Kevipaさん、ミエさんを迎えての額平川川下りの翌日は、更にS藤さんご夫婦を迎えての千歳川の川下り。
更にそこに、カヌーナビとかのメンバーも加わり、カナディアンだけで20艇も集まるらしい。
集合時間は、早朝のフェリーで到着するS藤家に合わせた午前6時半。
大勢の集まりは苦手とする我が家なので、なるべく人の少ないうちに準備を済ませようと、6時前に現地入り。
しかし、カナディアンを積んだそれらしい車が1台、既に駐車場に停まっていた。
「カヌーナビの方ですか?私は会員ナンバー○番の□△です。今日初めて参加するのでよろしくお願いします」と挨拶されてしまう。
「あ、いや、私達はカヌーナビとは関係なくて、今日は一緒に下らせてもらうので、こちらこそよろしくお願いします」
カヌーナビの仲間同士で川を下っているのは知っているけれど、そもそもカヌーナビがどんな集まりなのかも知らないので、困ってしまう。
そのうちに人とカヌーがどんどん集まり始める。
カヌーナビのメンバーでも、クラブの例会にゲスト参加したことがある人は良く知っているけれど、全然知らない人も沢山いる。
何も知らずに参加したが、どうやら今日はカヌーナビの集まりがメインであるらしい。
道外組はS藤さんのところ以外にもう1組、午後からは更に1組増えるとのことで、もう誰が誰だかよく分からない。
とりあえずは今回はゲストとして、皆の後ろから大人しく下っていくことにする。
先に舟を出して対岸に渡り、そこから出艇風景を眺める。
カヌークラブの例会時とはその雰囲気が全く違っていた。
カヤックが多いクラブの例会と違って、今日は大型のカナディアンばかり。
それが岸にずらりと並んで、一艇一艇出ていく様子は、大艦隊の出港を見ているようで迫力がある。
皆がほぼ舟を出し終えたところで、私達も下り始める。
最初の直線部に入っても先頭の姿は何処にも見えない。
これだけ数が多いと全員が入れるようなエディは限られているので、先に下り始めた人達は既に、最初の大きなエディまで下っているのだろう。
そのエディに全員が揃ったところで、何の前触れもなくS藤さんのカヌーレッスンが始まったので面喰った。
今日のカヌーナビの集まりでは、これがメニューの一つに入っていたらしい。
レッスンテーマは、パドリングの基本とストリームインについて。
今更と思うけれど、こうして話を聞くと納得してしまう。
我が家の場合、誰かに教えてもらえる様な環境にはなく、全ては自己流。
理屈よりも体で覚えた感じである。
ただ、その分、覚えるのには随分と時間がかかった気がする。
講義が終わった後は実技である。
カヌーナビのメンバーは、毎週のように千歳川で練習を重ねているだけあって、さすがに皆とても上手である。
私達も「ああやって思いっきり手を伸ばして水をキャッチすれば良いんだよね」と、その真似をする。
我が家の川下りの動画を見てイメージトレーニングしていると良く言われるけど、パドリングは彼らの方が間違いなく上手いのである。
延々とストリームインを繰り返す皆さん。
私は、数回やっただけで飽きてしまい、「もうそろそろ下り始めないのかな〜」と呟くと、かみさんから「今日はゲストなんだから我慢しなさい!」と諭される。
これだから、何時まで経っても上達しないのである。
今日は川の水位も高く流れも速い。
まなぶの手前では、樹木が川に覆い被さり、ルートが塞がりかけているところまである。
こんな状態でカナディアンが20艇も集まれば、1艇くらいは枝沈するのも出てくるだろうと思っていたが、そんな人は誰もいない。
自分が初めて千歳川を下って沈した時の状況から見れば、上手な人ばかりである。
私達がカヌーで川を下るようになってから、川でカナディアンを見かけることは本当に稀だった。
天塩川のイベントの写真等では、水面に沢山のカナディアンが浮かんでいる様子が写っていたりして、それなりのカナディアン人口がいるのは確かだと思われる。
でも、川で会うのはカヤックばかり。
そんなこともあって、自分のホームページではカナディアンでもっと川を下りましょうと呼び掛けてきたつもりだ。
それでも、カナディアンからカヤックに乗り換える人はいても、新たにカナディアンで川を下ろうとする人は殆どいないのが現実だった。
それが、何故か去年あたりから、カナディアン人口が急に増えてきたらしい。
後で知ったのだけれど、カヌーナビとは、カヌーガイドをやっているカノアという店のホームページから登録できるコミュニティサイトの名称らしい。
カノアではカナディアンカヌーを教えたりもしているので、そのコミュニティには自然とカナディアン乗りが集まるようである。
私達がカヌーを始めた頃はクラブにも入っていなくて、こんなガイドの店も無く、本から得た知識だけで川に漕ぎ出していた。
今にして思えばかなり無謀であり、これを真似してカナディアンを始める人が増えるはずもない。
カナディアン人口が急に増えてきたのは、こんガイドショップの影響も少なからずあるのだろう。
もしかしたら、これまでも潜在的なカナディアン人口が有ったのに、それらの人にきっかけを与える環境が無かっただけなのかもしれない。
自分の望んでいた状況が現実になって嬉しいかと問われれば、正直言って「今更な〜」って感じである。
沢山のカナディアンで川を下ったからと言って、別にそれが私の望んでいた状況でもない。
楽しく川を下れるのならば、一緒に下る相手がカナディアンだろうが、カヤックだろうが、インフレータブルカヌーだろうが、全く関係ないのである。
ただ、同じカナディアンに乗る仲間が増えることは嬉しいことであるのに間違いはない。
魚道と蛇籠も水が増えて結構な迫力になっていた。
ここでは、楽しそうに下る他の人達の様子を見ていた方がこちらも楽しくなってくる。
カメラマンとなってそんな様子を撮影する。 |