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賀老高原からの帰り道

島牧大平海岸(10月18日)

 (皆様?からのご要望により、賀老高原キャンプからの帰り道の様子をキャンプ日記にアップしました。)

 千走温泉のお湯でハードな散歩の疲れを癒し、再び紅葉に彩られた千走川沿いの道を日本海を目指し車を走らせた。
 熊の気配が濃厚な山奥の森から、秋の太陽に照らされた日本海まで出てくると、気分は急に山モードから海モードへと切り替わる。
 ここ島牧村では、賀老高原と並んで江ノ島海岸も有名である。
 夏は海水浴、冬はアメマス釣りと人気のある海岸だが、今時期はほとんど人影も見あたらない。
 緩くカーブした玉砂利の海岸は、私の好きな場所の一つである。
 道路沿いに車を停めて、浜辺まで下りてみることにした。
 この江ノ島海岸はメノウやジャスパーなどの石が拾えることでも知られている。もっとも我が家の場合、どれがメノウでどれがジャスパーなのかは知るわけもない。
江ノ島海岸 それでも小石の浜に座り込んで回りを注意深く探してみると、とても綺麗な石が沢山見つかる。
 その中から、真ん丸で白く透明な石に狙いを定めて拾い集めることにした。
 少し離れた場所では、老夫婦が同じように石拾いをしているようだ。そちらの方は本格的で、バケツを数個用意して石を集めまくっている。そのバケツが一杯になると重そうにそれを車まで運んでいく。自宅の庭にでも引くのだろうか。袋入りの化粧砂利がホームセンターなどで結構な値段で売られているが、ここならば無料で取り放題だ。
 その日の昼食は寿都町の日本海食堂にでも行ってみよう、という事にしていったが、もう昼の時間になっていた。
 この浜辺でコンビニ弁当を食べることにして、数キロ先のセイコーマートまで弁当を買いに走った。
 戻る途中に山の方から黒い雲が近づいてきて、フロントガラスに雨粒が当たり始める。幸い、雨雲は違う方向に流れていってくれたようで、海の上には再び真っ青な空が広がってきた。
 海を眺めながら小砂利の浜に座ってお弁当を食べていると、ちょっとしたピクニック気分だ。味気ないコンビニ弁当がとても美味しく感じた。
 弁当を食べ終わると、直ぐにまた石探しが始まった。
 このまま夢中になっていると、それこそバケツを必要とする事態になりそうだったので、いい加減のところで切り上げてそこを出発することにする。

小平海岸の海 江ノ島海岸から寿都方面に少し走り、トンネルを抜けると、今度は大平海岸という場所に出る。
 我が家が利用したキャンプ場についてはほとんど見聞録の中で紹介しているのだが、2カ所ほど漏れている場所があり、ここもその一つである。
 ほとんど夏の海キャンプ専用と言った感じの場所であり、たまたま良い写真が無かったと言うのが、紹介していない理由である。
 それでも、もしも海キャンプをするのならば、一番先にお勧めするのがこの場所だ。
 何と言っても、江ノ島海岸と同じでほとんどが砂利の浜になっているので、海キャン特有の砂まみれ状態になることもない。
 直ぐ横には綺麗な川も流れ、岩場では釣りも楽しめる。波打ち際から直ぐに深くなっているので海水浴は楽しめないが、その分、海水浴場と一緒になったキャンプ場と違って、夏のシーズンでもそれほど混むことは無いだろう。
 昔は浜辺まで車で入ることができたが、現在は護岸が整備されて、車は道路沿いに駐車するしかない。道路が切り替わった旧道の方にも車を停めておく場所は沢山あるので、その辺は安心できる。
 ところでこの付近一帯、津波対策なのだろうか、やたらに背の高い海岸護岸が整備されつつある。
 道路も良くなり、以前と比べてかなり走りやすくなってきてはいるが、海を眺めながらの快適なドライブを楽しめる区間が本当に少なくなってきているのはちょっと残念だ。
小平海岸の様子 国道沿いのトイレが開いていれば、春秋のシーズンに静かなキャンプを楽しめそうだが、残念ながらこの時はトイレは既に閉鎖されていた。
 護岸の階段を下りるとその付近は結構草が伸びて草原のようになっている。焚き火の跡があちらこちらに残っていてゴミの散乱も目立つ。
 でも、そこを通り過ぎると綺麗な小砂利の浜辺とコバルトブルーに染まった海が私たちを出迎えてくれた。
 遠くに見える崖が、太陽の光の加減で人間の顔が並んでいるように見える。
 久しぶりにここの浜辺に下りてみたが、本当に綺麗な海岸だ。
 性懲りもなくまた石拾いをはじめた。
 ところが同じ小石の浜でも江ノ島海岸とここでは石の種類が違うようである。横を流れる川の、上流地帯の岩の質が違うのだろうか。江ノ島海岸のような綺麗な透き通ったような石は見つけられなかった。
 
 そこを後にして、最後の目的地歌島高原に向かった。
 この歌島高原、去年の見聞録のBBSに書き込みがあり、機会があれば是非訪れようと思っていた場所である。
 千走川温泉の建物の中に張ってあった地図にも、賀老の滝、江ノ島海岸と並んで歌島高原の場所もマークされてあった。
 大平海岸を出ると直ぐに、前方の海岸沿いにそそり立つような急な丘が見えてきた。
 あれが多分歌島高原だろう。あの上まで登れば絶景の日本海を楽しめそうだ。
 ワクワクして、その高原への入り口を探しながら車を走らせたが、なかなかその場所が見つからない。
 いつの間にかその場所を通り過ぎ、寿都町の市外まで来てしまっていた。
 もう一度引き返して、そこへの入り口を探そうかとも思ったが、そこまで無理することもないだろう。多分、近いうちにまたこの付近へ来ることになるような気がする。
 歌島高原はその時の楽しみに残しておくことにして、昨日よりも一段とその濃さを増した山々の紅葉を楽しみながら、最後のドライブを楽しんだ。


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