北海道キャンプ場見聞録
ヌビナイ川(2020/09/20)
2日連続で途中リタイアが
カヌークラブ9月例会二日目はヌビナイ川。
昨日までの水の濁りも取れ、水量も十分。
雲が広がっているものの、絶好のコンディションと言っても良いだろう。
参加者は、何と41名。
昨日の歴舟川上流部が40名で、こんな大人数で下るような川ではないと言っていたが、こちらのヌビナイ川の方がこんな人数で下る川ではないのである。
ヌビナイ川にこんな大勢が集まったのは初めてだろう
今日は、キャンプ場で偶然一緒になったFB友達のRobさんご夫婦がゲスト参加していた。
彼は「The Hokkaido Wilds」と言う英語のWebサイトでカヌーやバックカントリーのフィールドを紹介している。
カヌーフィールドでは私のホームページも参考にしてくれているとのこと。
普段はカナディアンに乗っているRobさんご夫婦だけれど、今回は二人乗りのパックラフトでの参加である。
二人乗りのパックラフトも珍しいけれど、それにスプレースカートまで付いているので驚きだ。
スキルはあっても、このパックラフトで岩の多いヌビナイ川を本当に下れるのか。
私がここに誘ったのだけれど、ちょっと心配でもある。
初めて見るタンデムのパックラフトに興味津々
スタートして間もなく、昨日の歴舟川をノー沈で下ったことみちゃんが、何もないエディで沈。
これをきっかけとしてこの日は沈を繰り返し、結局5回目の沈でリタイアとなることみちゃんであった。
昨日の歴舟川でストレーナーに突っ込んだあゆみちゃんは橋の上からお見送り。
ことみちゃん1回目の沈
橋を過ぎると直ぐに、岩の絡んだ激しい流れが現れる。
結構いやらしい流れだけれど、誰も沈することなく、豪快な水しぶきを上げながら下っていく。
Robのパックラフトも問題なく瀬をクリア。
パドリングも上手く、これならば心配することもなさそうだ。
豪快に下るカナディアン
Robさん夫婦のパックラフトも瀬をクリア
水の少ない時ならば下るルートが無くなる玉石だらけの落ち込みも、今日はポーテージせずに下ることができた。
私が昔アリー潰しの落ち込みと名付けた場所、水が少ない時は下るのに苦労する
次に待ち構えるのは激突の瀬。
今回は本流が少し向きを変えていたので、真っすぐに下っていっても岩に激突することはなかった。
数年前に皆がここで岩に激突したり張り付いたりした時の動画を、私が事前にFBにアップしていたものだから、激突の瀬は何時現れるのかとドキドキしながら下っていた人もいたようだ。
ここが激突の瀬であるとも知らずに、楽しく下っていったのだろう。
本流が岩を避けるようになった激突の瀬
激突の心配をせずに下っていける
途中、倒木で川が塞がれた場所を一箇所ポーテージ。
その後も次々に瀬が現れる。
見た目は激しいけれど、水量が多い分邪魔な岩が隠れているので意外と下りやすい。
写真を撮っていても、豪快な水しぶきにこちらまで爽快な気分になってくる。
緊張させられる瀬が続く
渓谷の中を流れるヌビナイ川だけれど、年によって流れを大きく変えている場所がある。
I上さんと、「途中にもっと面白い場所があった筈だよね」と話していたが、家に帰ってから調べてみると、去年に流れが大きく変わり、今年は去年とほぼ同じルートで下っていた。
沈を繰り返しながらも果敢に瀬を攻めることみちゃん
川の流れも速いのであっという間に渓石橋まで下ってきた。
ヌビナイ川を下るのは、何時も9月の例会が最後となる。
できれば紅葉の季節のここの風景も見てみたいものである。
気が付けば渓石橋が直ぐ前に見えていた
渓石橋の下流にある瀬で、ことみちゃんが5回目の沈をして、その拍子に肩を脱臼してしまった。
脱臼癖があるとは聞いていたけれど、昨日に続いて今日もトラブル発生である。
ウッチーが同じような脱臼癖のある人の肩を入れた経験があり、ことみちゃんの肩もその場で入れてくれた。
ただ、それ以上漕ぐのは無理なので、ことみちゃんはここでリタイア。
ことみちゃんはここで沈して肩を亜脱臼
渓石橋まで川の中を歩いて戻り、そこからウッチーがスタート地点まで歩いて車を取りにいく。
5回目の沈をした時はウッチーが先導して下っていたものだから、責任を感じたらしい。
でも、ことみちゃんを連れて一足先にキャンプ場まで戻ったウッチーは、温泉に入ってのんびりできたと喜んでいたのである。
途中リタイアになっても全然めげてないことみちゃん
ウッチーとことみちゃんを見送り、川原へ戻ってそのまま昼の休憩。
その間にRobさんがドローンを飛ばして、私達が休憩していた川原を撮影してくれた。
上空から見ると美しい川原の様子が良く分かる
それにしても2日連続で若い女の子を途中リタイアさせてしまったのは、ちょっと残念だった。
そこを過ぎると岩の絡んだ瀬は少なくなり、楽しく瀬を下ることができる。
SUPは水が多いおかげでフィンをぶつけずに瀬を下れていた
例外は沈脱祭りの瀬である。
今ではヌビナイ川での一番の難所と言っても良いだろう。
かなり上流に上陸して瀬の様子を見に行く。
落ち込みの形状は、去年下った時と同じである。
沈脱祭りの瀬をスカウティング
かみさんは勿論下る気はない。
去年も私一人で下ってクリアしていたので、下見を終えて直ぐに下っていく。
ここでは、落ち込みを下った先のボイルの方が要注意である。
沈脱祭りの瀬は1人で下った
瀬をクリアした後は、カメラを構えて沈脱祭りを見学。
結局ここでは8艇くらい祭りに参加したようだ。
パックラフトでも沈脱祭りの瀬を下れてしまう
その後は消化試合のような川下りとなる。
浅瀬でポーテージすることもなく、快適な瀬も所々にあるのだけれど、皆は疲れ切った様子である。
途中のヌビナイ橋をゴールにすれば良かったとこぼしている人もいたが、スタート地点からキャンプ場までは約12キロ。
決して長過ぎる訳ではない。
歴舟川本流へと合流する
前半の美しい風景と激しい瀬に心を奪われていると、後半の川が単調に感じて余計に疲れが増すのかもしれない。
疲れ過ぎて、何もないような瀬で沈する人も出てくる。
ガンちゃんなんかここまでノー沈で、FBに何て書こうかとニヤニヤしながら下っていたら、余裕で避けられる流木に気を取られての粗沈。
無茶苦茶悔しがっていた。
キャンプ場前に到着
そうして4時間半かけてキャンプ場へと到着。
疲れきってはいたけれど、とても充実した二日間の川下りだったのである。
(当日12:00歴舟川水位 尾田観測所:102.82m)