北海道キャンプ場見聞録
空知川(2020/08/23)
台風被害の記憶も薄れていく
カヌークラブ8月例会2日目は、2年ぶりの空知川である。
例会で空知川を下る時は国体コースの上からスタートするので、いきなり三段の瀬を下ることになる。
今回は落庵でキャンプしていたので、その少し下流の王子橋からスタートすることになった。
これだと国体コースに入る前にウォーミングアップできるので助かる。
今日も参加者は多く、国体コースの下から加わるメンバーも含めて総勢40名での川下りである。
王子橋の上流からスタート
昨日の昼食ポイントでは左岸側の落ち込みを下ってくる人も多い。
これならば、左岸側の岩の上から写真を撮った方が面白かったかもしれない。
左岸側の落ち込みも大型カナディアンで下れるようだ
何時もはこちらの右岸側ばかり下っていた
今日もかみさんは国体コースをパス。
皆が沈する様子を渡月橋の上から眺めて楽しむつもりらしい。
何時もならここからスタートするところだが、かみさんはここから脱走
脱走したかみさんは渡月橋の上からのんびりと写真を撮っていた
三段の瀬をさっさと下って、今日は瀬の直ぐ横の岩の上から撮影することにした。
その岩まで行くには小さな流れを渡らなければならない。
渡っている時に深みに足を取られて、危うく流されるところだった。
三段の瀬、近くの岩の上から写真を撮ってみたけど
苦労して渡った割には、瀬に近すぎて撮影ポイントとしては今一だった気がする。
三段の瀬、真横からの撮影になってしまうので面白みに欠けるか
渡月橋の落ち込みは、今日は右から下ってみる。
水が少ないので落ち込みの落差は大きくなっていたけれど、流れにパワーが無いのですんなりと下ることができた。
これならば、左からの方が難易度が高いかもしれない。
渡月橋の落ち込み、この水量だと左岸側から下るのは結構難しい
今回は8月初めに千歳川を一緒に下ったDavidがゲスト参加していた。
千歳川の魚道を、危なっかしかったけれど初めて沈しないで下れたと喜んでいたレベルの技術である。
それがいきなり国体コースなんか下って大丈夫だろうかと皆が心配していたけれど、これがビギナーズラックと言うやつなのだろうか。
国体コースを沈しないで下ったどころか、最後まで一度も沈しないで空知川を下り終えたのには魂消てしまった。
これでも沈しなかったDavid
渡月橋の上から
国体コースを下り終えたところで、かみさんが再び合流。
そこから参加するのは、久しぶりの川下りとなるチバちゃんと、ゲスト参加の24歳のあゆみちゃん。
全員が揃うまで岩の上から飛び込みをする人達。
重量級のウッチーが飛び込むと、立ち上る水しぶきの量も半端ない。
飛び込み
着水
そうして総勢40名の川下りが始まった。
川の上がカヌーで埋め尽くされるようだ。
川の上はカヌーだらけ
少し下ったところで大きな岩があったので、その上に登ってみる。
川底がくっきりと見えて、空知川の水の透明度が良く分かる。
岩の上から撮影
本当は上流のシーソラプチ川の方が水は澄んでいるのかもしれないが、ホワイトウォーターばかりなのでその透明度を意識することはあまりない。
一方、こちらの空知川の方は川幅も広がり、そこをゆったりと流されていると川底の石もはっきりと見えて、水の透明度を強く意識するのである。
水の透明度を実感できる
川幅が広がった分、景色も開けて、青空の広がりが爽快である。
白波がキラキラと輝くザラ瀬も気持ち良い。
時々、久しぶりの川下りとなるチバちゃんが沈脱していたけれど、今日の水量ならばレスキューも簡単である。
ゲスト参加のあゆみちゃんも、千歳川で少し練習した程度の割には、ここまで無難に下ってきていた。
4年前の台風被害からの復旧工事も終わり、所々に残された流木の山を除けば、被害の記憶も次第に薄れていくようだ。
流木の山で台風被害を思い出す
そして噴水の瀬まで下ってきた。
2年前にここを下った時は、下見する余裕もないままに瀬に突入し、ふざけて連結状態で下ってきたカヌーに後ろからぶつけられて巻き添え沈をさせられていた。
今回はその時よりも水量も少なく、余裕を持って手前の中洲に上陸し、瀬の様子を見ることができた。
噴水の瀬
中洲を挟んだ両側から瀬に入ることができるので、同時に入ってきた舟が瀬の手前でぶつかり合っている様子が面白い。
そんなドタバタを楽しんでいる間に、かみさんは浅瀬を歩いて一人で下流へと行ってしまった。
噴水の瀬で脱走したかみさん
噴水の瀬では、2年前の巻き添え沈さえなければ一度も沈していない。
今回も意外とあっさりクリアできた。
下流の岩の上に登って瀬の様子を眺めると、周りの風景こそ大きく変わってしまったものの、瀬の中の岩の様子は以前と変わっていないようだ。
噴水の瀬
大型カナディアンは結構苦戦しているようだ。
あゆみちゃんも流石にここでは沈。
そうすると、一度に3本もレスキューロープが飛んできた。
若い女の子にだけは優しいカヌークラブなのである。
若い女の子が沈するとレスキューロープも沢山飛んでくる
チバちゃんは、それが期待できないことを知っているのか、必死のパドリングで瀬に向かってきた。
しかし、その必死のバドリングは水を一切とらえることなく、虚しく空を切るだけだったのである。
それでも気合だけで噴水の瀬をクリアしたのは見事である。
ここで沈しなかったチバちゃん、お見事
噴水の瀬の少し下流に、台風後に新しく現れたミニナイアガラの滝。
ここでは、前を下っていた人達が下見無しで次々に突っ込んでいく。
これでは、かみさんも逃げ出すこともできず、そのまま瀬に入る。
次第に形が変わってきたミニナイアガラの滝
岩盤が横一列に露出した落ち込みになっていて、その様子からミニナイアガラと呼ばれていたのだけれど、今回は岩盤の中央部分が少しえぐられて、水路のようになっていた。
2段になって落ちていて、2段めでは水路から外れて座礁する人も多い。
私達も1段目でバランスを崩してしまい、2段めでは岩盤の上を下ることとなってしまった。
ミニナイアガラを5艇連結で下る
これくらいの水量ならば楽しく下れるミニナイアガラの滝。
5艇連結で下ってきたおバカな人達もいて、皆の笑いを誘う。
そうして無事にゴールに到着。
今回の例会は、二日間とも天気に恵まれ、何と言っても一度も沈すること無く下れたので、充実感たっぷりの例会となったのである。
(当日12:00空知川水位 幾寅観測所:354.06m)