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シーソラプチ川

(ラフトスタート地点〜国体コース)

カヌークラブの6月例会は、毎年の恒例となりつつあるシーソラプチ川と空知川を下る。まずは土曜日にシーソラプチ川を下るのも、いつものパターンである。
毎年下っていても、その澄んだ流れと周囲の緑の美しさには、その度に感動させられる。特に、晴れている時のその美しさは筆舌に尽くしがたいものがある。
集合写真ところが、残念なことに土曜日は朝から霧雨模様の天気で、落合までやってくる間も全くやみそうな気配がない。
車を回送している間もまだ降り続いていたが、川下りを始める頃になってようやく上がってくれた。

集まったのは何時もと同じような顔ぶれの13名。
偶然一緒になった旭川カヌークラブのメンバーが下っていった後を追って、私達も下り始める。

今回はGoProをヘルメットに取り付けての初めての川下り。
シーソラプチ川の全区間の映像を撮ろうと思っていたので、パドリングよりも頭の動きに気を使ってしまう。
水が少なめなので、カヌーが座礁しない様に石の間を縫いながら下っていく。

水量はまずまずそれでも、心配していたほどの渇水状態ではなかった
数日前に降った雨のおかげで川の水位が5センチ程増えていたのも良かったのかもしれない。
水が少なければポーテージするしかない五流の瀬の落ち込みも、カヌーの底を擦らずに下ることができた。

河川の水位情報の数字で水が少ないと思い込んでいたのだが、ここまで下ってくる間の瀬も迫力のある波が立ち、水量は多い方の部類に入りそうだ。
観測所で記録する水位は、川底が洗掘されればそれだけで変わってくるので、数年前の水位と比較するのはあまり意味が無いことなのかもしれない。


五流の瀬
これだけの水量があれば五流の瀬も下りやすい

川の上はカナディアンで賑わう今回は、OC-2が2艇とOC-1が4艇の参加。カヤックが5艇なので、カナディアンカヌーの方が多いのも珍しい現象である。
舟が違えば遊ぶフィールドも違ってくるのが普通だけれど、こうして種類の違う舟でも一緒に楽しく遊べているのが、このクラブの良いところでもある。

途中で川の流れが大きく変わっているところがあった。
歴舟川とか、川原の広い川では本流の場所が変わることは日常茶飯事のことだけれど、シーソラプチ川でもこんな事があるとは驚きである。
以前から、林の中を流れる分流はあったけれど、そこが完全な本流となって、以前の本流は石の川原で塞がれてしまっていた。

これから下る区間は、全く未経験の川である。その先で何が待ち構えているのかは誰にも分からない。それでも、安心して下ることができるのは、商業ラフトのおかげである。
危険な倒木や流れを塞ぐ倒木はラフト業者が直ぐに処理してくれるのだ。この辺りが前回の例会で下ったトナシベツ川との大きな違いでもある。
この、林の中に現れた新しい流れは、緑も濃くて、結構楽しい場所になっていた。これからこの川がどう変わっていくのか、興味深いところである。


流れの変わった場所   未知の流れを下る
去年までは左へ本流が流れていた   新しくできた川を下る

太陽の日射しが有った方が、川底の石がそれに照らされて、水の透明度が増すように感じられる。
しかし、シーソラプチ川の清流はそんな事も関係なく、曇り空の下でも川の深い場所まで見透すことができる。
トラウマの瀬に突入かえって、ギラギラとした川面からの反射が無くなって、美しくさえ感じられる。

クランクの瀬も何事もなく通り過ぎて、トラウマの瀬まで下ってきた。
ここを下る時は、今までの沈したシーンが何時も頭の中に蘇ってくる。
ところが今回は、全く危なげなくそこを下ることができた。
何となく、ここも少し流れが変わったような気がする。
去年ここで怪我をして、その名の通りトラウマになっている228君も、すんなりとクリア。


トラウマの瀬の下流
トラウマの瀬の下流も美しい渓相である

三段の瀬に突入そのまま国体コースまで何事もなく下って、まずは三段の瀬。
今回はそこを下って右側のエディに入るつもりでいた。
ところが本流の流れから抜け出せずに、そのまま真っ直ぐ流されてしまう。
右のエディに入るためには2段目を落ちたところで、思い切って右側にカヌーを寄せないとダメなようである。

そして次は苦手にしているパチンコ岩と渡月橋の落ち込み。
まずは、パチンコ岩に真っ直ぐに向かう強い流れから上手く抜け出して、左側へと回り込む。
ここまで来ればもう一安心。



渡月橋の落ち込みは右岸寄りへコースをとる。
流れに押されて右岸へ寄りすぎたので、寸前で軽くクロスドローを入れてそのまま落ち込みへ。
クロスドローを入れたために艇が少し左へ傾く。
沈寸前その程度の傾きは想定内だったけれど、そのまま更に傾きが大きくなってくる。
「あれ?あれれ?あれ〜っ!」
何のリカバリーもできないまま沈。

考えてみると、去年も一度だけ沈をしたのが、この渡月橋の落ち込みだった。
本当にここは苦手な場所である。
たまたまそこにいたラフト関係の方には、カヌーの確保などをしていただき、手間をとらせてしまった。
まあ、年に一度くらいは沈をしないと、川下りをしている意味が無いのだ。

と、負け惜しみを言いながら、楽しい川下りを終えて、今日の宿泊地であるどんころへと向かったのである。

2012年6月23日 曇り
当日12:00 シーソラプチ川水位(幾寅観測所) 353.87m


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