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尻別川

(中野橋〜羊蹄大橋)

カヌークラブの練習会として企画された尻別川のダウンリバー。
前日の静水練習の場であった洞爺湖の曙キャンプ場でキャンプをしていたのは我が家を含め8名だけ。
昨日は風が強く、今日は朝方に雨が降るような天気だったので、参加者が少ないのはしょうがないところだ。
ところが、日曜日の集合場所である京極温泉駐車場に行くと、予想以上に多くのメンバーが集まっていて驚かされる。
集合写真今年に入ってから新しいメンバーの参加も増え、毎回賑やかに川を下れるのは嬉しいことである。
この日は結局、16名15艇での川下りとなった。

下る場所は参加メンバーを見てから決めるとのN島企画委員長の考えだったが、全くの初心者もいないので、予定通りラフトコースを下ることになった。
もしも初心者がいたとしても、下る予定は変わらなかったような気もする。
ラフトコースとは言っても、ここでは特に難しい場所もなく、二股の瀬などもポーテージ可能なのである。

集合写真を撮ってから各々スタート。
発電所の放水口で遊ぶ人もいれば、そのまま下って行く人もいる。
練習会とは言っても、何時もの勝手気ままな川下りと大して変わりはない。
「川下りは経験の積み重ねが大切なので下るだけでも練習になる」なんて、私は適当に考えているのだけれど、さすがにこの練習会の企画者であるN島さんは、まだ経験の浅いビンバさんをしっかりと指導していた。


尻別川の川下り
岩の点在する流れは水が多いと下りやすい

水量は比較的多くて、最初の岩が点在する流れの部分も、岩が水中に隠れて、何時もより下りやすく感じる。
一応は練習会なので、岩の後ろの小さなエディに入る練習をやってみるが、どうしても下流側に流されてしまい、岩のすぐ後ろにピタリと入ることができない。
そこで直ぐに諦めてしまうものだから、何時まで経っても細かい技術が身に付かない私たちなのである。

落差の大きい瀬を下るビンバさん岩の点在する区間がしばらく続き、そこの最後にやや落差の大きい瀬がある。
以前に下った時のイメージでは、もう少し迫力のある瀬だった様な気がしたが、あっさりと通過してしまった。
ここも水量が増えた分、素直な瀬に変わっていたのかもしれない。

その後も緊張するような瀬がなかなか現れない。
途中でカヤックが1艇沈脱したので、それをレスキューしようとするが、何もできずに、逆に他のカヤックのレスキューの邪魔をしてしまう始末である。
きっと、カナディアンならではのレスキューの方法もあるはずで、これは研究の余地がありそうだ。
それでも、沈脱して舟を流してしまった人をカナディアンに乗せてあげるのは、ツアーの中での大変重要な役割であることは確かである。


タケさん   Y谷さん
流れを読むタケさん   力強いパドリングのY谷さん

低く垂れ込める雲雨こそ降らないものの、低く垂れ込めた灰色の雲が、川の上から見えるはずの羊蹄山の姿を完全に隠してしまっていた。
水の透明度も今一つ。
ドキドキするような瀬も現れず、美しい風景にもお目にかかれない。
どうも今日は、川を下っていても何時ものようなワクワクする高揚感が無い。
今年は良い条件に恵まれ過ぎた川ばかり下っているので、心が贅沢になり過ぎてしまっているのかもしれない。

本来なら、川の上を流れているだけでもっと幸せな気持ちになれるはずである。
そんな気分で下っているものだから、岩を避ける時のかみさんとの息も全く合わなかったりするのだ。

途中で誰かが「腹が減った」と言い始めた。
確かにもう12時を過ぎていて、私も腹が減り始めていた。
二股の瀬手前で休憩しかし、尻別川は河原の少ない川なので、大勢で休憩できるような場所は簡単には見つからない。
ようやく、上陸できそうな場所が見えてきたと思ったら、そこはもう二股の瀬だった。

瀬の下見をするために、その手前で全員が上陸したので、自然とそのまま昼食タイムとなる。
二股の瀬は、見る度に毎年姿を変えつつあるような気がする。
定点観測するように同じ場所から移した写真があれば比較しやすいのだけれど、毎回、瀬の写真しか撮っていないので比べようがない。

周りの様子はともかく、今回は水量が多いので瀬の迫力も増しているような気がする。
ただ、意地悪な岩など余計な障害物が無いので、瀬のど真ん中さえ下っていけば特に問題はなさそうだ。
気になるのは、瀬の下流に適当なレスキューポイントが無いので、下手をするとそのままかなりの距離を流されてしまいそうなことだ。

食欲のわく眺めじゃない迫力のある瀬を前にしての昼食は、あまり気持ちの良いものではない。
緊張しやすいタイプのかみさんは、食欲もなさそうである。
正直言って、この程度の瀬ならば、下見をしないでサッサと下ってしまった方がすっきりする。
下手に下見をすると、余計な緊張を強いられるだけで、あまり良いことは無いのだ。

食事が終わって、まずはレスキュー要員としてカヤックのメンバー3名が先に下っていく。
その後に続いて、撮影係として私達が下ることにした。
今日はかみさんとの呼吸が合っていないので、一抹の不安を抱いたまま川に漕ぎだす。

波に大きく煽られる やや右岸寄りを下れば波も小さいのは分かっていたが、あえて波の高いど真ん中を目指してコースをとる。
あれだけ緊張していたかみさんも、躊躇わずにそこに向かっていくのはさすがである。
そこで思っていた以上にカヌーが煽られてビックリしたが、そのままど真ん中のコースで最後の大波へと向かう。
そこの波が横から被さってくる感じなのが嫌だったが、そこでは煽られることもなくあっさりとクリアできた。

その後は、後続メンバーの沈シーンを期待しながらカメラを構えたが、ビンバさんが瀬の手前で横向きになって冷やりとさせられた他は、全員無事に瀬をクリアした。
私は過去にこの二股の瀬で沈した人は一度も見たことが無く、それはまた今回も同じだった。
見た目ほど怖くないのが二股の瀬なのである。 (二股の瀬の動画


危機一髪ビンバさん   二股の瀬を下る
ビンバさん危機一髪   ど真ん中から突入するY須賀さん

川の上に浮かぶ色とりどりのカヌー二股の瀬を過ぎれば、後はゴールの羊蹄大橋まで穏やかな流れが続いている。
皆、流れに任せてのんびりと川を下っていく。
川の上に色とりどりのカヌーが浮かんでいる風景が好きである。

ゴール近くになって、川の左岸にそそり立つような土壁が見えてくる。
土壁を流れ落ちる水。崩れ落ちたばかりの樹木。圧倒的な迫力で目の前に迫ってくる。
今でも崩れつつあって、毎年姿を変えているようだ。
色々な川で同じような土壁を目にするけれど、ここの土壁が一番迫力があるような気がする。



尻別川の土壁
今も崩れつつある迫力の土壁

最後にのぞいた青空そうしてゴールの羊蹄大橋手前の川原に到着。
カヌーを車に積み込んでいると、上空に少しだけ青空が覗いていた。
今週末になって初めて目にする青空だ。
この青空がもう少し早くから広がってくれていたら、下った後の満足感がもう少し大きくなっていたかもしれない。

2014年6月8日 曇り 
当日12:00尻別川水位(倶知安観測所) 167.37m 


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