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鵡川(2021/10/10)

この風景が好きだ

カヌークラブ10月例会二日目はニニウから福山までを下る。
宿泊先のHOAを8時半に出発し、日高の町で買い物を済ませ、スタート地点に舟を降ろし、ゴール地点に車を回して、そこから再びスタート地点へと戻る。
そうしてやっと川の上にカヌーを浮かべた時、時間は既に午前11時半を過ぎていた。

鵡川の川下り
ようやく川下りが始まった


スタート時間は遅かったけれど、今日は川下りをしないで帰る人達3名が車回しに協力してくれて、全ての車をゴール地点に置くことができたので助かった。
これがなければ、ゴール後の車回収に更に90分は余計に時間がかかるのである。
鵡川のこの区間はとても魅力的なのだけれど、車の回送に時間がかかるのが難点なのだ。

スタートして直ぐに待ち構えているバク転の瀬。
複雑な波がカヌーに襲い掛かってくるが、何とかクリア。

鵡川の川下り
バク転の瀬、前を下るmarioさんが沈脱


今日の水量は、昨日の沙流川に続いて少し多めだと思っていたが、後で過去の記録と比べてみると、どちらかと言うと少ない方だったようだ。
どおりでバク転の瀬の波もそれ程邪悪には感じなかったわけである。

鵡川の川下り
下から見たバク転の瀬


そこから暫くは紅葉の風景を眺めながらのんびりと下っていく。
昨日の沙流川と同じく、こちらの紅葉も最盛期には少し早い感じだ。

鵡川の川下り
紅葉もまずまず


沙流川の渓谷部の紅葉も美しいが、私は鵡川の紅葉風景の方が好きかも知れない。
川の上から周りの山を眺めることができて、風景が沙流川よりもダイナミックなのだ。
そしてその山全体が紅葉に彩られるのだからたまらない。
曇り空なのが残念だが、それはそれでしっとりとした紅葉の風景を楽しめる。

鵡川の川下り
山の風景が素晴らしい


ただ、風が強いのが問題である。
過去にも風に苦しめられて、ヨレヨレになってゴールに辿り着いたことがあったけれど、今日もそんな心配が頭を過ぎる。

今回は新規入会希望の方がパックラフトで初参加していた。
クラブの中では二人目のパックラフト乗りである。
聞くと、アメリカのコロラドに住んでいたこともあり、そこでパックラフトを始めたらしい。
コロラド川の急流をパックラフトに乗っていたのなら、鵡川のこんな流れなんて軽いものだろう。

鵡川の川下り
歳を取ったら私もパックラフトに乗ろうかな



鵡川の川下り
お昼の休憩


1時間ほど下ったところで昼の休憩。
そこから先は鵡川の核心部へと入っていく。

鵡川の川下り
この風景の中に入っていく時は何時もドキドキする


岩絡みの瀬が連続し、下るルートの見極めも要求される。
昨日の沙流川で沈を繰り返していたビンバさんは、ここでも苦労していた。

同じOC-1に乗っているY川さんが、途中で見かねて舟を交換してくれたようだ。
OC-1のことは良く分からないけれど、Y川さんが乗っている舟は安定性があるらしい。
舟を乗り換えたビンバさんは、「どんなに傾いても沈する気がしない」と驚いていた。

鵡川の川下り
岩絡みの瀬が続く


私はこの瀬の中で風に苦しめられることとなる。
最近はソロで漕ぐことにも慣れてきて、瀬の中の岩避けも苦にならない。

しかし、そんな瀬の中で風が吹いてくると、思うようにカヌーをコントロールできなくなる。
横向きのまま岩に張り付きそうになり、必死になってカヌーの向きを変える。
昨日の沙流川の疲れも残っていて、腕に力が入らない。
何とか瀬を抜けることができた時は、本当にホッとした。

鵡川の川下り
何とか核心部を抜け出せた



鵡川の川下り
途中にあったアンダーカットの岩、ここに嵌ったらかなりまずいことになりそうだ


今日はスタート時間が遅かったこともあり、何時もより下るペースが速い。
最初は後ろの方から下っていたけれど、風と戦っているうちに先頭からはどんどん離されてしまうので、途中からは先に下るようにした。
それでようやく余裕が生まれる。
少しくらい風でカヌーが回されても、気にしないで下っていけるようになった。

鵡川の川下り
向かい風の中を下っていく


ガマ岩を過ぎると、遠くに国道を走る車の姿が見えてきた。
最後に沈脱祭りの瀬が待ち構えている。
しかし、今日の水量では沈脱祭りにもならないだろう。

鵡川の川下り
ガマ岩が見えたらゴールは近い


それで甘く見たのか、何時もの人達がカヤックを繋げて下ってきた。
しかも後ろ向きである。
カヌーから手を離したり、後ろを振り向いたりしたら負けだとか、訳の分からないルールを決めていたようだ。

その結果、グチャグチャになって落ち込みの下で巻かれることとなり、他の人達は何とか抜け出せたけれど、ちいちゃん一人が波にまかれたままで浮き沈みしていた。
それを見ていた旦那様が焦って駆けていったが川の中で足を滑らせて転倒。
ロープを投げたが、その前にちいちゃんは下流へと流れ出していた。

鵡川の川下り
川を舐めていると痛い目にあう


見ていた方はヒヤッとしたが、巻かれていた本人はケロッとしたものである。
川でふざけるのは止めた方が良いと私は思うのだが、懲りない面々はまた何処かで同じようなことをするのだろう。

そんな事もありながら午後2時半にはゴールに到着。
今日は昼頃から雨が降り始めるとの予報も出ていたが、雨に降られることもなく川下りは終了。
風には苦しめられたけれど、まだ余力も残っていて、楽しい川下りだった。

鵡川の川下り
雨に降られなかったのはラッキーだった


(当日12:00鵡川水位 福山観測所:168.58m)



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