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忠別川

(志比内橋〜東橋)

カヌークラブ6月例会の2日目は忠別川のダウンリバー。
宿泊先のキトウシ森林公園を出て、スタート地点の志比内橋にカヌーを下ろしてから、集合場所である東川町の道の駅に移動。
道の駅駐車場でカヌーの積み替えそこで、この日からの参加者と合流し、上陸地点の東橋に車を置いてから、数台の車に乗り合わせてスターと地点まで戻ってきた。

天気は、昨日の支勇別川と同じような曇り空。
しかし、同じ曇り空でも雲の高さが全然違う。
遠くに見えた大雪の山並みも、低い雲に隠れながらも山の頂まで姿を現していた。
そして何よりも、気温が全然違った。昨日よりも10度は高い。
それでも20度には満たないが、ドライスーツを着ると暑いくらいだ。

スタート地点の川原では、ルピナスの花が咲き乱れていた。
この後も、忠別川の川岸のそこら中でルピナスが花を咲かせ、ハードな川下り中もそんな風景が心を癒してくれた。


ルピナスの咲く忠別川
スタート地点の河原でもルピナスが満開だった

忠別川の川岸で咲くルピナス川岸で咲いているルピナスは時々見かけるけれど、この忠別川ほど沢山咲いているのは見た事がない。
付近の住宅で栽培されていたものの種子が雨で流され、それが自然に繁殖したのだろう。

忠別川のルピナスについてネットで検索したところ、こんなページがヒットした。
これを読むと、単純に喜んでばかりもいられない事が分かる。
これからもますます繁殖域を広げ、何処もかしこもルピナスだらけになっては、もはや美しいとは言ってられない。
個人的には十勝三股のルピナスとか、鉄道の廃線跡に咲くルピナスが好きなので、複雑な気持ちである。

忠別川を初めて下ったのは、8年前の2007年。
忘れもしない、アリーから今のフリーダムに乗り換えて、初めて下った川でもあるのだ。
その時は、志比内橋の直ぐ下流の瀬で岩に張り付き、新品のフリーダムに皺ができてしまったのである。

忠別川を下るそんな事を思い出しながら、最初の瀬をちょっとドキドキしながら下った。
忠別川を下るのはこれが3回目。
2回目は2011年の6月例会の時だったが、水量が多すぎたので、スタート地点をもっと下流部に移して下っていた。

忠別川の水量は、上流の忠別ダムの放流量で左右される。
2011年の時は54.8トンで今回は22.7トン。
22.7トンは、忠別ダムのほぼ最低レベルの放流量と言える。

しかし、それにしては、瀬の波が高い気がした。
8年前の記憶はほとんど残っていないが、少なくとももっと楽に下れていたはずである。
忠別ダムの完成は2007年。
過去の放流量の記録は2008年からの分しか残っていないので、多分8年前に下った時は、ダムの放流と川の水位は関係なかったのだろう。

忠別川を下るなかなかスリリングな川下りが続く。
昨日の支湧別川は、瀬の下には小さいながらも瀞場があって、そこで一息つくことができた。
しかし、この忠別川は延々と瀬が続いているので、ひたすら下り続けるしかないのである。
昨日のように写真を撮っている余裕も無い。

今日はI山さんに写真は任せることにした。
I山さんはビデオカメラで撮影していて、そこから静止画を切り出してくれるので、確実に一番格好良いシーンが写っているのである。

波も大きいので、サーフィンポイントが結構ある。
皆がそこで遊び始めたら、私たちはさっさと休憩モードに入る。
昨日の支湧別川に今日の忠別川。
ハードな流れを下っているとパドリングにも力が入り、何時も以上に疲れてしまうので、余計な体力は使わないようにしているのである。


忠別川のビッグウェーブ
迫力のある大波を下る(I山さん動画より切り出し)

堰堤ポーテージにはカートが便利ここを下る時は、途中で堰堤を越えなければならない。
そこでは数百メートルのポーテージを強いられるので、タイヤの付いたカートがあると便利である。
大型カナディアンを一人で漕いでいるkenjiさんも、前回の下見の時でポーテージの辛さを味わっていたので、今回は我が家のと同じカートを準備してきていた。

堰堤のポーテージ途中で昼の休憩。
何時もの川原と違って、まるで牧草畑の中で休んでいる様なのが面白い。

薄くなった雲からは青空が透けて見えるようになってきた。
風も無く、暑すぎることも無く、良い川下り日和だ。


堰堤ポーテージ   ポーテージ途中で昼食
カートがあれば他のカヌーも一緒に運ぶ余裕が   牧草畑みたいだ

堰堤下流の瀬堰堤の下流は、川底全体が岩盤が露出した瀬となっている。
忠別川には、川底が岩盤になっている瀬が結構ある。
こんなところで沈すると、怪我をする確立も高そうなので、そんな事態にはなりたくない。

相変わらず延々と瀬が続いている。
忠別川のこの区間は、ほとんどが瀬と言っても良いだろう。
放流量が少なくても、瀬の波は大きい。
おまけに、水面下に沈んでいる隠れ岩も多い。

不用意にクロスにパドルを入れると、パドルが川底にぶつかり、その衝撃で肩を痛めそうになる。
もう少し水が増えた方が下りやすいかもしれないが、そうなるとカナディアンのタンデムでは水を汲みすぎて、それもまた大変そうだ。
カナディアンで下るのなら、30トンくらいまでが限界かもしれない。


堰堤下から再スタート   瀬が続く忠別川
やっと堰堤をポーテージ   こんな瀬が延々と続く

忠別川の風景
晴れていれば上流に大雪の山並みが見えるのだが

大岩の横を流れる瀬で皆が遊び始めた。
ゴールも近く、多分ここが最後のサーフィンポイント。
時間もまだ12時を過ぎたところなのでなので、長くなりそうだ。
我が家はここでも見学を決め込む。

大岩の瀬で遊ぶOC-1のたけさんやよしひろさんは、沈脱して流される事も厭わずサーフィンにチャレンジする。
「さすがに若さだな〜」と感心していたが、同じOC-1のY須賀先輩、N島先輩も飽きることなく波の中に入っていくのは、感心と言うより感服である。
Y須賀さんなどは、筋肉痛で腕が曲がらないので私がライフジャケットのファスナーを閉めてやっていたのである。

ガンちゃんもその下のエディで、皆の声援を一身に受けながらロールにチャレンジ。
1回目のロールで半分起きかけたが失敗。2度目はどうかと見守っていると、瞬殺で沈脱。
皆、その早さに唖然とするしかなかった。
それでも、2回目のチャレンジで成功させたのは立派である。

大きな声では言えないが、声援を送っていた人達の中にも、ロールできない人は結構居るのである。
そんな人達は、練習する姿さえ見た事がないのだ。


大岩の瀬
大岩に衝突しそうで、ちょっと怖いところだ

東橋でゴールそうしてゴールの東橋で上陸。
その付近一帯はパークゴルフ場になっているので、パークゴルフ場の駐車場を横切り、堤防際に停めてある車まで戻るのにまた一苦労。
大型カナディアンで忠別川を下る時は、運搬用カートが必需品である。

片付けを終えて堤防の上に登ってみると、忠別川の源流となる大雪の山並みが遠くに見えていた。
ホワイトウォーターの川を二日連続で下ると、さすがに身体にはこたえる。
でも、その分、心はとても爽やかになっていた。

2015年6月28日 曇り 
当日12:00忠別ダム放流量 22.7トン 



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