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鵡川(滝の沢信号所~占冠PA付近鉄橋)
(2019/05/18)

恒例山菜川下り

毎年5月例会で下る鵡川上流部は山菜が目的のダウンリバーである。
年によっては雪解け水による増水で命がけの山菜採りとなることもあるけれど、今年は既に水も減って山菜も楽に採れそうである。
天気も良くて気温も23度まで上がり、ドライスーツで下るのは躊躇われるくらいだ。

スタート地点では水芭蕉が花を咲かせ、街中では既に散ってしまったエゾヤマザクラも今が満開と行ったところだ。
参加者は27名。
全員が出艇するだけでも時間がかかり、私たちは一番最後の方から下り始める。


絶好の山菜川下り日和だ


恒例の川下りなので、何時も参加しているメンバーは何処で山菜が採れるかが完全に頭の中に入っているみたいだ。
スタートして数百メートル下ったところで、山の斜面に取り付いている先行メンバーの姿が遠くに見えていた。


先行メンバーは早くも上陸して山菜を採り始めていた


今時期の皆の狙いはウドである。
ただ、斜面の下に雪が残っているくらいなので、去年の枯れ枝を見つけても今年の芽はまだ伸びてきていないようだ。

一方、アイヌネギはそこら中に生えているけれど、こちらの方は少し大きくなり過ぎていた。
それでもまだまだ採取範囲内の大きさである。
山菜パドラーの方々は、今シーズンは既に十分な量のネギを採っているはずなのに、収穫に余念がない。
自宅用の他に今夜の宿で皆で食べる分も収穫しているのだろう。
他のメンバーは下からその様子を暖かな目で見守っていた。


山菜ハンター達


ネギやウドは、大体が急な斜面に生えていることが多いので、それを採るのも結構大変である。
今回はO橋さんが、5mくらい滑落した。
それでも、手に持っていたネギを離さなかったのは大したものである。

途中の河原で休憩。
河原の対岸の岩場ではソラチコザクラが花を咲かせていた。

対岸に、花ではなくウドを見つけたN島さんは、川に飛び込んで泳いで対岸に渡ってウドを収穫。
山菜にかける執念は流石としか言いようがない。


岩に張り付くように花を咲かせるソラチコザクラ

山菜のためなら川も泳いで渡る



休憩を終えて下り始めると直ぐに、鵡川上流部の核心部が待ち受けていた。
今日の水量ならば、瀬の激しさよりも岩避け方が大変である。

横の道路法面に登って瀬の下見をする。
ベテランカヤックメンバーは下見無しで下っていく。


核心部の瀬


それを見ながら、自分たちの下るルートをイメージするが、上から見るのと違って実際に川の上に出ると前方の様子が全然分からない。
結局は下りながらルートを判断するしかないのだ。
OC-1のo_nちゃんが、岩に張り付いて苦労した以外は大した事件も無く核心部をクリアした。


下流から見た核心部の瀬



その後は特に注意するような瀬も無く、ウドを探しながら下っていく。
ウドが畑の様に生えている場所こそ無いものの、皆の収穫意欲を満たす程度のウドは十分に生えていた。


山菜を探す人、風景を楽しむ人と、それぞれの川下りを楽しむ



山菜に興味のないメンバーは、それぞれのカヌーを合体させて下っていた。
「橋脚等の障害物があってもパドルを使って避けてはダメ」とのルールを作って、流れに舟を任せて下っているようだ。

最近、クラブの一部のメンバーの間でこれが流行っている。
自分たちだけで楽しむだけなら良いのだが、たまに周りを巻き込むことがあるのが問題なのである。
去年の空知川の噴水の瀬では、その巻き添えとなって私たちまで沈させられたのだ。


最初の頃は少人数で合体していたけれど


それがあるので、できるだけ近づかない様にしていたのだが、一瞬の油断のためにその集団に掴まってしまった。
こうなると一緒に流されるしかない。

大きな集団になると、少しくらい座礁しても、水の力で自然と押し流されるし、障害物があってもそれを避けるように流されるみたいだ。
Yヒロさんが「核心部を過ぎた後は一度も漕いでいない」と得意そうに話していたが、やっぱり私はこの仲間には加わりたくないのである。


とうとう掴まってしまった


何時もよりゴール地点を手前に設定していたので、クランク状の瀬は下らずに、今日の川下りは終了。
山菜も十分に収穫し、楽しく川を下り、温泉で汗を流してから、この日の宿泊場所である占冠村の双民館へと向かった。

山菜はアイヌネギ、ウド、タランボ、コゴミ、ヤチブキと揃って、それらが天ぷら、味噌和え、おひたし、チジミ、その他料理の中にも加えられ、皆の胃袋へと収まっていく。
私は午後8時過ぎには早々とダウンして、体育館の中に張った自分のテントへと潜り込んだのである。


大量の山菜を調理する

宴会は延々と続いた


(当日12:00鵡川水位 占冠観測所:330.16m)



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