カヌークラブのミニ例会で日曜日にトナシベツ川、その前日に沙流川を下ろうとの話になる。 札幌から日高へと向かう道中、ずーっと低い雲が垂れ込め、途中からは霧雨も降り始めた。 時間も早かったので、先に三岡橋から川の様子をのぞいてみる。 スタート地点は沙流川オートキャンプ場の前。 参加者は、ガンネルズから2名、HCCCから1名のゲスト参加を加え10名。 そんな気分のまま、川を下り始める。 その中を下っていくと、波をまともに受けてカヌーの中にかなり水が入ってしまった。 展望台下の瀬が近づいてきた。 私は最初から右を下ろうと考えていたので、そちら側に進む。 気が付くと、O橋さんが沈脱して流され、ゲスト参加のT井さんが岸に上がって、ひっくり返ったカナディアンの水抜きをしているところだった。 体制を立て直して再び下り始める。 しかし、上流から眺めた様子ではかなり高い波が立っていそうだ。 「左側に行くぞ」 この沈は、私にとって精神的なダメージが大きく残った。 |
左からの波を受け | 右からの波に引きずり込まれる |
沈したまま流されていくと、次に横から分流がぶつかってくる瀬の中に入って、そこで思いっきり水を飲んでしまった。 そこへ、N島さんが投げてくれたロープがちょうど良いところに飛んできた。 そして次の瀬も間近に迫ってきている。 大きな波がかみさんの姿を一瞬隠してしまう。 気が付くと、バウ側に掴まっていたはずのかみさんが、私の隣まで飛ばされてきていた。 そこに、O橋さんの投げたロープが見事なコントロールで飛んできて、かみさんがそれに掴まった。 その先に見覚えのある岩のゲートが迫ってきた。 しばらくして、上流に取り残されていたかみさんが、T井さんのカナディアンのバウに乗って送り届けられた。 |
HCCCのT井さんに送りと届けられたかみさん | 濡れ鼠の私達 |
消耗した私達のためにそこで小休止をとる。 一息ついて再び下り始める。 そこは左のチキンルートっぽい分流を下るのかと思っていたら、皆はそのまま右岸側の流れを下っていく。 中州を横断して左岸側の分流までカヌーを運ぶ。 左の分流も岩だらけで逆に下りづらかったけれど、何とか皆が待っている場所までたどり着いた。 その後、三岡橋の瀬の手前まで何とか下ってきて、瀬を下見するため一旦上陸する。 橋の上から眺めた時は下れそうな気もしていたが、今はそんな気は更々ない。 下見を終えてカヌーまで戻る途中、その辺りの崖を見上げると見事なウド畑が広がっていた。 そのままそこで昼食休憩となった。 休憩を終えてからカヌーをポーテージする。 一番最初に下ってきたのは、ガンネルズのI垣さん。颯爽と瀬をクリア。 さてどうしようと考えていると、N島さんが下流側の流れの緩い場所で泳いで対岸に渡り、崖伝いにカヌーのところまで戻る。 私達と一緒にチキンコースに逃げていたよしひろさんが、ここにチャレンジするみたいなので、驚いてしまった。 決定的瞬間を記録に残してあげようと、背を下ってくるよしひろさんにカメラを向け続ける。 |
最初にクリアしたガンネルズI垣さん | 会心の笑みのガンネルズさちえちゃん |
チキンの殻を脱ぎ捨てたよしひろさん |
ここに来てようやく青空が広がってきた。その空に、周りの山の新緑が美しく映える。 しかし、水の増えた沙流川はそんな余裕を与えてくれない。 轟渓谷の中に入ってきても、まだ激しい瀬が続く。 |
安定した漕ぎのT井さん | 新緑の沙流川渓谷 |
渓谷美の中を下っていく |
その先の瀬でもたっぷりと水を汲んでしまい、皆が先に下って行ってしまう中、私達だけが岸に上陸して寂しくカヌーの水抜きをする。 日高大橋を過ぎると瀬らしい瀬もなくなり、ようやく風景を楽しみながらのんびりと下る余裕が出てきた。 澄んだ青空とは対照的に、私たちは身も心もボロボロとなっていた。 2015年5月16日 曇りのち晴れ |
新緑が日に映える |
新緑を愛でながらのんびりと下る | ゴール到着時は最高の天気に |
戻 る |