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清里で日干しキャンプ

清里オートキャンプ場(8月5日〜6日)

知床縦走を終え、コンビニ弁当で昼食を済ませる。
その後は縦走中の汗を流したかったのだが、ウトロ地区の日帰り入浴は殆どが午後2時以降でなければ利用できない。
そんな中、国民宿舎桂田の温泉だけが12時から利用できたので、そこで入浴。

濡れたものの日干しスッキリしたところで向かったのが清里オートキャンプ場である。
ウトロで泊まった国設知床野営場も、この清里のキャンプ場も、我が家は初めての利用だ。
道内では、これまでに150箇所以上のキャンプ場に泊まってきたが、未利用のキャンプ場もまだまだ沢山残っているのである。

キャンプ場に到着してテントを設営し、その後に取りかかったのが、縦走最終日の朝に雨に降られてびしょ濡れになったテントの乾燥である。
ここのオートサイトは一区画が広めに作られているので、縦走用のテントも張った状態で乾かせるのが嬉しい。

他にもシュラフやマット、汗で濡れたザックに登山靴。
強烈な太陽の日射しを利用して、この際何でも乾かしてしまうことにする。

空いている清里オートキャンプ場陽射しが強い割には気温はせいぜい25度程度で、これには助けられた。
暑さが苦手な私達なので、30度近くまで気温が上がれば、とてもキャンプなどしていられなかっただろう。

8月に入って最初の金曜日。
その割には、キャンプ場は空いていた。
オートサイト20区画の内、埋まっていたのは我が家を含めて4区画だけ。
電源とシンクが付いて、1区画の料金が2000円。
この他に入場料として一人500円かかるけれど、オートキャンプ場としてはかなり低料金な部類に入るだろう。
もう少し人気が出ても良いキャンプ場だと思う。

展望台が見える時々鐘の音が聞こえてくるので、何処かにお寺でもあるのかと思っていたら、その鐘はキャンプ場の裏手にある展望台から聞こえてくるようだ。

見るからに眺めの良さそうな展望台である。
しかし、知床縦走を終えて疲労困憊気味の私には、そこに登ろうとの気力は湧いてこなかった。

それでも、疲れが少し取れてくると、ここに登らないままキャンプ場を後にすることはできないとの気分が強くなってくる。
ビールの酔いが回っていたけど、気合いを入れ直してチャレンジすることにした。

展望台へ登り口付近は花畑になっていて、ラベンダーや菜の花が綺麗に花を咲かせていた。

階段を駆け上がるかみさんそこから天に向かうように真っ直ぐに続いている階段。
かみさんはそこを駆け足で登り始めた。

途中で止まるだろうと思っていたが、最後まで走って登りきったのには呆れてしまった。
知床を縦走しても、まだ体力が余っているようである。

後で段数を数えてみたら、309段もあったのでビックリした。
そこを登った先にあるのが「清里町宇宙展望台」である。
更に72段の階段を登って、ようやく展望台の上に達することができる。

宇宙展望台の宇宙の鐘キャンプ場で聞こえていた鐘の音は、その展望台の途中に吊されていて、宇宙の鐘と書かれていた。
撞くと、なかなか良い音が響く鐘である。

展望台の上からは、まさに360度の展望を楽しめる。
私達が縦走ししてきた知床連山が遠くに見えていた。それに日本百名山に選定されている斜里岳の姿も印象的だ。
しかし、どちらの山も山頂付近には雲がかかっていた。

今日の下山時に沢山の登山者とすれ違ったが、多分羅臼岳の山頂は雲の中で、展望は全く楽しめなかったことだろう。

 
ラベンダー園   展望台へ続く階段
ガスがかかって幻想的な夕陽となる   最後の瞬間まで楽しめた

宇宙展望台からの眺め

知床連山には雲がかかったままだった


夕食を食べていると、斜里岳にかかっている雲が赤く染まり始めた。
空に浮かんでいる雲も、夕陽に照らされて赤く染まっている。
展望台の上に登れば、さぞかし美しい風景が広がっていることだろうが、さすがにもう一度登る元気は無かった。

一人でもう少し起きているというかみさんを残して、疲れていた私は先にテントに潜り込んだ。
「星が凄く綺麗よ」とのかみさんの声がテントの外から聞こえてきたが、もう一度起き出す気力も無く、寝返りを打ってそのままシュラフに顔を埋めた。


斜里岳の上空が赤く染まる

斜里岳の上空が赤く染まってきた


しかし、朝日だけは展望台から眺めるつもりだった。
まだ場内が薄暗い内からテントを出て、午前4時前には展望台の上に到着。

既知床連山上空に浮かんだ雲が、既に赤く染まり始めていた。
その赤さが次第に濃さを増し、まるで知床の空が真っ赤に燃え上がっているようだ。
突然、その赤さがすーっと消えていったかと思ったら、今度は斜里岳の上に浮かんでいる雲が赤く染まり始めていた。


宇宙展望台から見る朝焼け

知床連山上空の雲が真っ赤に染まる


宇宙展望台から見る朝焼け   斜里岳の雲が朝焼けに染まる
オホーツク海の空も赤く染まる   斜里岳にかかる雲も染まり始めた

目まぐるしく変わっていく朝の風景。
上空に浮かぶ雲も、その姿を次々と変えていく。

大学生らしき4人の男女が展望台まで登ってきた。
女子二人は展望台からの風景に感動し、移りゆく景色に見とれていたが、男子二人は直ぐに退屈してきたようで、全く違う話で盛り上がりながら展望台から降りていった。
そんな様子を見ていると、「この年代の男って本当に幼いな」と思ってしまう。

次第に姿を変えていく上空の雲

上空に浮かぶ雲が次々に姿を変えていく


海別岳の山頂が明るくなってくる事前に調べておいた日の出の時間を過ぎても、一向に登ってくる気配がない。
そのうちに海別岳の山頂付近が明るくなってきた。

どうやら朝日はそこから昇ってくるみたいだ。
どうりで日の出の時間が遅いわけである。

そうしてとうとう朝日が姿を現した。
海別岳山頂から光りの矢が放たれる。
ダイヤモンド海別だ。

宇宙展望台から眺める素晴らしい朝の風景だった。


ダイヤモンド海別

海別岳の山頂から朝日が昇った


海別岳から昇る朝日

朝日が清里の里を照らし出す


キャンプ場へ戻ってきたそんな朝の風景を楽しんで、サイトへと戻ってきた。
そこで蚊やアブの集中攻撃を浴びることとなった。
虫よけスプレーをかけても、その隙間を狙っては血を吸いにくる。
これがあるので、夏のキャンプは苦手なのである。

でも、彼らの活動が活発なのは朝の内だけみたいで、しばらくするとその攻撃も少しは治まってきた。
テントが完全に乾くのを待って撤収。

清里町や小清水町の小麦畑で忙しく動き回るコンバインを眺めながら札幌への帰途についた。


小麦の収穫風景

清里の秋の風景




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