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千歳川

(第一鳥柵舞橋〜スポーツセンター前)

駐車場は満車シーズン始めの恒例千歳川例会。
新会長のO橋さんは人が集まるかどうかと気にかけていたが、そんな心配もよそに次々とメンバーが集まってくる。
今日はガンネルズや他のグループの川下りも重なり、第一烏柵舞橋の駐車場は満車状態。
一足早く私達のグループは、ゴール地点のスポーツセンターまで車を移動する。
しかし、戻ってきたら駐車場は再び満車になっていた。

点呼をとると参加者は20名。
一年の例会の中で参加者が一番多いのは4月の千歳川例会、というのが最近のパターンである。
川下りにはまだ少し寒い季節だけれど、やっぱり千歳川の人気は高い。


カヌーがずらりと並ぶ   集合写真
スタート地点にカヌーがずらりと並ぶ   楽しそうな人達

川に出る前の臨時講習会全員が出艇するのに時間がかかる。
K岡さんが連れてきた新人のTヒラさんの準備に手間取っているようだ。
そのTヒラさん、今日が初めての川下りである。
それどころか、そもそもカヤックに乗るのが初めてだという。
地上でカヤックに乗り込もうとして、どちらが前か分からなくて戸惑っている有様である。
これを無謀な川下りと言わずして何と言おう。

ようやく全員が出艇したので、最初のカーブの先でカメラの準備をする。
これは別にTヒラさんの沈を期待している訳ではない。
今年のクラブの役員改選で会報係に任命されたものだから、あらゆる事態を記録する責任があるのだ。

緊張しながら下るKヒラさん何故か嬉しそうにニコニコしているK岡さんの前を、緊張した表情のTヒラさんがぎこちないパドリングで下っていく。
カヤックに乗るのが全くの初めてで、しかも流水の中、自分の行きたい方向に進めるのだから大したものである。
これならばそれ程心配することもなさそうだ。

河畔の木々はまだ丸裸だけれど、暖かな日射しが降り注ぎ、気持ちが良い。
他のメンバーは、それぞれが春の千歳川を楽しみながら気ままに下っていく。
長い冬が終わって再び水の上で遊べる嬉しさが皆の表情に表れている。


大きなエディで一休み   狭い場所も問題なく
大きなエディの中で寛ぐ   Kヒラさんも順調に下る

川の上は大賑わい途中からガンネルズの一行が追いついてきて、川の上は大賑わいである。
新魚道は全く迫力が無い。
ドキドキしながら一艇ずつ細い水路に突入していった以前の魚道が懐かしい。
初めて千歳川を下る人にとっては、その魚道が最初の難関となり、強く印象づけられるのである。
楽しみが一つ減ってしまった気がする。


千歳川魚道   千歳川魚道
迫力の無くなった魚道   Kヒラさんも余裕で魚道を通過

バウは難しいマナブでかみさんとバウを変わってもらう。
今回は最初から私がバウを漕いでみようとしたのだが、かみさんに断られてしまった。
バウを漕げば自分の好きな様にカヌーを操れると思ったけれど、スターンを漕ぐ人間と息を合わせなければ、カナディアンは思うように動いてくれないことを思い知らされる。

いよいよ蛇篭まで下ってきた。
今年は、左岸の蛇篭が流されて無くなったとのことである。
そのために、今までは落ち込みの手前で左岸側に簡単に上陸できていたのが、蛇篭が一つ無くなったために、気をつけないとそのまま落ち込みに吸い込まれそうになるらしい。
ただ、落ち込み自体は幅が広くなって、落差も若干小さくなったようで、右岸寄りから入れば流れは素直である。
蛇篭の落ち込みを下るそれなのに何故か、私の前を下る人達は皆、左岸側から落ち込みへ入っていた。
蛇篭が無くなった後には針金が残っていることも考えられ、右岸側を下った方が安全な様な気がする。

私達は右岸側を下ってそのまま右のエディに入るつもりだった。
しかし、操作が少し遅れてかなり下まで流され、何とか漕ぎ上がって右岸の蛇篭に上陸した。
苦労してそんな事をした理由は、勿論Tヒラさんのためである。
信じられないことにTヒラさんはここまで一度も沈をしないで下ってきていた。
これで蛇篭の落ち込みまで沈しないで下ってしまったら、新たな伝説となること間違いなしである。

ついに沈皆がかたずを飲んで見守る中、Tヒラさんが落ち込みへと入る。
そしてあっけなくKヒラさんのカヤックはひっくり返った。
ついに沈脱か!いや、沈脱できるのか?
地上で乗り込む時に足が入らずに苦労している姿を見ていたので、沈した後にカヌーから直ぐに出られるかが心配だったのだ。
でも、人間必死になれば何でもできるものらしく、普通に沈脱して流され始めた。

そこへI山さんからレスキューロープが投げ入れられる。
「まさか外さないよな?」
ちょっと不安がよぎったが、さすがにあの距離で外すことは無かった。
初めての沈脱で、投げ入れられたロープがとんでもない方向に飛んでいったとしたら、それがトラウマとして一生心の中に残ることになっていたはずだ。

レスキューされるKヒラさんそれにしても、初めて沈脱して流され、投げられたレスキューロープにしっかりとつかまり、しかもパドルはしっかりと確保している。
初めての川下りでその非凡さを現したKヒラさんは、沈してもなお非凡だった。

その時の写真を後から見てみると、周りの人達が本当に楽しそうな笑顔を浮かべていた。
一つの沈に皆をこれほど幸せにする力があるとは驚きである。
特にK岡さんにとっては格別な沈であったはずだ。
最初に集合場所にやってきた時、「今日は生け贄を連れてきました」と言ってKヒラさんを皆に紹介していたK岡さん。
K岡さんがクラブの例会に初めて参加した時のことは今でも伝説としてクラブの中で語り継がれている。
「今度はKヒラさんが伝説を作る番だ」
そう思っていたのが、このままでは逆の意味での伝説が作られてしまう。
でもやっぱりKヒラさんも人の子で、期待していたとおりのお約束の沈を披露してくれて、皆を喜ばせてくれたのである。


蛇篭の落ち込み   沈脱
ここまでは良かったKヒラさん   初沈脱も見事に

最後はのんびりと下るガンネルズのメンバーは高速下で上陸し、私達はそのままスポーツセンターまで、千歳川の流れに舟を任せて、のんびりと下っていった。
私は見ていなかったが、Kヒラさんはその途中でもう一回、素沈をしていたらしい。
春先のまだ水も冷たい千歳川で2度の洗礼を受けたKヒラさんは、これで完全にカヌーの魅力にはまったことだろう。

2012年4月22日 晴れのち曇り 
当日12:00千歳川水位(ふ化場観測所) 30.29m 



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