北海道キャンプ場見聞録
千歳川(2020/06/12)
6月の初カヌー
コロナ騒ぎの外出自粛でFBやクラブの掲示板などでも、おおっぴらに川下りの企画を上げることも出来ない中、北海道の緊急事態措置が解除されてからは、仲間内でこっそりと集まって川を下る人達も出てきていた。
そんな流れに乗り遅れた私達だったが、自粛が完全に解除される前に一度くらいは川を下っておきたかったので、我が家単独で千歳川に出かけることにする。
単独の場合、回送手段は自分の足に頼るしかない。
スポーツセンターから出艇場所までは6.5キロ程度なので走るのは苦にならないけれど、問題は暑さである。
本当は、翌日の土曜日の方が天気が良いので一日遅らせることも考えたが、土曜日は気温が30度近くまで上がる予報だったのでこの日に下ることにしたのだ。
マナブの横をランニング中
スポーツセンターに車を停めて走って戻る間の気温は20度、曇り空で走るのには丁度良い。
それでも湿度が高くて、スタート地点に戻ってきた時は汗だくになっていた。
もっと暑い時ならばそのまま川に飛び込んでクールダウンするところだけれど、今日はそこまでしなくても大丈夫だった。
45分でスタート地点まで戻ってきた
恐る恐る川にカヌーを浮かべる。
水量はかなり多くて流れも早い。
久しぶりなので、所々で小さなエディに入りながらゆっくりと下るつもりでいたのに、流れに乗ってどんどん下っていくしかない。
マナブ手前の密林地帯では、流れの真ん中にブドウの蔓が垂れ下がっていて、かろうじてその横を通り過ぎる。
真正面で水面に垂れているツルが嫌らしい
マナブはパドリングの練習も何もしないで通り過ぎる。
今日は久しぶりの川下りなので、パドリングの感覚を取り戻すのが目的だったけれど、もうそれはどうでも良くなっていた。
無理して小さなエディに入ろうとでもすると、直ぐにかみさんから険しい視線を向けられることは明白である。
6月の緑も美しい
今日は河畔の木々を眺めながら下ることに決めた。
新緑の季節も過ぎ、河畔の木々は夏に向かって緑の濃さを増していくのだが、その緑もまだ初々しい。
そして色々な木々が花を咲かせている。
中でも目を引くのは、ガクアジサイに似た花を咲かせるカンボクである。
その姿が可愛らしいので近くで写真を撮りたいけれど、綺麗に咲いているところでは近くにカヌーを止められる場所がない。
かみさんが川岸の葦にしがみついて、かろうじて1枚だけ撮すことができた。
葦の間からかろうじて写せたカンボクの花
他にも花を咲かせている木々が多い。
全体が花に覆われているような樹木もあるが、近くに寄れないので何の樹なのか分からない。
考えてみると、千歳川は40回近く下っているけれど、6月に下ったことは一度もなかった。
どうりで、河畔の木々の様子が新鮮に感じられるわけである。
花ではないけれどサワシバの実も目立っていた
この辺りは夏になればフトイの群落が大きく育っているけれど、今はまだ水面に顔を出しているだけ
カワセミ撮影ポイントの支流にカヌーを乗り入れて一休み。
静けさの中、エゾハルゼミの鳴き声や野鳥の囀りに包まれる。
曇り空なので思っていた程気温は上がっていない。
これで日が射してきたら、エゾハルゼミの鳴き声はもっと力を増して、うるさく感じる位になっていただろう。
この支流の流れ込みも好きな場所だ
魚道も難なく通り過ぎて内別川の流れ込みでおやつタイムにする。
幼稚園のお散歩軍団の見世物にされてしまった。
水が多いと結構迫力のある魚道
内別川でおやつタイム
蛇籠の瀬は無理をしないでチキンコースでかわす。
右岸側がヒーローコースだけど、ちょっとビビった
カンボクの次は、ホウノキの花の撮影にチャレンジ。
これもなかなか難しかったが、千歳の市街地まで下ってくると花を咲かせているホオノキが多くて、簡単にミッションクリア。
花のアップ写真も撮りたかったけれど、さすがにそこまでは近づけない
我家の庭では既に花を散らせたハクウンボクも市街地から下流に多く咲いていた。
樹木の下の方の花はまだ蕾なのに、上の方に付いている花は開いている。
水面近くは気温が低いので、こうなるのだろうか。
カツラの葉も美しい
こんな感じで河畔の木々を楽しみながら休憩を含めて1時間半で千歳川を下り終えた。
6月の千歳川もなかなかお勧めである。
(当日11:00千歳川水位 サケマス孵化場水位:30.35m)