8月の3連続台風で大きな被害が出たこともあり「こんな時に川を下るのは不謹慎だ」等と言う人もいた。 ここ歴舟川でも、支流のヌビナイ川に架かる橋から車が落ちて若い男性が亡くなっていた。 そうして集まってきたのは、ゲスト参加者を含めて30名。 台風10号の大増水後にこの付近の川を下った情報は何も無かったので、何が待ち構えているか分からない。 人数は多いけれど、参加者各自のスキルも大体分かっているので、先頭と最後尾を決めた程度で直ぐに下り始める。 ゴルジュ入口部分の崖には、大きく崩落した跡が残っていた。 |
崩落した崖 | 瀬も大人しくなった気がする |
ゴルジュ帯の風景はこれまでと同じだ |
5月にここを下る時は山菜採りに忙しくなるのだが、今はそれも無く風景を眺めながら淡々と下っていくだけだ。 その先のゴルジュ出口の瀬も、誰も様子を見ることもなく、それまでと同じく皆淡々と下っていく。 |
ゴルジュ出口の瀬も下りやすくなったような気が |
ゴルジュを出ると流れは二つに分かれるが、右の方の分流には水が殆ど流れていなかった。 先を下っていたメンバーが次々と岸に上がり始めた。 左岸側から川に向かって真横に倒れかかっている樹木は、以前に下った時と同じ状態でそのまま残っていた。 そこの川原で昼の休憩をとる。 休憩を終え再び下り始め、ちょっとした瀬を過ぎると、二つに分かれていた流れは再び一つにまとまる。 今回は他でも、川底の岩盤が露出している場所が何ヶ所も目に付いた。 |
ゴルジュを出た川原で昼の休憩 |
歴舟川上流部の瀬は、玉石の川底のザラ瀬のイメージだったが、それが岩盤の川底になるとトリッキーな流れに変わる。 川岸が削られたせいで、これまでは気付かなかったような岩盤や地層が表に現れ、なかなか興味深い。 川幅も広がったようだ。 途中で砂金堀をしている人達がいた。 |
面白い地層だ | こんな岩が剥き出しになっている |
ようやく相川橋が見えてきた。 そしてその先の光景にビックリした。 後続のメンバーをそちらへ行かないように誘導する。 そうしてミニ滝落ち大会が始まった。 |
相川橋の下流に現れた新しいポイント |
滝落ちと言えばパムさん | ジュニアは後ろ向きに落ちた |
この滝も、大増水の影響で新たに出現したものだったが、その先でも増水が作り出した不思議な光景に出くわした。 前方には、今にも雨が落ちてきそうな真っ黒な雲が湧き出してきていた。 そこからはゴールを目指してひたすら漕ぎ続ける。 本来ならば、後ろから下ってくるメンバーに注意を促して、自信のない人はポーテージさせるような場面である。 ヌビナイ川、中の川との合流地点では大きな波が立っていた。 後は、尾田橋の手前に新しくできた瀬を下るだけだった。 尾田橋の上から最初にその流れを見た時は本当に驚かされた。 そこでは、皆から遅れて最後の方から下っていく。 かみさんが「ここは駄目!」と叫ぶ。 最後の最後に一番の難所が待ち構えていて、思わぬ沈脱祭りが繰り広げられたのである。 4時間以上もかかってカムイコタン公園まで下ってくる頃には、雨がポツポツと降り始めていた。 2016年9月17日 曇り時々晴れ後一時雨 |
尾田橋の上から記念撮影 |
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