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ご立腹の浜中町キャンプ

MO-TTOかぜて(9月23日〜24日)

 一日だけ休みを取って4連休とし、雨のために予定が変更になってしまった6月末の道東キャンプへ再チャレンジすることにした。
 今度は4日間ともまずまずの天気に恵まれそうで、気分が弾んでくる。
 おまけに、納車になったばかりのエクストレイルで初の本格的なロングツーリングとなるので、余計に張り切ってしまう。
 まず目指すは、きりたっぷ岬キャンプ場である。
道の駅ステラほんべつ 6時半に札幌を出発。道央道、道東道と一気に走って本別の道の駅「ステラ本別」に最初の寄り道。
 道央道は半額、道東道は無料、エクストレイルの燃料メーターは全然減らないし、それだけでも嬉しくなってくる。
 道の駅で味噌を買い、次の目的地は白糠である。
 国道392号に沿って流れる茶路川は随分と釣り人の多い川である。
 また、同じく国道に沿って1982年に廃線になった白糠線が走っている。
 廃線になって30年近く経っているのに、茶路川にかかる沢山の鉄橋はその上を汽車が走っていても不思議ではないくらいに原形を保っている。
 そんな数々の鉄橋に興味が引かれるけれど、今回は廃線巡りの旅ではないので、ワインディングロードを一気に駆け抜ける。
チーズ工房白糠酪恵舎 途中でチーズ工房「酪恵舎」に立ち寄る。
 最近は旅先でこんなチーズ工房を訪れることが多いけれど、何れも誰も人の来ないような場所に店があって、こんなところにお客さんが来るのだろうかと驚かされる。
 チーズ3種類とこの店で出しているという1冊千円のチーズレシピ本を購入して、支払いは合わせて3千7百円。
 随分高いな〜と思いながら店を出たけれど、後になってからどうやらレシピ本の値段を2回打ち込んでいたらしいことに気がついた。
 対応してくれた男性は、チーズの説明はとても分かりやすかったけれど、レジの操作にはかなり苦労していたのである。
 白糠町では予め調べておいたラーメン店の「やはた」に入る。
 まだ11時半なのに、広めの店内の席もほぼ埋っていて、地域の人気店のようである。
 あっさりとした魚系スープが美味しく、なかなかお勧めの店である。

あっけし望洋台にて 釧路では中心部を避け、外周の道路を走って一気に通り抜ける。
 天気予報では曇りのち晴れとなっていたはずなのに、厚岸まで来ても空は相変わらずどんよりとした雲に覆われたままだ。
 夕食の準備を何もしていなかったので、厚岸の道の駅「厚岸グルメパーク」や漁協の直売店「エーウロコ」、スーパーフクハラなどで買出しをする。
 厚岸から霧多布までは海沿いの同道を走るのが好きだけれど、今日はひたすら時間短縮のために内陸の国道44号を走った。
 途中で厚岸水鳥観察館に寄って、今回の旅行中に予定している別寒辺牛川下りの情報を仕入れる。
 「数日前の雨の影響で水位が上がって流れも速くなり、倒木も多いので、あまりお勧めはできません」と言われるが、相手の技量も分からずに話している内容なので、そのまま受け取る必要も無い。
 「あさって頃にまた来るかもしれません」と挨拶をして先を急いだ。
 今度は霧多布湿原の中を流れる琵琶瀬川の下見である。
 出艇場所に考えていた橋まで来ると、ちょうどカナディアンのツアーらしき人達が上陸してくるところだった。
 「何でここに上がってくるんだろう?」と思いながら「何処から下ってきたのですか?」と聞いてみると、下ってきたのではなく河口から遡ってきたとのこと。
 流れが無いので上流も下流も関係なく、それよりも満ち潮に合わせて遡ってきた方が楽らしい。
 一応は河口の様子も確認してから霧多布岬へと向かった。
祭りの山車 途中で、提灯で飾り付けられた派手な山車とすれ違う。
 どうやら今日は霧多布のお祭りらしい。
 予期せぬおまけもあって、今夜は楽しめそうだ。
 そうして午後3時過ぎにきりたっぷ岬キャンプ場に到着。さすがに札幌からは時間がかかる。
 このキャンプ場には過去に2度泊まっていて、何れも霧と強風のためにバンガローを利用せざるをえなかった。
 テントサイトの方は周りをずらりと並んだバンガローに取り囲まれ、快適なサイトとは言い難いけれど、そこの隣に最高に眺めの良いサイトがあり、私にとっては昔からの憧れの場所となっていた。
 今回はようやくそこにテントを張ることができるのだ。
 空はまだ曇っているけれど、そのうちに晴れてくるのは間違いない。
 設営場所を決めてから、無料のキャンプ場だけれど一応は先に受付をしておくことにした。
 「あそこにテントを張らせてもらいますから」
 すると管理人の方が「ペットは連れているの?」
 「いえ、いませんけど・・・」
 「それじゃあ駄目だわ、そこはペットを連れている人用のサイトだから」
 最初は言われている意味が分からなかった。
 「いえ、ペットは私達は気にしないですから・・・」
 「ペットのいない人はこちらのサイトにテントを張ってください!」
 「え〜っ!ペットがいないと向こうにテントを張れないんですか!」
 「はい、そう言う決まりですから」
 しばらく交渉したものの埒が明かず、「分かりました!ペットは車の中で寝てますから。それなら良いんですよね!」
 返事の無い管理人を無視して、受付名簿に名前を書き込み、サイトへと戻る。
 楽しみにしていたキャンプに、最初からケチが付いてしまった。
 フウマと一緒の14年間、キャンプ場に泊まるのに散々苦労させられ、そのフウマが死んでしまってから、まさか「ペットがいなけりゃテントを張るな」などと理不尽な事を言われるとは思っても見なかった。
 ムカつきながらテントを張り終え、ようやくゆっくりできると思ったところへ先ほどの管理人がやって来た。
 「あんた達、本当にペットを連れているの?」
 私はここですっかり頭にきてしまった。
 「ペット連れとそうでないキャンパーを分けるのは良いことだけど、一般キャンパーをペット連れのサイトから排除するのは考え方が間違ってますよ」
 「いや!そう決めているんだから決まりを守ってもらわないと困る」
 何を言っても「決まりだから」の一点張り。
 「それじゃあこれからペットショップでネズミでも買ってくるから、それならば良いんだろう!」
 「いや、ネズミは駄目だ」
 「なら、ネコはどうなんだ?」
 「ネコも駄目だ、犬だけだ!」
 「え〜?、看板にはペットって書いてあるだろう!」
 などと言いながら、公園などで注意された人間が「駄目だなんて何処かに書いてあるのか!」と開き直る場面を何度も見ているので、自分がそれと同じように看板に書いてあるとかないとか言っていることが情けなくなってきた。
 「1人を認めてしまうと、せっかくの決まりが守られなくなるんです」
 これも良く聞くセリフだけれど、一体どうやって決めた決まりなのだろう。
 民間のキャンプ場ならどんな決まりであろうと、そこのオーナーが決めたものなのだから素直に従うしかない。(もっとも、民間のキャンプ場ならば臨機応変に対応してくれるだろう)
 しかしここは公営のキャンプ場である。
 間違ったルールを無理矢理押しつけられるのは絶対に我慢できないのだ。
 「もう良い、あんたに話してもしょうがないから、役場に電話させてもらう」
 そう言って電話しながら、今日は休日だった事を思い出した。
 電話には誰かが出たけれど、その声の後ろの方から祭囃子が聞こえていた。
 これじゃ駄目かなと思いながらも、必死になって今の状況を訴えた。
 しかし相手にとって、テントを張れるかどうかなんて、お祭りで忙しい時にどうでも良い話であり「担当者がいないので分からないから、明日にでも電話して」と言われてしまう。
 かみさんが「もう止めましょう、私達のわがままなんだから、管理人さんも困るわよ」と言ってきた。
 どうして私がここまでしてこの場所にテントを張ることに拘っているのか、この管理人が理解できるはずも無い。
 後になって思い出すと、管理人はあくまでもキャンプ場の決まりを守らせるために一生懸命だっただけで、私も少し大人気無かったかなと反省したが、この時は目の前の人間が史上最低の管理人にしか見えなかったのは事実である。
 「もう良い!こんなキャンプ場には2度と来ないぞ!」最後に捨て台詞を吐いて、せっかく張ったばかりのテントの撤収を始めた。

 しかし、次第に冷静になってくると、既に午後4時近くでこの後に行く当てもない現実に気が付き、途方にくれてしまう。
 「今更一般向けサイトにテントを張ることもできないし、岬の何処かで野宿でもするしかないか・・・」
 そう思いながらキャンピングガイドのページをめくると、直ぐ近くに「MO-TTOかぜて」と言うキャンプ場があった事を思い出した。
 そこは一度下見をしたことがあったが、大きな公園の一角に作られたキャンプ場で、我が家がここに泊まる機会は絶対に無いだろうと思ったキャンプ場である。
やっとテントを張ることができた 次第に日没の時間も迫っており、テントを張ることができるのならばもう何処でも良かった。
 車で10分程走ってMO-TTOかぜてに到着。
 乗馬施設やら加工体験施設などがある大きな公園だけれど、管理棟も含めて何処にも人の姿が無い。
一番奥がキャンプ場になっていて、トイレも水場も開いているようなのでとりあえずテントを張らせて貰うことにした。
 綺麗に手入れされたフカフカの芝生の上にテントを張り終えた頃には辺りは既に薄暗くなってきていた。
 こんなに快適なサイトにテントを張るのは何時以来だろう。
 トイレの壁に張られた説明を読むと、管理人が不在の時は申込書と利用料金を一緒に管理棟横のポストに入れておくことになっていた。
 なかなか良いシステムである。
 管理人のいないキャンプ場って何て快適なんだろうと思ってしまう。
 それに、テント一張り310円の料金で、この広大なキャンプ場を独り占めできるなんて凄い贅沢なキャンプである。
 ようやく安住の地を得られてホッとしていると、空を覆っていた雲の緞帳が、西の方から上がり始めた。
 そしてそこに現れた赤い夕日が、公園のシンボルである大きなサイロを黒いシルエットに変える。


夕陽がサイロをシルエットに変える

夕焼け   夕焼け

 今日の夕食は厚岸の道の駅で買ったかき飯の具を使った炊き込みご飯とインスタント味噌汁だけ。
 「質素な夕食だよな〜」と言いながら食べていたが、考えてみるとこのかき飯の具は一缶千数百円もしたはずで、質素どころか豪華夕食だったのである。
目の上で焚き火 食事を終えた後は焚き火タイム。
 ちょうど良い石張りのスペースがあったので、その上に焚き火台をセットする。
 ここは本来は焚き火用の場所ではなく、公園全体から見ると牛の目なのである。
 空からこの様子を見下ろすと牛の目の中にメラメラと炎が上がり、なかなか面白いかもしれない。
 遠くから祭囃子が聞こえてくる。
 白糠酪恵舎で買ったチーズを肴に500円ワインを飲んでいると、雲の切れ間に白鳥座が見えているのに気が付く。
 昨日が中秋の名月、そして今夜が満月である。
 空が明るい割には沢山の星が輝き、月明かりの無い夜なら素晴らしい星空が楽しめそうだ。
 満月がいよいよその姿を現すと、さすがに星の数も少なくなり、その代わりに場内が月明かりに照らされた。
 一時は散々な一日になるかと思ったけれど、終わり良ければ全て良しである。
 明日も沢山の予定が待っているので8時を過ぎたところで早めに就寝。


星空   満月に照らされるキャンプ場

朝の満月 翌朝テントから出てみると、空には雲ひとつ無く、西の空にはまだ満月が浮かんでいた。
 東に目を転じると、群青色の空の地平線近くが朱色に染まり始めている。
 家にいる時と同じくかみさんがウォーキングに出かけると言うので、しょうがなく付き合うことにする。
 私も毎朝走っているけれど、キャンプに来てまで走ろうという気にはなかなかなれない。
 でも、家の近所の見飽きた風景の中を毎朝走るよりは、キャンプの朝に周辺を10キロくらい走った方が絶対に楽しいだろう。
 カメラを抱えてウロウロしていたら、かみさんとの距離はあっと言う間に離れてしまう。もの凄い早さである。
 一生懸命その後を追いかけていると、突然クルリと振り返ってこちらに引き返してきた。
 今日は30分だけ歩くつもりなので、15分経ったからUターンしたそうである。
 そのうちに朝日が昇ってきて、公園のサイロを再びシルエットに変えてしまう。


朝の散歩   朝日がサイロをシルエットに変える

朝の風景 サイトへ戻り朝のコーヒーを楽しむ。
 下見で初めてここを訪れた時は、わざわざ泊まりに来るようなキャンプ場でもないと思っていたけれど、こうしてここで完璧な秋晴れの朝の時間を過ごしていると、極上のキャンプ場に感じられる。
 その時は「上空から眺めて牛の形に見えることに何の意味があるんだ?」と批判的に見ていたが、牛の目になっている石張りスペースはとても居心地が良いし、牛の耳の部分となる公園の園路は、自動車教習所のS字コースを走っているようで面白い。
 結露でずぶ濡れになっていたテントも、強烈な朝日を浴びて直ぐに乾いてしまう。
 気持ち良く撤収を終えて、当初の予定通り琵琶瀬川の川下りへと向かった。

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快晴の朝

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