北海道キャンプ場見聞録
ヌビナイ川(2023/09/17)
澄んだ水がエメラルドグリーンに染まる
カヌークラブの9月例会で下るヌビナイ川。
2日前の雨で水が増えたかと思ったが、今日までの2日間で元の水量に戻ってしまったようだ。
それでも渇水という程でもなく、水も澄んでいる。
そしてその水がエメラルドグリーンに染まり、理想的なヌビナイ川と言っても良い。
天気予報は曇りになっていたけれど、青空も覗いていて、楽しい川下りになりそうだ。
これがヌビナイグリーン
スタート地点で群落を作って咲くダイモンジソウ
参加者は24名。
SUPが2艇、パックラフトが3艇、OC-1が2艇、大型カナディアンは相変わらず私だけだ。
砂防ダムの下からスタート
最初の橋を過ぎると直ぐに現れる瀬。
6年ほど前から新たに登場した瀬だけれど、岩が絡んでいる割には意外と素直な瀬で、沈する人もいない。
最初に現れる瀬はストレートな流れなので安心して下れる
その先の大きな玉石が積み重なった瀬は、今日の水量ならば何とか下れそうだ。
そのまま突っ込んでいくと、落ち込みの手前で水面から突き出た大きな玉石が進路を邪魔していた。
その玉石を交わしたことにより、そのまま対岸の岩にぶつかってしまう。
流れの中で横向きになったまま身動きが取れなくなるが、何とかその危機から抜け出すことができた。
玉石だらけだけれどギリギリで下れる水量だ
次に待ち構えるのは激突の瀬。
スタート直後から退屈すること無く次々に瀬が現れるのが楽しい。
激突の瀬は流れが少し変わったことにより、2017年を最後に正面の岩に激突しないで下れるようになった。
激突の瀬、以前はこの流れが正面の岩にまともにぶつかっていた
瀬が続く区間で一時の安息
きらer岩を過ぎた先に、2017年頃から新しく現れた瀬がある。
大きな玉石や岩が絡んでいて、水が少ないと結構苦労するところだ。
私は下る前に瀬の様子を見にいったが、他のメンバーは躊躇すること無く次々に下っていく。
皆が下るのは一番右岸よりのコースだ。
私は瀬の真ん中を下るつもりでいたが、他のメンバーと同じく右岸側を下ってみる。
すると全く苦労すること無く瀬をクリアすることができたのである。
ここの瀬は右岸ベッタリが正解か?もしかしてそれはチキンコース?
その先で流木が流れを塞いでいてポーテージ。
ここは毎回ポーテージを強いられている箇所だが、川を塞いでいる流木そのものは毎回違っているようだ。
何時も流木が絡んでいる場所
そこの直ぐ下流にも流木の山が有ったり、崖の真ん中に流木が挟まっていたりと、この辺りは流木注意地帯でもあるのだろう。
流木の山
崖の間に挟まった流木
相変わらず快適な瀬が次々に現れる。
そして、突然流れが緩やかになったと思ったら、前方に渓石橋が現れる。
その下の河原で昼の休憩にするようだ。
もっと日当たりの良い河原で休憩しましょうと言う人もいたが、気温が高めなのでドライスーツの中は汗でびしょ濡れ。
日陰の方がありがたい。
渓石橋のしたで昼の休憩
休憩を終えて再び下り始めると、前方にちょっとした落ち込みが現れる。
流れに対して斜めになっている落ち込みなのでちょっと嫌らしい。
ちょっと嫌らしい落ち込み
どんな角度で入ろうかと迷っていたせいで判断が遅れ、結果的に横向きに近い状態で落ち込みに入ってしまった。
バランスを崩し、為すすべもなく沈。
ヘルメットに付けてある360度カメラで後から確認すると、バランスを崩した瞬間に両手でガンネルを掴んでしまっていた。
カヌーのガンネルを掴むとろくなことがない事を改めて再認識した。
敗因はガンネルを掴んでしまったことに尽きる
壊れた堰堤を過ぎてから難所の核心部までの間は特に難しい瀬もない。
壊れた堰堤
ところが、油断していてちょっとした瀬の中で座礁し、カヌーが横向きになって止まってしまった。
慌てて上流を見ると、SUPのNもとさんが直ぐ近くまで下ってきていた。
私のカヌーがN本さんの下るコースを塞いでしまっている。
「ごめん!」と声をかけたところ、何を思ったのかN本さんは突然パドリングに力を込めた。
そしてそのまま私のカヌーのバウにSUPで体当たり。
N本さんには何時も助けられている
その拍子に私のカヌーは再び流れに乗ることができた。
それを確認したN本さんは何事もなかったかのようにそのまま私の前を下っていく。
その頼りになる後ろ姿、N本さんには何時も助けられてばかりだ。
核心部の手前にヒヤッとさせられる落ち込みがあった。
「あれ?ここが核心部だったっけ?」
毎度のことだけれど、この辺りまで下ってくると風景に大きな変化がなくなるので、瀬の正確な場所を覚えていない。
上流側から見るとかなり狭い落ち込みに見える
核心部の瀬はもう少し先にあったのだけれど、そこは流れが変わり特に緊張することもなく下れる瀬に変わっていた。
2016年の台風による大増水以降ヌビナイ川の流れは大きく変わったが、上流部の方ではその後大きな変化はない。
ところが、中流部以降はその後も流れが微妙に変わり続けていて、下るたびに少しずつ様子が変わってきている気がする。
核心部の瀬は拍子抜けするくらいに様子が変わっていた
何時もはキャンプ場まで下ることが多かったけれど、今回はヌビナイ橋がゴールになっていた。
その理由は「会員の高齢化」によるものだとか。
確かに、何時もより下る距離は短くなっているはずなのに、私も途中でかなり疲れてきていた。
やっぱり自分も高齢化しているのかなと思ったが、マラソン大会に向けて昨日30キロ走った影響なのかもしれない。
ゴールまでもう少し
空が広く感じてくるとゴールのヌビナイ橋も近い。
3時間10分ほどの楽しい川下りだった。
(当日12:00歴舟川水位 尾田観測所:102.75m)