようだ。
その女性を途中で追い越す。

夏山ガイドでは初級レベルの山になっていたけれど、急登が続きなかなか厳しい登りである。
岩石山への分岐を過ぎると、今年初めての美しい紅葉も見られた。

白雲山


山頂付近は巨大な岩が積み重なり、何処から登れば良いのか分からない。
かみさんは「私はここで良いわ」と、早々に登頂を諦めてしまう。

そんなかみさんを無視して、午前8時20分に登頂。
岩場を回り込めばそんなに苦労しないで登れるルートが有ったので、そちらに誘導してかみさんも何とか登頂できた。

然別湖を眼下に見下ろせる展望はなかなか感動的である。。
しかし、残念ながら登り始める時は青空だったのに、雲がかなり広がってきていた。
然別湖を取り巻く山々の更に向こうに見えているウペペサンケ山は、山頂が雲に隠れてしまっている。
十勝平野の展望も霞みがちだ。

白雲山


ちょっとがっかりしながら下山開始。
岩石山にも登ろうと思ったが、白雲山の山頂付近の様に岩がゴロゴロとしている斜面を見て、かみさんが怖気づいてしまう。
しょうがないので岩石山登頂は諦めて、その付近でナキウサギの姿を探すことにした。
鳴き声は聞こえるものの、その姿はなかなか見られない。

白雲山
ナキウサギの鳴き声は聞こえるけれど


ナキウサギも諦めて下山開始。
下まで降りてくると、東ヌプカウシヌプリの山頂も雲に隠れてきていた。
これならば良いタイミングで登れたのかもしれない。

東ヌプカウシヌプリ
東ヌプカウシヌプリにも雲がかかってきていた


キャンプ場に戻ってテントを撤収していると、テントウムシが次々に身体にとまってきた。
車もテントウムシだらけになっていたので、開け放っていたドアを慌てて占める。

17年前にここに泊まった時もトイレの中がテントウムシだらけで絶叫しそうになったが、今回もまたトイレの壁にテントウムシが集まり始めていた。
これも今時期の風物詩の一つ。
カメムシもこの時期には暖かい家の中に入り込もうとするが、テントウムシならばまだ許せる。

車の中に入り込んだテントウムシを何匹も摘み出しながら、次のキャンプ地である阿寒湖へと車を走らせた。


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