北海道キャンプ場見聞録
千歳川(2021/08/28)
ゴミ拾い川下り
とうとう北海道にも緊急事態宣言が発令され、キャンプ場も閉鎖、川下りの予定も特になく、静かな週末を過ごそうと思っていたら、支笏ガイドハウスかのあ主催の「千歳川リバークリーンデイ」のイベントがあると聞いた。
イベントと言っても「皆で千歳川のゴミを拾いましょう」程度の緩い集まりのようだ。
クラブからも二人が参加を予定していて、天気も良さそうなので、週末を無為に過ごすよりも良いと思って、前日になって参加を決める。
現地に着いて準備をしていると「なまら北海道」という会社で支笏湖のカヌーツアーなどをやっているTAKUさんが声をかけてくれた。
フェイスブックでは友達になっているけれど、会うのは初めてである。
かのあの松澤さんと会うのも今回が初めて。
何時もはカヌークラブの中での活動ばかりなので、新しい出会いも刺激的だ。
クラブからはSUPのN本さんとカヤックのK崎さんが参加していた。
まずは参加者の自己紹介。
普段から千歳川で遊んでいる方が中心だけれど、他にも千歳市役所や協力企業の方も参加していた。
舟も、カナディアン以外にSUPにカヤック、ダッキーにパックラフトと様々である。
こちらのカヌーは市役所や協力企業の人が乗ってるのかな?
下り始めた後は各自勝手にゴミを拾い集める。
厄介なのは木の枝に引っかかっているルアーやテグス。
川を下っている時はそんな木の枝は避けて通るけれど、初心者が枝の中に突っ込んでいってそこにルアーがぶら下がっていたりしたら悲惨である。
そんな作業はSUPのN本さんが得意とするところだ。
それでも流れのある中での作業はなかなか大変である。
スタンディングポジションのSUPはテグスの回収はお手の物
上流部で目に付くのは一升瓶。
昔、カヌークラブの4月例会でゴミ拾いをやった時も一升瓶が大量に集まった。
誰かが橋の上から大量に投棄したものなのだろう。
川底の石の中に埋もれかけている一升瓶は、注意していないと直ぐに見過ごしてしまう。
カヤックやパックラフトは小回りがきくので、カナディアンでは近づけないような場所のゴミを回収。
カナディアンはゴミ運搬船となる。
マナブで回収したケーブルは、とりあえずパックラフトに乗せて搬出
マナブではケーブルを回収。
長過ぎて丸めてもカヌーには積めないので、後から協力業者さんに回収してもらうことにする。
国道の烏柵舞橋の下ではタイヤにブルーシート、排水用のホースからカバンなど、大量のゴミを回収。
どれも半分以上が川底の砂利の中に埋もれているので、それを拾い上げるのも一仕事である。
タイヤゲットだぜ
ここで一気に、カヌーの中のゴミの量が増えてしまう。
これで一杯かと思ったがまだまだ沢山積み込むことに
そんな作業を繰り返しながら魚道まで下ってきた。
ここは軽い息抜きの場で、魚道の川下りを楽しむ。
魚道を楽しむ
頭首工の深みの部分にもゴミが結構沈んでいる。
水中メガネを用意していた松澤さんが潜ってゴミを回収。
水中に沈んだゴミは潜って回収
この深みに、某組織の方のものと思われる財布が落ちていた。
特殊な免許証まで入っていて、これを落とした方は多分上官から説教されたことだろう。
ナイベツ川の流れ込み部分で昼の休憩。
今回の川下りには協力企業のカルビーからじゃがポックルくんが参加していた。
ドライスーツを着ていないので、もしも沈したら酷いことになっただろうが、最後まで無事に下りきったようだ。
会社を代表して参加してくれたじゃがポックルくん
テグスを外すのに木の裏側に回り込んだり、ゴミを探すのに小さなエディに入ったりと、普段の川下りでは近づかないような場所にも入ることができて、なかなか新鮮な川下りだ。
テグスを外すのに、かなり水深のある流れの中を歩いて近づくのも、良い練習になる。
そしてゴミ拾いも、レアなゴミや大物ゴミを見つけると、何だか嬉しくなる。
宝探しゲームをしながら川を下っているようなものである。
蛇籠の瀬を下った先で、倒木に張り付いているシート状のものを発見。
厚みもあってかなり硬いシートだ。
ここでシートを回収、残ったシートも回収できたようだ
大きさもあって、流れも速いので、数人がかりでも倒木から剥がせない。
人間が張り付いているときにこれをやったらダメだけど、水中に押し込んで倒木の下を潜らせることにした。
そうすると上手い具合に倒木の下からするりと抜けて回収に成功。
このシート、蛇籠の瀬に使われていたのと同じもののようだ。
人工的な構造物が壊れて下流まで流され、それが川下りの障害物となっている様子は何度も目にしている。
造りっぱなしではなくて、その後の後始末までしっかりとやってもらいたいものだ。
手前に写っているのが回収したシート
このシート、私のカヌーに無理やり積み込む。
完全に積載量オーバーって感じだ。
ゴミ運搬船の船長になった気分
そのままスポーツセンターまで下ってきた。
そこで最後に、松澤さんが前から気にしていた自転車を回収。
自転車も沈んでいる
こうして今回の清掃川下りは終了。
様々なゴミが集まったけれど、その中に何故か車のナンバープレートが沢山混ざっていた。
何でこんなものが川の中に捨てられるのか謎である。
ゴミと一緒に記念撮影
最後に今日回収したゴミを囲んで記念撮影。
この日の千歳の最高気温は30度近くまで上がったようだが、ずーっと川の中にいるとその暑さも全く気にならなかった。
何時もとは違った川下りができて、夏の最後の土曜日を楽しく過ごすことができたのである。
(当日11:00千歳川水位 サケマス孵化場:30.13m)